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パリ最新情報「バーの経営者ら新しい規制にため息を漏らす」 Posted on 2020/10/07 Design Stories  

パリは昨日、火曜日から新しいコロナ規制が始まりました。
蓋を開けてみると、営業できなくなったのは純粋なバーやクラブでした。
カフェとバーの違いが不明瞭でしたが、調べたところ、過去の売り上げの料理の比率が51%以上の店はレストランとして扱われ49%以下だとバーということになるようです。
フランスは日本のようにバーという名目の店が少なく、レストランもバーも、カフェと自称しているからです。
結局、アルコールの売り上げが多い店は営業が出来なくなりました。
そこで市内のバーに取材を試みたところ、一軒のカフェが応じてくれました。
ここではピザやサンドイッチ、肉類やサラダなどを提供していましたが、食べ物の売り上げがアルコールを下回りバーと見なされ、結局、営業できなくなってしまったのです。

パリ最新情報「バーの経営者ら新しい規制にため息を漏らす」



「酷い話しで、うちは料理とアルコールがほぼ拮抗しているのですけど、でも、若干、アルコールの率が高いんです。アルコールが60%くらいかな。なぜなら、学生たちや若い会社員が集まる店なので、どうしてもお酒の比率が高くなる。政府はそういう店に絞り込んで今回のコロナ規制を強めたのでしょうね。たしかに、うちは夜になると、それも22時以降、店の外が大勢の若者でごった返す。狙い撃ちされても仕方がないと言えば仕方がないのですけど」
2週間も営業出来ないで大丈夫ですか、と訊いてみたところ、
「このまま、黙って休んでいては倒産しちゃうからね。とりあえず、今は政府にランチ営業だけ認めて貰えないか申請をしている。それと、現実的にテイクアウトはOKなので、コーヒーやピザなんかは昼間も営業を続ける構えなんです」
と苦々しい表情で言いました。
とはいえ、普通のカフェが通常営業をしている中、テイクアウトでやって行けるのか不安だと店主は訴えました。
3月、4月のロックダウンの時の打撃が今も続いているからです。
銀行からこの店は10万ユーロ、約1250万円のコロナ貸付を受けています。
低金利だけど返さないとならない、そこへ来ての2週間の営業閉鎖はきつい、と店主が嘆いていました。

実はなぜ、バーの営業が規制されたかと言うことですが、フランスの専門家が、アメリカの調査結果を引用して、このように発言しています。
「アメリカの調査結果で、コロナに罹った人でバーに出入りしていた人は、していなかった人の四倍もいたのです。バーやクラブでお酒を飲んで仲間たちと盛り上がると、どんなに注意をしている人でも、つい大きな気持ちになり、注意する気持ちを忘れてしまうからです。今回のフランス政府の厳しい規制にバーが狙われたのは、そういう理由でしょう」



パリのマレ地区でクラブを経営する店主の取材も行いました。
この店は複数のイベント企画者に店を貸す形で営業をするクラブを運営していますが、バーと同じ扱いを受けて営業が出来なくなったのです。
「まだ、バーの連中はテイクアウトが出来るからいいけど、うちはクラブだから、かなり厳しい。多分、もう続けられないので店を閉めることを考えてるよ」
パリのソワレ(夜会)を担うこの手のクラブは軒並み閉店の状態に追い込まれていると言います。
フランス政府が打ち出した今回の規制は2週間ですが、3月のロックダウンも2週間から始まり、結局、2か月にも及びました。
冬に感染力を強めるといわれるコロナウイルス、本格的な冬を前に規制がさらに強化されないか、飲食業者は不安を募らせています。

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デザインストーリーズ編集部(Paris/Tokyo)。
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