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滞仏日記「ついにサンシー隊、モンサンミッシェルに到達。見えた、三四郎よ、あれだ!」 Posted on 2023/03/25 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、サンマロを出発したサンシー隊(父ちゃん隊長、三四郎の成員2名)は、アムンゼンやバスコダガマなどの冒険家を見習い、ノルマンディーとブルターニュの県境に位置する世界遺産・モンサンミッシェルの登頂を目指したのであーる。あはは。
モンサンミッシェルは、なんと、8世紀までさかのぼる歴史があるのじゃ。凄い! 
8世紀に当時の聖オベール司教が、大天使ミカエルのお告げを受け、708年にそこに修道院を建築、11世紀から13世紀にゴシック様式の僧院を建てた。
今の姿になったのは、13世紀らしい。
ひゃああ、すげー。

滞仏日記「ついにサンシー隊、モンサンミッシェルに到達。見えた、三四郎よ、あれだ!」

滞仏日記「ついにサンシー隊、モンサンミッシェルに到達。見えた、三四郎よ、あれだ!」



フランスでもっとも人気のある観光地の一つであるモンサンミッシェルは、ノルマンディの端っこ、ブルターニュ地域圏との県境に位置している。
サンマロからは車で4,50分の距離にあるが、一応、ノルマンディ地域圏に所属しているのだ。
モンサンミッシェルへはパリからの日帰りツアー(朝出て、夜にパリに戻る。滞在、3,4時間のコース)が有名だが、もし、時間にゆとりがあるならば、島の中に一泊されることを父ちゃんは心から推奨したい。
日帰りツアーも時間がない旅人には仕方がないことだけれど、モンサンミッシェルを十数回訪れたモンサンミッシェルの達人、大天使父ちゃん(10月4日生まれのテンシ)は、島に泊らないとわからないモンサンミッシェルの秘密があることを、熟知している。
明け方から、太陽が昇り始めるころ、島に渡った父ちゃんはモンサンミッシェルのパワーを得て、生まれ変わるのであーる。変身!
これは宿泊しないとなかなか分からない世界七不思議のひとつなのだ、と父ちゃんは勝手に思い込んでいるのだけれど、・・・たぶん、父ちゃんの思いこみ。
ともかく、島の中の小さなホテルに泊まってもらいたい。まず、見えてくるもの、感じられる世界がまったく異ってくるのであーる。

滞仏日記「ついにサンシー隊、モンサンミッシェルに到達。見えた、三四郎よ、あれだ!」



ぼくと三四郎は島の中の中程度の料金(1万5千円程度)のホテルを予約した。
Wi-Fiも状態が悪いし、部屋はもの凄く狭く、しかも、ぼろぼろなのだけれど、モンサンミッシェルのパワーが漲っていて、不思議な安心感がある。
夕食と朝食をつけると、さらに5千円ほど高くなるが、その方がいい。
というのは、島内にはとくにガストロノミー・レストランは存在しない。この島で美食を求める必要もない。精神世界の探求こそが大事なので、宿泊し、じっくりと島のパワーを得てもらいたい。
ここは間違いなく、世界有数のパワースポットなのである。
それを信じて求めた人にだけ、開かれるパワースポットなのだ。ふふふ。
その辺の素晴らしさは今日から2,3日、滞在するサンシー隊があかしてまいりたい。
薄気味悪い暗い島ではあるが、爆睡できなかったことがない。不思議なパワーに引きずり込まれ、痛みや、悩みや、苦しみが消え去るのだから、本当にすごい。(個人差があります。父ちゃんの場合です・・・)

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さて、ぼくらはサンマロを出発したが、年金法改革により、高速道路が市民に占拠されていて、大渋滞となった。
そこで、ぼくは高速を降り、下の道からモンサンミッシェルを目指すことになる。(今日は北ノルマンディの製油所が、年金改革反対のデモ隊によって一時占領され、警察車両が飛び交っていた)
名もなき村を通過し、牧場や農場を抜けた。まもなく、ぼくらの前方に、モンサンミッシェルが姿を現したのであーる。
「おお、見よ。サンシー、あれが、モンサンミッシェルだ!」
ぼくは車を路肩にとめた。そして、三四郎を抱きかかえ、遠くに聳えるモンサンミッシェルを見つめたのである。三四郎も静かに聳える僧院をじっと見ていた。
「今日はあそこに泊るぞ。いいな、相棒」
ということで夕刻、ぼくらはモンサンミッシェルの駐車場に到着、そこからはバスで島を目指すことに。犬のバス乗車は禁止と書かれてあったが、
「小犬は、バックに入れることが出来るなら、のっていいですよ」
と係員さんに言われ、三四郎を袋に詰め込んで、なんとか乗車~。
ちなみに島とのシャトルバスは無料なのである。(歩くと、2,30分かかるところだが、バスだと数分で島の入り口に到着することが出来る)
風が恐ろしく強かった。
三四郎が飛ばされそうになっていた。
モンサンミッシェルもサンマロと同じく、大潮、の時期で、夜と朝は打ち寄せる波が島の入り口まで迫るということであった。

滞仏日記「ついにサンシー隊、モンサンミッシェルに到達。見えた、三四郎よ、あれだ!」



まずは、ウェブサイトで昨夜予約しておいたホテルにチェックイン! 
あまりに古い建物で、壁も床もギシギシ・・・。表玄関のドアは建付けが悪く、開かないし、閉まらないのであった。ま、いいか。
部屋も(思ったよりは広かったけれど)ボロボロであった。サンマロのホテルとは全く異なる。まさに修道院があるモンサンミッシェルらしいホテルだと言える。
でも、何かが違っている・・・。
荷ほどきをし、三四郎の居住スペースを作ってあげた。水飲み場とか餌場を拵えてあげた。寝るところも準備した。
あまりいい天気ではなく、どんよりと暗かったのだけれど、それでも、力と気を感じた。守られているのだ。
ここに泊らないと分からない、・・・何かが、島全体を包み込んでいるのである。
モンサンミッシェルの頂上には大天使ミカエルが鎮座している。きっと、その神聖なエネルギーが島全体を覆っているからであろう。
本当に不思議なことだが、毎回、ここに来るたび、ぼくは生まれ変わっていくのである。
島に入った時と、出る時の精神の波動がぜんぜん違っているのだ。
今回の訪問も、楽しみで仕方がない。
とりあえず、今日は部屋を整え、夕食を食べたら、明日に備え眠ることにしよう。
ともかく、サンシー隊はモンサンミッシェルに到着したのであった~。
明日からの熱血コンビの活躍をお楽しみに!!!!!

滞仏日記「ついにサンシー隊、モンサンミッシェルに到達。見えた、三四郎よ、あれだ!」



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つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
三四郎とモンサンミッシェルにいます。2,3泊する予定ですので、この島をあますところなく、冒険したいと思います。あいにく、今日はちょっと天候がよくないので、明日以降に期待ですね。
さて、そんな父ちゃんが主催する「カフェ飯教室」が4月16日に開催されますので、ぜひ、ご参加ください。詳しくは下の地球カレッジのバナーをクリックです。
それから、父ちゃんの新刊「自分流」が光文社から発売されました。元気がない時に是非、読んで、他人に振り回されることのない自分の人生を守ってくださいね。

地球カレッジ

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