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ヴェネツィア生まれの食前酒、スプリッツが飲みたい! Posted on 2020/05/21 マント フミ子 修復家 パリ

夏が近づいてきました。長いロックダウンが終わり、人々はまた以前のように街に戻りつつあります。
そういう解放的な気分の中、パリは気温28度、初夏の陽気となりました。この光りが差し出すと、飲みたくなるのがオレンジ色鮮やかな「Spritz(スプリッツ)」です。近年パリでも人気のカクテルです。

ヴェネツィア生まれの食前酒、スプリッツが飲みたい!

イタリア・ヴェネツィアが「Spritz(スプリッツ)」の発祥の地と言われており(元を辿るとオーストリアから伝わったらしい)、十数年前までこのオレンジのカクテルはヴェネツィア特有のものでした。
私とスプリッツの出会いは、10年ほど前。旅行先のヴェネツィアで、テラス席に座る人のほとんどがオレンジの飲み物を頼んでいる光景に遭遇。あれは何かしら、と思ったことにはじまります。

ビールやワインではなく、見事にオレンジカラーだったのです。あのオレンジの飲み物は何だろう? 飲んでみたい・・・と、ギャルソンに尋ねてみると「スプリッツだよ」と教えてくれました。
「夏はみんな、スプリッツを飲むんだ。ジュースとお酒の間のような、飲みやすいカクテルだよ。この季節にうってつけの飲み物だよ、試してみたら?」
ヴェネツィアで飲んだ、はじめてのスプリッツは格別でした。それから時が経ち、今ではイタリアでも、フランスでも、ドイツでも、スプリッツがないカフェやバーはないと言えるほど、ヨーロッパの定番カクテルとなっています。

ヴェネツィア生まれの食前酒、スプリッツが飲みたい!




オレンジとハーブを原料とし、甘いけれど少しほろ苦さがあるスプリッツ。女性にも飲みやすく、夏場は太陽の光りとオレンジ色のコントラストが目をひき、ついつい飲みたくなってしまう・・・、そんな魅惑のカクテルなのです。口当たりよく、ジュースみたいですが、アルコール度は11%、ワインとビールの間くらいはあるので、飲み過ぎには注意しましょう。

ヴェネツィア生まれの食前酒、スプリッツが飲みたい!

スプリッツの代表的なリキュールは「Aperol(アペロール)」です。スプリッツは、アペロールにプロセッコと強めの炭酸水を混ぜ、たくさんの氷とオレンジのスライスが入っているのが一般的。緑のオリーブがついてくることも多いです。配分はというと、アペロールとプロセッコを1:1、そこに炭酸水を全体の1/4くらい加えます。甘すぎると感じる場合はアペロールよりプロセッコを気持ちだけ多くしても良し。アペロールという名前からも、アペリティフ(食前酒)として飲むのが絶対お勧めです。

カフェのテラス席で飲むスプリッツが恋しいですが、残念ながらフランスはまだカフェやバーが閉鎖中。今年の夏は自宅の窓辺でスプリッツを楽しむことになりそうです。アペロールは日本でも売っているようですので、ぜひ、自宅スプリッツでリモートヴェネツィアツアーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

ヴェネツィア生まれの食前酒、スプリッツが飲みたい!

ヴェネツィア生まれの食前酒、スプリッツが飲みたい!

*写真は全て以前のものです。





Posted by マント フミ子

マント フミ子

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Mante Fumiko
修復家。岡山県出身。在仏30年。フランスに暮らしはじめ、アンティークの素晴らしさに気づく。元オークション会社勤務。現在はパリとパリ郊外の自宅にて家具やアンティーク品の修復をしている。