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DESIGN STORIES × ISETAN ~世界で挑戦する日本人の物語~
「忘れられない2つの言葉」 Posted on 2017/10/12 Design Stories  

KOINOBUHIDE 小井庸嗣

デザイナーを志し、そして、デザイナーになった今も忘れられない2つの言葉がある。

ニューヨークのメゾンで働き2年くらい経った時、イタリアから洋服のデザインチームに入らないか、という誘いを受け、パリ経由でミラノに入った。
その頃、イタリアは政府がファッションを産業として盛り上げるための支援活動に力を入れ、フランスの下請け工場から脱却している最中であった。まさに、イタリアファッションが世界で注目を浴び初めた頃である。

初めてお世話になったのは、世界規模で展開し一世を風靡していたメゾン「プラダ」。
靴屋からじまり評判を得たプラダは、イタリア空軍のパラシュート素材を使用したバッグから小物までを展開していた。ナイロンバックや小物のイメージが強いブランドであったが、工房に行ってみると、そこに並べられていたのは驚くくらいに柔らかく、すべすべと滑らかな革の数々。細かい作業で仕上げられたバッグや、バレーシューズからヒントを得て作られたかわいいパンプスが置かれていた。
素晴らしかった。イタリア職人の技術の高さと揺るぎない美への追求を目の当たりにし、感動した瞬間だった。

『私の作った靴をお客様がはかれる時、みんなとても嬉しそうな顔をする。それが我がブランドなんだ』

デザインをするにあたり、プラダ会長から教わった言葉である。

その後、私はジャンニ・ヴェルサーチ氏に出会う。のちに私の師となる彼から、ファッションに対する姿勢、イタリアの美と文化を学んだ。私は彼自身の内面から産み出されるデザインに大いなる感銘と影響を受けた。

『自分の中に入り、心でデザインをしなさい。考えるのでは無く、感じなさい。自分の文化を知りなさい』

ヴェルサーチ氏から貰ったこの言葉は鮮烈だった。


____自身のブランドを立ち上げることになり、試行錯誤しているなか、これら2つの言葉が頭に浮かんだ。
彼らが私に本当に伝えたかったことは何だったのか、とても気になった。それが「気づき」の始まりであった。
私は彼らの導きに従い、自分の内面と向き合い、日本の文化を知る旅に出る。

それから、15年以上が経った。
私はまだまだ修行中であるが、やっと私なりに彼らの言葉を理解し、受け入れられる事ができたと思っている。当時の私もこれらの言葉の意味を理解していたつもりではあったが、いま思い返せば心底理解はできていなかった。
あるとき、私が行うべきクリエーションの道が開けたように感じた感覚を鮮明に覚えている。
師である彼らがそうだったように、私自身も唯一無二のクリエーションを作り上げ、「デザイン」が人々の人生を輝かせられるよう精進していきたい。
今、心の底からそう思っている。
 

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DESIGN STORIES × ISETAN</strong> ~世界で挑戦する日本人の物語~
「忘れられない2つの言葉」

KOINOBUHIDEは以下のイベントに参加します。
 

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DESIGN STORIES × ISETAN  ~世界で挑戦する日本人の物語~

 
■2017年 11/1(水)~ 11/7(火)

■10:30-20:00 

■伊勢丹新宿店本館4階=センターパーク ステージ#4

■お問い合わせ:伊勢丹新宿店 ☎03-3352-1111(大代表) コンテンポラリースタイル2


【詳細に関して】ISETAN SHINJUKUニュースにて10月25日(水)よりご案内予定。
>>> http://isetanparknet.com/news_event/sort/park4f/
 

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デザインストーリーズ編集部(Paris/Tokyo)。