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パリ最新情報「フランスで生まれたワンちゃん、どの犬種が多かった?日本の柴犬は人気上昇中」 Posted on 2023/01/23 Design Stories  

 
2024年以降、フランスではペット事情が大きく変わる。
ペットショップでは犬や猫の販売が禁止となり、移動サーカスでの動物ショーもなくなる。
それ以外にも衝動買いを防ぐための決まりや、ペットを虐待した場合の罰則などが現在よりもさらに厳しくなる。

二人にひとりがペットを飼っているというフランスでは、このように動物愛護の精神がどんどん高まっている。
さてそんなフランス人のパートナーとして多いのは、日本と同様、やはりワンちゃんと猫ちゃんだ。
特に犬たちはカフェ、レストラン、デパートにも飼い主さんと一緒に入ることができるため、動物好きな人にとってフランスは暮らしやすい場所だと言えるだろう。

またフランス国内で生まれるワンちゃんの数も、年々増えている。
2022年ではおよそ25万8000頭の犬(純血種)の出生が登録されており、2019年に比べると10%以上増加しているということだ。
ではフランスで最も多く生まれたワンちゃんはどの犬種だったのか。
昨年に登録された出生件数から、LOF団体(Livre des Origines Français)がその順位をまとめた。
※純血種のみの発表。
 

パリ最新情報「フランスで生まれたワンちゃん、どの犬種が多かった?日本の柴犬は人気上昇中」



 
2022年、フランスで最も多く生まれた子犬は「オーストラリアン・シェパード」であった。
登録頭数は20,018頭で、フランス国内では3年連続の首位となっている。
この数からも分かるように、魅力的な被毛と明るい性格を持つ中型犬、オーストラリアン・シェパードの人気はフランス全土でとても高い。

2位はゴールデン・レトリバーだった。
昨年には1万5千匹近くの子犬が生まれたといい、オーストラリアン・シェパードに続きフランス人の良きパートナーとなっているようだ。

そして3位はスタッフォードシャー・ブル・テリア、4位はベルジアン・シェパード、5位はジャーマン・シェパードとなっている。
このように牧羊犬やシェパード系の犬種が人気とのことだが、統計はフランス全土で行われたため、中〜大型犬がTOP10のほとんどを占めた。なお小型犬の人気は首都パリに集中している。

6位…ラブラドール・レトリバー、7位…キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、8位…イングリッシュ・コッカー・スパニエル、9位…アメリカン・スタッフォードシャー・テリア、10位…イングリッシュ・セター
 

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※オーストラリアン・シェパード

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順位の中には、出生数が大幅に伸びているワンちゃんがいる。
フィンランド・ラップフンド(+ 26%)と、日本の柴犬(+ 14%)だ。
特に柴犬は日本文化ファンも多いことから、パートナーに選ぶ人が近年で大幅に増えたという印象を持つ。
今回、柴犬は31位、秋田犬は32位であった。
彼らはフランス人の間で「くるんとした尻尾が愛らしい」と大人気なのである。
 



パリ最新情報「フランスで生まれたワンちゃん、どの犬種が多かった?日本の柴犬は人気上昇中」

 
またフランスには少し変わったルールがある。
純血種の犬・猫には生まれた年によって、決まったアルファベットを名前の頭文字に付けなければならない、というルールだ。
これは登録の書類を整理しやすくするために導入されたフランスのルールで、アルファベット順に毎年変わっていく。(出生場所で名付けられる。家族に迎えたあとは変更可)

例えば2022年は「T」だった。どんな名前が人気だったかというと、男の子ではタイソン、トール、タオ、女の子ではティナ、トーキョー、タイガであった。
なお2023年生まれの子犬・子猫の名前は「U」から始まるという。

今回は純血種のワンちゃんに絞った内容であったが、フランスではブリーダーからだけでなく、保護犬や雑種犬もたくさん引き取られている。
バカンス前のペット遺棄件数は少しずつ減ってきているということだ。
来年に施行される法律が、不幸なワンちゃん・猫ちゃんをゼロにしてくれることを願う。(る)
 

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