JINSEI STORIES

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」 Posted on 2023/03/07   

某月某日、オランピア劇場宣伝用ポスターが出来たというので、ノルマンディに戻る前に、プロモーターのベルトランの事務所まで取りに行ったら、千枚くらいあって、めっちゃ、重かった~。ひゃあ。
とりあえず、車の荷台に積んでもらい、仕方がないから一旦ノルマンディまで運んできた父ちゃんなのであった。
三四郎が興味津々でポスターの中の父ちゃんを眺めていた。
これをマコちゃんの力を借りて、パリ市内に貼りに行かないとならない。
父ちゃんのゆかりのカフェとかBARとかそういう店舗に貼ってもらうことになる。まずは、来週くらいに、自ら貼りに戻ることになりそうだ・・・。
何軒か電話をし、アポを、とった。
前回、フライヤーを置いてもらうことが出来た美容院さんにも連絡をしたら、快諾を頂いたので、来週くらいに自ら貼りに行く所存なのであーる。
熱血~。
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」

パリの街角に貼られたポスターみたいになるのかもしれない。後ろのポスターが自分だったら、どうなるだろう、と想像しながら記念撮影。
たぶん、5月くらいになると、オペラ地区周辺の壁とかが父ちゃんだらけになるのかしら。ううう、ある意味、怖い。

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」



今日はノルマンディの行きつけのカフェで、友人のジャン・フランソワと会った。
彼は今日からパリなのだそうだ。ちょうどぼくと入れ替わりで木曜日までパリ、ぼくは木曜日くらいからパリかな、と計画している。ポスターを貼りに戻るのである。
「慣れてきたかい? パリとノルマンディの往復」
ジャン・フランソワが言った。
「ああ、車をかえたからより楽になった」
「それはよかった」
ぼくは持っていたポスターを一枚、ジャン・フランソワに手渡した。
「いいねー。だんだん近づいてきた感じが伝わって来るなぁ」
このカフェにはワインビネガーとかオリーブオイルとかチーズとか手作りパンとかも売っている。地元住民の集いの場所。(犬カフェとは別なのだ)
そもそも、この店は彼に紹介されたのであった。有機野菜も店の前で売っている。
ノルマンディの厳選された製品ばかりが並んでいる。カフェというか、食品店というか、田舎らしいなんでもありの不思議な場所なのである。
ぼくらはコーヒーを片手に、路地で立って話し込んでいた。彼はエアーB&Bの経営者なので、終の棲家について、相談をした。
「一軒家はないよ。今はゼロだ。あってもめっちゃ高い。コロナ禍でみんなパリを離れ、田舎に安全な家を買い求めたからね。ないことはないが、信じられないくらいに高い。2,3年待った方がいいかも」
「急いではいないんだ。ただ、ぼくも若くないから、丘の上の館の最上階までこの犬を連れて登るのはちょっと大変なんだよ。今はいいけど、10年後は無理だよね」
「何キロ?」
「三四郎はいま、6キロ」
ジャン・フランソワが笑った。
「家は出会いだから」
「そうだね。もし、何か出物があったら、教えてくれる?」
「もちろん。で、今のアパルトマンはどうするの? あそこ、めっちゃいいよね。たぶん、この辺で一番夕陽がきれいな場所だよね」
「ま、売るか、貸すか」
「エアーB&Bにするとか」
「君が運営して?」
「それも可能。珍しい物件だし、君のセンスが光っているデザインだから」
「ありがとう」

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」



ジャン・フランソワはテロの直後にこの地に移住してきた。彼らは二つ隣の村にメゾン(家)を持っていて、奥さんと息子くんと三人で暮らしている。
仕事がある時だけ彼はパリに行く。
2拠点生活の大先輩なのだ。
チャールズ一家ももうすぐ家が出来る。古い一軒家を買って、今はリハウス中なのだ。
ぼくの今のアパルトマンの真裏になる。
そこからジャン・フランソワの家までも車で数分という距離感。田舎に友だちが増えてきた。田舎はみんな生涯そこで暮らす人たちだから、長い付き合いになるんだろうね・・・。
そして、みんな、同じような考え方を持っている。
これからの世界のことを考え、移住してきた人たちなのだ。
心強い仲間たちである。
ぼくは仕事の時だけ、パリや東京に行く。
あとは、田舎で余生を送る。
三四郎が走り回ることのできる小さな土地を持ちたい。
ぼくはそこで畑でもやって、自活していきたい。
これは実に壮大な夢ではないか。
ぼくはノルマンディの空を見上げた。
自分がこの歳に、ここで生きているとは、20代や30代の頃には想像も出来ないことであった。
不思議なものである。

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」

※ ノルマンディのケーキ、これがね、最高。次回のカフェ飯教室で作りましょうかね?



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
ぼくが料理で使うワインビネガーとかマスタードとかはだいたいノルマンディ産が多いのです。農家が多いので、食べ物も産地だからこその美味しいものがごろごろ手に入ります。一方で、東京にも再度拠点を作ろうという個人的な計画もあるんですよ。枯山水になるわけにもいかないでの、芸術的興奮は都会から吸収しないとね、その話はまたいずれ・・・。
さて、今月は3月19日に「気まぐれ文章教室」が開催されます。課題もありますが、のぞくだけでためになる文章教室ですので、笑、生涯学習だと思って、ご参加ください。詳しくは下の地球カレッジのバナーをクリックしてみてくださいね。

地球カレッジ

ノルマンディ日記「加速する犬との2拠点生活、行ったり来たりにはもう慣れましたか?」

※ パリを離れる前に呑もちゃんこと野本氏と飲んだ。相変わらず、大丈夫ですか~???

オランピア劇場ライブの翌日、日本からお越しの皆さん、JALパックさんがパリのレストランでランチ会を開催します。父ちゃんも、ライブの翌日ですがちらっと顔を出しますので、パリ旅行を計画されてる皆さん、チェックしてみてください。

エディットピアフも立った。ビートルズも立った。ローリングストーンズも、マドンナも、スティングも立った。オランピア劇場でのライブが近づいてきました。
フランス国内、もしくは周辺国、あるいは世界各地にお住まいの皆さん、ぜひ、遊びに来てください。旅慣れていない皆さんには、JALパック・パリさんが協力いたしますので、こちらをクリックください。

https://www.jalpak.fr/optionaltour/tsujiconcert/
ついでに、父ちゃんのニューアルバム「ジャパニーズソウルマン」、お好きな音楽プラットホームから選ぶことが出来ますので、聞いてみてくださいね。

https://linkco.re/2beHy0ru



自分流×帝京大学