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「ココットを使った簡単晩御飯のご提案」 Posted on 2020/02/11 辻 仁成 作家 パリ

最後の寒さが押し寄せてきて(といつつ暖冬だねぇ)、ココットを使った辻家の料理をご紹介したい。明日の献立に加えていただけたら幸いである。ココットといえば人気なのは「ストウブ」とか「ル・クルーゼ」になる。直火はもちろん、オーブンなんかにもそのまま入れることが出来る厚手の蓋付き料理鍋のことだ。フランスのママたちはこれで様々な本格料理を作る。この写真はdancyuの植野編集長が作った牛ほほ肉の煮込み鍋。スープの中にレモングラスとか様々なハーブ、ニンニク、生姜をぶち込んで、トロトロになったらマスタードをかけて食べるのだけど、冬の料理に最適だね。

「ココットを使った簡単晩御飯のご提案」

「ココットを使った簡単晩御飯のご提案」



我が家では小ぶりのル・クルーゼを使って、韓国の石焼ビビンバを作るんだけど、これが超便利。石焼き鍋はさすがに日本の家庭にはない。そこである日、ココットで試してみたら、美味しくできた。おこげも作ろうと思うえば作れるんだ。ごま油をじっくり熱してから炊き上がった白ご飯を入れて、具を並べたら強火で30秒くらい焼く。ぜひ、やってみて。市販のコチジャンのペーストを混ぜて、うー、美味い。

「ココットを使った簡単晩御飯のご提案」



で、今日は辻家の定番「蛸とセロリのココット飯」をご紹介する。炊飯器でも作ることが出来るけど、ココットだと食感と濃度が全然違ってくる。まず、ココットに研いだ白米と玄米をそれぞれ一合ずつ、計二合いれ、水を二合分より若干多めに入れておくのがコツ。ごま油、数滴。塩昆布一つまみ、(昆布茶でもいい、両方を使ってもいいよ)白だしとか和だしを入れてもいい。そこに洗ったセロリの葉っぱの部分をザク切りをぶち込む。これが絶妙な香りを持ち込むのだ。生姜とつぶしたニンニクを一片、お塩をパラパラいれたら、蓋して強火で。ぶくぶくと煮たったら火を弱火にし、10分から12分程度、待つ。その間に、残ったセロリの茎部を細かくカット、市販のタコの切り身も120gくらい細かくカットし、フライパンにつぶしたニンニクにごま油(大匙1程度)をかけて香りを移したら、セロリとタコを素早く炒めておく。時間が来たら、ココットの蓋をあけ、ご飯の硬さなどを混ぜながらチェックし、そこに先のタコとセロリの炒め物を脂ごと入れ、火を止めて、よく混ぜて、十分放置したら、完成なのである。

このまま、ゴマでもかけて食べるのが最高なのだけど、息子は育ちざかりだから、お肉を炒め、トマトをつぶして欧風のソースを作り、ごらんのようにタコセロリご飯の横に添えて食べさせた。名付けて地中海風ココット飯。和食と洋食の地中海的なコラボが実に心地よい一品となる。この時期、ココット鍋が大変に便利である。食べることは生きることだ、今日を美味しく元気に乗り切ろう。ボナペティ! 

「ココットを使った簡単晩御飯のご提案」

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Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家。パリ在住。1989年に「ピアニシモ」ですばる文学賞を受賞、1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。ミュージシャン、映画監督、演出家など文学以外の分野にも幅広く活動。Design Stories主宰。