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パリ最新情報「ロックダウンははじめるよりも解除が難しい」 Posted on 2020/04/29 Design Stories  

某月某日、日本医師会の理事が記者会見で緊急事態宣言に関して「全国での延長が必要」という認識を示されたということだけど、フランスもロックダウン、最初は2週間だったのに、延長2週間、その後、さらに延長4週間となった。新型コロナのような強力なウイルスを封じ込めるには相当の時間がかかるということだけど、それがある程度の成果を出した後、実は、その先にもっと大きな問題が控えている。解除という大きな問題だ。イタリアも、スペインも、フランスも今一番悩んでいるのがこのロックダウンの解除の方法であり、元の世界へどうやって戻って行くのか、という道順。どうやって経済を維持しつつ、戻って行くのか、という方法である。今日はフランスでも大きな動きがあった。



エドワー・フィリップ首相が国会で「ロックダウン解除」の詳細を明らかにしたのだ。それはまるでSFのような世界であった。まず、彼が話したことの中で一番の要点は、「解除はする方向だが、甘く見ると感染者が再び増加するし、用心深くなりすぎると経済がダメになり国が沈む。多くの人々の意見を聞きながら、その真ん中をすり抜ける道を探していきたい」と述べたところ。結局は、一時間彼が話したことの中で、一番重要な部分がそこだった。

細かなところでは、まず、5月11日から6月2日までは解除のお試し期間となる。ロックダウンするのは簡単だけど、要は解除自体がそもそもとっても難しい。様子見の期間があるということは、探り探りしながら、前進をしようや、ということであろう。そして、11日までに感染者数が再び上がるようであれば、もちろん、解除は取り消しになるよ、とフィリップさんは言った。で、学校再開は11日から。小学生はマスクをしなくてもいいが、中高生はマスクが義務付けられる。この辺の細かいところは、二日前の記事とほぼ変わらなかったので、前述に譲る。

リンクはこちら➡️パリ最新情報「フランスを揺るがすロックダウンより難しいこと」

パリ最新情報「ロックダウンははじめるよりも解除が難しい」

*フランスの国会もこのように社会的距離を保っている。



テレワークに関しては、可能な限り続けてほしい、という要請が出された。さて、問題の店舗だけど、商店やブティックなどは11日から再開される。マルシェも一応再開されそうだ。しかし、その中に、カフェ、レストランなどはまだ含まれていなかった。4万平方メートル以上の大型ショッピングモールなども開けられない。徐々に様子を見ながら、判断が下されるということになりそうだ。

あらゆる交通機関が11日から70%の再開となる。同時に、この日から、外に出るのに、外出証明書の携帯の必要はなくなるが、自宅から100キロメートル以上移動する場合はちゃんとした理由(仕事か家庭の事情)が必要となる。もちろん、旅行はまだ出来ない。美術館、大きな公園のいくつかは、6月1日までオープン出来ない。

ロックダウンは解除するけど、その分、社会的距離を保つことと手洗いうがいなどの予防措置がいっそう必要になるということだ。それが出来ない状況下ではマスクを付けることが義務になる、つまり、交通機関に乘る時とか、ブティックで働く場合とか…。日本は昔からやっていたよ、と思わず、口をついて出てしまった。そして、PCR検査だけど、症状のある人(処方箋を貰った人)は受けることが出来る。その数は週に70万人をテスト出来る能力になるようだ。もちろん、費用は社会保険で全て負担される。テストで陽性が出た場合は隔離する、ということだった。テストをして陽性者を見つけては隔離、見つけては隔離、を徹底していくとフィリップ首相は説明した。

まぁ、試し試しやっていき、もし、第2波が打ち寄せたら、またロックダウンをやるとよ、と最後に付け加えた。そうだよね、と思った。行きつ戻りつの状態がしばらくは続くのだろう。年内は、間違いなく、落ち着かない生活が続きそうである。 

パリ最新情報「ロックダウンははじめるよりも解除が難しい」

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