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暮らし日記「フランス、夏の定番、ラタトゥイユとタブレサラダ」 Posted on 2020/05/28 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、息子君、このロックダウン中のダイエットが功を奏して、本当にスリムになった。ロックダウン中にスリムになるとか、どんだけ、精神力が強いのであろう。ちなみに、ぼくは意地悪だから、あえて、パンとか、ご飯とかを彼の目の前でがつがつ食べてやり、時々「食べるか、めっちゃ美味いぞ」と差し出したりしていた。けれども、息子は一度も首を縦に振らなかったのだ。ダイエットの鬼である。
その結果、めっちゃカッコよくなった。175㎝くらいで、63キロだから、羨ましい。ロックダウン中に太ったぼくとしては、とても悔しい。なので、今日はダイエットにも最適なラタトゥイユとタブレサラダを作ることにした。



ラタトゥイユは、南仏在住のナタリーおばさんに教えてもらった作り方でやる。ナタリーおばさんは誰かって? 僕の友だちのおばあちゃんだけど、細かい説明は省きます、笑。
「ヒトナリさん、とにかく、美味しく作るコツはね、じっくり時間をかけることよ。それが一番のコツ」
ナタリーおばあちゃんはかく語りきであった。

ラタトゥイユというと、野菜をざっと炒めて煮込んだものと思われがちだが、ポイントは、野菜を個別に炒めることにある。これがコツの第二だ。
野菜を一種類ずつ、オリーブオイルでしっかり炒め、個々の味を凝縮させる。それをお鍋に合わせ、煮込む。この一手間を怠らないことで味が全然違ってくる。ぜひこの作り方で作ってみて欲しい。

暮らし日記「フランス、夏の定番、ラタトゥイユとタブレサラダ」

暮らし日記「フランス、夏の定番、ラタトゥイユとタブレサラダ」

出来立てはそれぞれの野菜が主張しているのだけど、一晩お鍋で寝かせることで野菜たちが仲良くなり、不思議なもので、それが味にも現れてくる。温かいのも美味しいが、冷たく冷やしたラタトゥイユはもっと良い。いや、本当に美味しい。一度に大量に作って、温かいのと冷たいの、どちらも楽しんでみられることをお勧めする。

暮らし日記「フランス、夏の定番、ラタトゥイユとタブレサラダ」



さて、レシピだ!

ラタトゥイユの材料
ズッキーニ 2本
なすび 2個
パプリカ 1個
玉ねぎ 2個
トマト 4個
にんにく 2片
オリーブオイル、タイムもしくはローリエなどのハーブ、塩こしょう 適宜

1cmくらいの角切りにして、それぞれをオリーブオイルと塩少々加えて炒める。茄子はじっくりとよく火が通るまで。
ココットにオリーブオイルと潰したにんにくを入れ、弱火でにんにくの香りを出したら、炒めた野菜を次々と投入。最後にトマトを加え、ざっくり混ぜてハーブを加えたら、30分ほど煮込む。塩こしょうで味を整え完成となる。



タブレサラダは、クスクスを戻し、細かく切ったトマト、きゅうり、紫玉ねぎ、ミントを混ぜ、レモンとオリーブオイル、塩こしょうで味を整える。最後にちょこっと醤油を垂らしても美味しい。こちらもよく冷やしてから食べたい。

タブレ材料。
クスクス カップ1
トマト(小)2個
きゅうり 1/2本
紫玉ねぎ 1/2本
ミントの葉 適宜(子供には不人気かもしれないので別にしておくと良いかも)
レモン1/2個
オリーブオイル大さじ3
塩こしょう 適宜
醤油少々(お好みで)

ラタトゥイユもタブレサラダも、常備菜として作っておけば2、3日は楽しめる。ローストポークやローストチキンの付け合わせにもなるし、ピクニックのようにローテーブルに並べてあげれば子供たちも楽しみながら野菜をたっぷり食べてくれるだろう。夏の食卓を楽しくする料理だ、お試しあれ!

暮らし日記「フランス、夏の定番、ラタトゥイユとタブレサラダ」

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