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リサイクル日記「最近、あちこちでこれを作りまくっている。ハリネズミ・サラダ」 Posted on 2022/09/28 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、dancyuで連載中の「パリ・サラダ」に作った「ハリネズミのポテサラ」がweb版dancyuで一番のPV数を獲得した、というのは半年ほど前のはなし・・・。その節はお世話になりましたー。
人気料理雑誌で読まれたというのは、愛情料理研究家にとってはたいへん名誉なことであーる。えっへん。
そもそも、あのポテサラは、昔から、パリのビストロなどで似たようなものが存在しているので、実は、ぼくのがオリジナルというものではない。
ジャガイモに切り込みを入れて、オーブンで焼くと、焼き目の多いフライドポテトフラワーになる。そこからいろいろなハリネズミが登場している。
その遊び心が面白いし楽しいので、簡単だし、ぜひ、やってみて。
ジャガイモに切れ目をつけ、そこに薄切りの林檎を挟んで、上にタイムを載せて、そのままオーブンで焼き、ゴルゴンゾーラのソースをかけて頂くちょっとノルマンディ風のポテサラ(笑)になる。うん、まず、見た目がかっこいい。

リサイクル日記「最近、あちこちでこれを作りまくっている。ハリネズミ・サラダ」



そのほかにも、「ファラフェルとパセリのサラダ」、「レバノン風タブレのサラダ」、「サクサク・シェーブル(ヤギのチーズ)ショーのサラダ」、「レンズ豆の彩パレットサラダ」、など、おもしろ工夫フレンチサラダをお届けしている。
月に二回の締め切りなので、結構大変だ。
本誌の巻頭エッセイ「キッチンとマルシェのあいだ」もあるので、最近は、dancyu、尽くし。
植野さんは地球カレッジに二回も出てくれているし、ぼくは植野さんが主宰するdancyuイベントなどに参加しているので、ずぶずぶの関係であーる。ずぶずぶ~。笑。
しかし、サラダはレシピというよりも、組み合わせや発想が勝負になるので、また、違った意味で、楽しい連載になっている。
ということで、父ちゃんが作った力作サラダの写真をご覧頂きたい。
ヘルシーだし、これ一皿で十分腹持ちするサラダを目指しているのじゃ。

リサイクル日記「最近、あちこちでこれを作りまくっている。ハリネズミ・サラダ」

リサイクル日記「最近、あちこちでこれを作りまくっている。ハリネズミ・サラダ」

リサイクル日記「最近、あちこちでこれを作りまくっている。ハリネズミ・サラダ」



三四郎の相手をして、疲れたので、昼は自分へのご褒美にパスタを作った父ちゃん。笑。「パリ・サラダ」の連載が本になったら、次は「パリ・パスタ」をぜひ、書籍化してみたい。あはは、笑える。
しかし、人生において「食べること」はとっても大事だ。
どんなに感染症パンデミックが世界を恐怖のどん底に叩き落としても、人間は食べることをやめないし、諦めないし、逆に苦しければ苦しいほどに美味しいもので癒されたいと思う人が増えるのは当然のこと。
ということで、父ちゃん、スモーク・サーモンといくらの絶品パスタを作り、うめー---、と田舎で悶絶をしたのであった。
味噌、赤柚子胡椒、生クリーム、ごま油、醤油、ピーマンデスプレッド、マスタード、バター、オリーブオイルでソースを作り、茹で上がったパスタで和えた。
余熱で、うっすらとサーモンに火が入る、という仕組み。それが最高。
いくらをまぶしたら、あらら~、うまいんじゃないの~。
これに、白ワインがばっちりで、大騒ぎしながら料理をしていると、うしろで、三四郎が不思議そうな顔でこっちを見ていた。にゃはは。

リサイクル日記「最近、あちこちでこれを作りまくっている。ハリネズミ・サラダ」



せっかく生きているのだから、美味しいものを作ることにもエネルギーを注ぎたいし、こうやって、丁寧に料理をして食べれば、間違いなく健康的だし、楽しいし、人生に退屈しないし、ますます生きたくなってくるから不思議であーる。
自分で料理が出来ると、そもそも、生きることに対して、暗くならない。
当たり前のことのようだけど、これこそが真実なのである。
時間が出来ると、ぼくはやっぱり、キッチンにこもって、「美味しい」を開発している。
ストレス解消にもなるし、気分があがるし、そうするとやる気が出てきて、次へと繋がるのである。
料理が出来ると、人生得した気持ちになる。

つづく。

おなかが、すいたぁ~



リサイクル日記「最近、あちこちでこれを作りまくっている。ハリネズミ・サラダ」

さて、そんなサラダ父ちゃんからのお知らせです。
10月31日にオンライン講演会「プロの編集者から学ぶ。物書きを目指す方々への最強アドバイス」を開催いたします。そうなんです。父ちゃん、映画が完成をするので、10月の後半からまたまた日本出張になります。気管支炎、治さないと。
今回は、辻仁成のエッセイ集「息子とぼくの3000日」や、小説「孤独にさようなら」を担当した現役担当編集者2名を招いて、編集者サイドから考える、作家のあり方、物書きになるための道、新しい書き手へ向けての編集者側からのアドバイスなどを、オンライン講演会形式でお送りいたします。父ちゃんが物書きへの道を語りつつ、その都度、お二人にご意見を聞いて、より、深い講座にさせてみせます。ごほごほ。本当に一つ上の書き手を目指される方々に必要な講座となるでしょう。
同日、都内某所の特別教室にご出席希望される方から抽選で40名の方をご招待させて頂きます。
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