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パリ最新情報「フランス、再ロックダウンの話題まで出てきた深刻な状況」 Posted on 2020/10/22 Design Stories  

夜間外出禁止令が出て数日が経った。
フランス人は頑張っているが、実は状況は悪くなっている。
最新の情報を分析すると、感染者数は若干抑えられつつあるが、集中治療室や病院に入る人の数が増えている、死者も増えている。
この状況は、ロックダウン直後、3月22日頃と同じだ。
このままでは再ロックダウンも念頭に入れないとならない、と一部専門家の意見が出た。
政府は経済を停滞させるロックダウンは何が何でも避けたい。
このままの状態がすぐには改善されそうもないので、とりあえずは、夜間外出禁止令の開始時間が早まることは避けられない。
正直、フランスは正念場に入った!

パリ最新情報「フランス、再ロックダウンの話題まで出てきた深刻な状況」



レストランの営業は今のところ、夜の営業をやめたレストランと時間を早めて営業しているレストランに分かれている。
店は21時には閉店しないといけないし、客は21時までに家に帰らなければならない。
夜の営業を18時や18時半からに早めて営業している店もあるが、問題はフランス人のディナー時間が遅いことである。
フランス人は夕食を20時や20時半から始めるのが一般的なのだ。18時なんて普通ならまだアペロ(アペリティフの略、夕食前の一杯)にも辿り着いていない時間。
そんな時間から食事をする習慣がないため、ある星付きレストランのオーナーは、「(時間を早めての営業を決めたのに)人が全く入らない」と嘆いていた。

パリ最新情報「フランス、再ロックダウンの話題まで出てきた深刻な状況」



フランス人にとって友人や家族とのディナーは、食事そのものよりも、集まってコミュニケーションを深めることの方が大切だったりする。
街に出ている人々は、「ディナーを急いで食べたいと思わない。20時過ぎまで友人たちとゆっくりアペロを楽しんで帰るよ」と、時間を気にしながら食事をするつもりはないという意見が多かった。
映画館などは最後の上映が18時半頃開始となっているようで、「19時まで仕事なんだけど、それじゃ映画見れないからちょっと早めに切り上げて出てきた。仕方ないよね」という人も少なくない。
(映画や演劇の終了時間が原因で21時を過ぎる場合は、証明としてチケットを見せればOK)
みんな、それぞれの生活習慣に合わせ、21時の門限を守るために優先順位をつけているのだ。
夜の営業をやめたレストランについては、従業員は部分的失業手当を申請でき、レストランオーナーには前年度の売り上げの半分以下であれば1500€の援助がある。
ただ、1500€もらったところで、レストランオーナーにとっては家賃の足しにしかならないのが現実・・・。

パリ最新情報「フランス、再ロックダウンの話題まで出てきた深刻な状況」



それでも、ロックダウンをするのと夜間外出禁止令では、経済に20倍の影響の差が出るのだという。
昼間だけでも経済を動かせる夜間外出禁止令は、収まらないコロナと経済面で良い落としどころとなっていることは間違いない。
ただ、ロックダウンに比べ、成果が出るまでには時間もかかる。ロックダウンをして、成果がで始めたのが18日目、夜間外出禁止令では成果が出るまで3週間はかかるだろうと言われている。
今日(21日)1日のフランスの新規感染者数は26676人、死亡者は166人。感染者数より深刻なのは新規入院患者数で、1754人。集中治療室に入った人は284人となった。この数字は3月22日とほぼ同じくらいの数字であると言うことである。この数字がこれから後2週間は増え続けるとなると・・・不安は募るばかりである。

EU圏では初めて、アイルランドが今日21日より6週間、再ロックダウンを行う。
前回と同じく、生活必須以外の商店は全て営業停止、レストランはテイクアウトのみの営業、違反者には罰金というもの。
前回と違うのは子供たちの未来は犠牲にできないという理由から、学校は閉鎖しない。

各国がそれぞれ手探りでこのコロナ禍を乗り切ろうとしている。
イギリスやベルギー、イタリアもコロナ第二波の事態は深刻化してきている。
2020年は最後まで厳しい年となりそうだ。

パリ最新情報「フランス、再ロックダウンの話題まで出てきた深刻な状況」

※レストラン、バーを救おうと言うメッセージを張ったトラック。配達業者の車両であろう。効き目があるかどうかもわからないワクチンが出来るまで我々の自由を奪われてたまるか、ロックダウンせずコロナと共存するしかない、といった事が書かれてある。ここにも連帯の輪が…

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デザインストーリーズ編集部(Paris/Tokyo)。
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