ノルマンディ、ツジ村便り

辻村だより、5 Posted on 2025/12/12 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
思わぬ反響の父ちゃんの悩み相談コーナー、です。あはは。
悩み相談というか、なんでも質問にこたえますよ、というコーナーが出来、運営会社さんが、「ノルマンディ、辻村だより」というコーナーも設置してくださいました。田辺さん、ありがと。
今後は、各方面からの質問、お悩み、なんでも相談に、がんがんのっていきたいと思います。
笑。がんがん?

ということで、最初のご相談ですが、匿名希望Eさんです。

「辻さんが自分で作る料理じゃなく、外食でよく食べるもの、教えてください。来月、パリに遊びに行く予定なんで、いいお店もあれば教えてください」

おこたえしまーす。

「ええと、円安なので、美味しいお店を紹介してもいいんですが、めっちゃ、高いんですよ、円で換算をすると、とても払えない。銀座のすし屋なみ・・・。でも、フランス人もけっこうケチなので、外食はあまりしませんし、お金使いません。父ちゃんも今、円安なので、前ほど外食しなくなりました。でも、ご安心を、日本でいう駅前の定食屋的なフレンチのレストランを、ブイヨン、といいます。覚えておいてください。これはフルコースで食べられて、価格帯がぐんとレストランより安いんです。カフェよりも安いかも。正直、味は千差万別ですが、うちのスタッフが、取材をしているので、下のURLをご参考ください。意外と美味しいですよ。
あと、個人的に今の季節だと、牡蠣とかエビ、貝などがたくさん載ったプラトーというのがおすすめです。プラトーの専門店はパリには少ないのですが、ノルマンディにはけっこう、あります。プラトーの一番安いやつで日本人には十分な量かな。ちなみに、父ちゃんは昨夜、一人で、牡蠣のミニプラトー,六個載せを食べました。パンがいっぱいついてくるので、もう、それとワインでお腹いっぱいでしたよ。それでも、円安だから、3000円くらいにはなります。上に、牡蠣の載ったお皿、下に、パン、バター、それからビネガーソース、などがついています。十分、お腹いっぱいです。今の時期ならば、牡蠣、いいですよね」

ブイヨンの記事は、以下をご参考ください。

https://www.designstoriesinc.com/europe/bouillon/

辻村だより、5

辻村だより、5



次のご相談です。

匿名希望Fさん
「つじさん、今まで人生の転機の決断で悩み、その後、あれは失敗だったかな、と思って激しい後悔に苛まれることが多々ありました。優柔不断なのでしょうか。つじさんは、後悔とかしませんよね?」

おこたえしまーす。

「ええと、ぼくは今も後悔を抱えて生きています。でも、運命論、結果論じゃないですが、ここに今いることを否定しても始まらないのは事実です。昨日もたまたまECHOESのラストアルバムEGGSを聞いていたんですが、なんで、続けなかったのか、と後悔をしたんです。笑。三部作を作るといって、第一弾のEGGSを発売した直後、ぼくは解散を決意しました。あぶらがのって、絶好調だったバンドをやめたんです。ちゃんとした作家になりたかったから、バンド活動との二足の草鞋は無理だろうな、と思い、音楽は続けたんですけれど、主軸を執筆にうつしたんです。七年後、芥川賞をとります。そして作家の世界に飛び込みました。あれから、30年近くたち、EGGSを訊いたら、あまりに素晴らしい出来栄えで、衝撃を受けたのと同時に、続けていたら、第二部、第三部はすごいのが出来たのに、と後悔に苛まれました。でも、その時の決断がなければ、作家も中途半端になっていたかもしれません。少なくとも今の自分はなかったでしょうね。後悔はあります。でも、結論んとして、アーティスト辻仁成は独自の世界を歩み続けることが出来た。残念だったし、今からではできないのもわかっています。これを後悔と呼ぶのか、それとも未来を築くための確かな決断だった、と思うかは、意見の分かれるところでしょうが、運命というのは、今が全てなのです。全力を尽くしてここまでがんばってきた自分を否定する必要はありません。続けていたら、EGGSS2、EGGS3が世に出ていただろう、とは思います。でも、そうだったら、小説、海峡の光は、世に出ていなかったかもしれない。あの日の決断は、正しかった、と今は思うのです。そのせいで、一部のファンは離れました。でも、自分に正直に生きたことは事実です。同じような後悔は何でも、その後、続きます。でも、今があるのは、その後悔が導いてくれた結果なんだ、と思うようになりました。皆さん、大事なことは、決断と実践です。多少の後悔がない人間は成長もないということじゃないでしょうか。あの時こうしていれば、という悔しさは、これからでも間に合う可能性を連れ立っているわけです。ぼくはもっと大きなチャレンジをしたいと思っていますよ。死ぬまで、与えられたあなたの一生です。思う存分やればいい。失敗は成功の基、です。これは素晴らしい教えですね。恐れず、がんがん、突き進みましょうよ。批判されても、気にしないで、我が道を進めば、そこに永遠と続く道が出来るのですから」

辻村だより、では、みなさんのご相談、悩みごと、質問などをお待ちしています。



辻村だより、5

2023年、フランスの音楽の殿堂、パリ、オランピア劇場で、単独ワンマンライブをやり遂げた、父ちゃんの、その記念碑的なライブ盤が配信されました。(現在、フランスでロック部門、45位、あはは)父ちゃんも、買いました。笑。携帯にいつもいれておくためにです。

こちらから、聞けますので、お好きなプラットホームでお聞きください。

2026年の1月、パリの日動画廊で開催されるグループ展に参加します。
1月15日から3月7日まで。結局、11作品の展示となりました。フランス人3人とのグループ展なのに、11作品も、・・・。笑。
場所は、パリ8区ですね。エリゼ宮殿の傍です。

それから、8月前半に一週間程度、東京で個展を開催いたいます。
今回のタイトルは「鏡花水月」です。(予定)
タイトルは突然かわることがございますので、ご注意ください。

そして、11月初旬から3週間程度、リヨン市で個展を開催いたします。詳細はどちらも、決まり次第、お知らせいたしますね。
お愉しみに!

辻仁成 Art Gallery
自分流×帝京大学