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滞仏日記「イタリア語版エッグマンの表紙がめちゃかわいい。重版続々の謎」 Posted on 2022/05/13 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、嬉しいお知らせだが、朝日新聞社でずいぶんと前に刊行された、料理短編小説集「エッグマン」のイタリア語版の表紙が出来たと連絡があり、見たら、あまりに可愛くて嬉しくなった父ちゃんなのであった。
タイトルは「UOVA」(卵たち?)になっているものの、右端に「エッグマン」と日本語が入っているし、真ん中に日の丸のようなゆで卵の断面図があって、さすがにデザインの国だけのことがある、シンプルで素敵なジャケットだ。
この小説は、卵料理にまつわる短編で構成された、ぼくの作品の中ではちょっと風変りな小説集でもある。
卵料理に関する短編ばかりがずらりと並んだのには、父ちゃんの卵愛が溢れているのだけれど、短編といっても、それぞれが緩やかに連動しており、読後、長編小説のような読み応え感が残る仕掛けである。
しかし、なんで、この小説がイタリアで出版されるのだろうと思っていたが、この表紙を見て、なるほど、と納得した。
卵料理は世界共通、みんな大好きだし、卵の話ならばイメージがわきやすく、読まれやすいのかもしれない。
ともかく、この後、印刷に入るらしいので、単行本が世に出る頃にイタリアに様子を見に行ってみるのもわるくない。
イタリアの卵料理と言えば、フリッタータかな、いや、カルボナーラ、まてよ、ココット焼き卵かなぁ、じゅる・・・。

滞仏日記「イタリア語版エッグマンの表紙がめちゃかわいい。重版続々の謎」



それにしても謎なのは、タイトルが「UOVA」になっていること。「卵たち」という意味だろうか? 
ぼくはイタリア語はぜんぜん苦手なのだけど、単数だと「L’Uovo」となる。複数だと「Le Uova」でしたっけ・・・。
短編集だから、「UOVA」なのかな。
たくさんの卵という意味の・・・。※なんで、複数になるのに、Leなのか、謎だけど、イタリア語のことはわからないので、どなたか無知な父ちゃんに教えてください。笑。
ともかく、イタリア語版「エッグマン」が出るので、イタリア語圏に在住の皆さん、出版されたら、ぜひ、ぜひ、応援くださいませ。イタリア大好き!
コロナ禍もあり、戦争だし、世界の出版界はちょっと不景気な状況のようだけど、物語がなくなることはない、とぼくは信じて今日も物語を紡いでいる。
今こそ、物語の時代、だと思っているので、この夏には地球カレッジで「小説教室」もやってみたいと思っている父ちゃんなのであった、お楽しみに。あはは。

滞仏日記「イタリア語版エッグマンの表紙がめちゃかわいい。重版続々の謎」



ところで、大和書房刊「父ちゃんの料理教室」も6刷の大増刷が決まったばかりで喜んでいたら、今日は、2019年に角川書店で出版された「84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと」の重版が決まったという知らせがあった。
じわじわとこうやって過去作品の重版が決まっているのも、嬉しい。新潮社の文庫「海峡の光」と「そこにぼくはいた」も重版されていた事実が先々週くらいにわかって、というのは、普通は重版になるとお知らせが来るのだけど、それがなく、印税を振り込む段階で、今頃連絡が来た。調べたら、旧担当者が部署移動になっていた。笑。
急遽、新しい担当者さん(山室さんです、よろしくお願いいたします)が現在頑張って、振り込みの手続きをしてくれているという、笑、ユーモラスな展開なのであった。

文庫などはとくに知らせがない場合も多い、幻冬舎とか一切ないので、確定申告の時に、このお金はなんだろうと会計士から問い合わせが来る。だいたい、幻冬舎である。
作家というのはけっこう、怪しい商売なのかなぁ。エッグマンがイタリアでヒットしたら、朝日新聞社さんも、胸を張って、増刷してほしいものだ。笑。
ともかく、ぼくは書くのが仕事なので、今日もこうして書いている。一文字一文字が、ぼくのこの星で刻んできた道のりなので、読んで貰えることは真に有難い。
6月後半にマガジンハウスより「パリ、ぼくと息子の3000日」というエッセイ集が出版される。マガジンハウスの大島さんめっちゃ乗り気で、表紙も決まってないのに、Amazonのカートアップに先行予約を載せたいと言い出し、ちょっと待って、と遮った。
はやる気持ちはわかるけど、落ち着きましょう、笑。ということで、こちらは新刊だけれど、また新しい一冊が世に出ることに感謝をしなければならない。「物書き商店辻仁成屋」は、今日も大忙しなのであーる。
読書の夏を前に、父ちゃんもひと踏ん張り。

つづく。

ということで・・・
今日も読んでくれてありがとう。
今月末にエッセイ教室をやります。
父ちゃんのオンライン・文章教室の詳細は、以下のバナーをクリックださい!!!

地球カレッジ

滞仏日記「イタリア語版エッグマンの表紙がめちゃかわいい。重版続々の謎」

※84歳だった母さんは、86歳になり、もうすぐ、87歳になるのであーる。母さんのメッセージはこの作品の中につまっているのだから、そこに母さんがいる、なのだ、永遠に。



自分流×帝京大学