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家庭フレンチの定番を「フレンチを代表する一皿、コンフィ・ド・カナール」 Posted on 2023/02/24 セギュール ちえみ(DS編集部) 料理好き パリ

フランスのカフェやブラッスリーのメニューはフランスを代表する料理のオンパレード。中でも「コンフィ・ド・カナール(鴨コンフィ)」は、フランスに遊びにきた日本の友人たちが必ず「美味しい!」と唸る一品です。



フランス・南西部の伝統料理で、塩をまぶした鴨もも肉をじっくり低温(80度くらい)の油(鴨脂)で2時間ほど火を通し、漬けたもの。フランス・南西部といえば、「食い道楽」で有名な地域。赤ワインやフォアグラなどの産地でもあり、フランスの食を支える、美味しいものの宝庫なのです。

コンフィ・ド・カナールはフォアグラを作るためによく太らせた鴨やガチョウの肉を活用するために考案されたようで、当時は冷凍技術がなかったため、この調理法で保存されていたのだそう。鴨の脂で煮ているのでしっかり旨味が凝縮され、お肉はホロホロ。マスタードをたっぷりつけて頂くコンフィ・ド・カナールと赤ワインの相性は最高です。フランスでは、どこのスーパーでも缶詰や瓶詰め、真空パックになって売られています。鴨の砂肝のコンフィというのもあり、こちらもワインのアテに最高な一品。

家庭フレンチの定番を「フレンチを代表する一皿、コンフィ・ド・カナール」

結構ヘビーなので毎日食べたいとは思いませんが、たまに無性に食べたくなるのがこのコンフィ・ド・カナール。自宅で1から作るのは大変ですので、すでにコンフィされたものを買って調理するか、カフェなどで楽しむことが多いです。自宅で調理するときは、オーブンで焼いてもよし、フライパンで仕上げてもよし。どちらにしても、皮がパリパリになるように焼くのがポイントです。焼いている時に出てきた鴨の脂を使ってじゃがいもをソテーすれば、カリカリホクホク、最高に美味しいじゃがいものサルラデーズの出来上がり。カフェでは付け合わせがフリットであることも多いですが、とにかく、”鴨ねぎ”ならぬ、”鴨じゃが”が、フランスの定番なのです。



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セギュール ちえみ(DS編集部)

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パリ在住の料理好き。特にトラディショナルな料理に魅力を感じている。