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パリ最新情報「鳥山明さん死去、仏大統領と首相も追悼『フランスに日本文化をもたらした』」 Posted on 2024/03/09 Design Stories  

 
漫画家・鳥山明さん死去のニュースは、ここフランスでも大きく報道された。
訃報は3月8日の午前中(フランス時間)に速報として流れた。
そして同日正午前にはフランスのガブリエル・アタル首相が、続いてマクロン大統領がXにて追悼の意を表明し、鳥山明さんの功績を称えた。
 

※「ドラゴンボールやシェンロンの力でも彼を取り戻すことはできない。彼は間違いなくフランスに漫画と日本文化をもたらした。偉大な鳥山明は私たちのもとを去った。彼の家族と読者に哀悼の意を表したい」ガブリエル・アタル仏首相による追悼コメント。



 
2019年に仏文化勲章「シュバリエ」を受章した鳥山明さんは、フランスにおける漫画ブームの草分け的存在だった。
特に1980年後半から放映されたテレビアニメ『ドラゴンボール』はフランスでも大ヒットを記録しており、最高視聴率では67%を越えたことがあった。
当時小学生だったフランスの子どもたちは、学校の教室でアニメキャラクターを真似て遊ぶなどして鳥山明さんの熱狂的なファンになっていったという。
この漫画がきっかけで日本文化に興味を持った、実際に日本に行ってみたというフランス人も少なくない。
そんな少年たちも、現在では30代〜40代の経営者世代だ。
彼らは今、パリを中心としたフランスの各都市で、大好きな日本をリスペクトした飲食店等を経営している。
 



 
このように今あるフランスの日本ブームは、鳥山明さんの作品が契機になったと言っても差し支えない。
事実、鳥山さんの知名度は非常に高く、『ドラゴンボール』を観ていた子どもたちの親世代を含めれば、フランス人成年層のほとんどが知っていると言えるだろう。
 

パリ最新情報「鳥山明さん死去、仏大統領と首相も追悼『フランスに日本文化をもたらした』」



 
訃報が届いた8日には、仏紙ル・モンドが読者から寄せられた追悼コメントを例外的に公開した。
「鳥山明と彼の作品がフランスの読者に何世代にもわたって影響を与えてきたことに疑いの余地はありません」
「作品と思い出は永遠に残る!」
「学校のクラス全体がドラゴンボールの他愛もない話で盛り上がっていました。鳥山明、感動をありがとう」
「私の世代(80年代)の一部に大きな影響を与え、それが今の若者たちにも受け継がれています。『ドラゴンボール』を通してどれだけの人と知り合うことができたか。中には親友になった人もいる」
といったように、ル・モンド紙にはフランス人ファンからも追悼の声が多数寄せられた。

フランスは日本に次ぐ漫画消費国であり、世界最大の漫画輸入国だ。
その火付け役となった鳥山明さんの訃報は瞬く間に広がり、8日午後現在でも悲しみの声が殺到している。(大)
 

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