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パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」 Posted on 2026/01/10 Design Stories  

 
スタイリッシュな店舗が立ち並ぶマレ地区の外れに、ちょっと変わったコーヒーショップを見つけた。
その名も「カフェ・プリ(Café Pli)」。温かいカフェを飲みながら“未来の自分”へ手紙を書くことができる、珍しいコーヒーショップだ。
 

パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

※「Café Pli」 Temple店



 
店内の雰囲気は、パリにある普通のカフェとほとんど変わらない。しかし違うのは、入ってすぐに目に入るこの封筒の数々!
 

パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

 
なんでもこのカフェでは、1年後、5年後、20年後の自分に手紙を書いて、宛先の住所まで送ってくれるのだとか。海外への発送オプションもあるので(もちろん日本も可能)、パリにいながら世界の誰かとつながることができる。
 

パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

 
料金は、ドリンク込みでそれぞれ15ユーロ(1年後)、25ユーロ(5年後)、45ユーロ(20年後)。これにはポストカード1枚、封筒1枚、ステッカー3枚、封蝋、発送費、保管料が含まれている。ちなみにポストカードも封蝋の色も好きなものを選べるので、受付を済ませた瞬間からワクワクした気持ちがスタートする。
 



パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

※スイーツのラインナップ。フォーチュンクッキー(写真左)も!

パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

 
店内は平日にも関わらず、ほぼ満席だった。そして、客層のほとんどがデジタルネイティブ世代。スマートフォンやPCにかこまれた日常のなかで、彼らが紙とペンに触れる時間をいかに大切にしているかが伝わってくる。
さらに、このカフェでは書いた手紙を自宅まで発送してくれるサービスもある。郵便局に行けば自力でもできることだが、これを友人やパートナーと一緒に書くという作業がまた特別で、まるで「アトリエ」にいるような印象を受けた。
 

パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

※ペンやノリ、スタンプなど必要な道具は一通り揃っている

 
今回、わたしは1年後の自分宛に手紙を書くことに。1年後なので、内容は自然と「2026年はどうだったか」という確認めいた文章になってしまった。しかし、もしこれが20年後の未来に宛てた手紙であれば、もう少しロマンあふれる内容になっただろうと想像できる。
 

パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

 
カフェのスタッフに聞いてみたところ、20年後の自分に手紙を書く人は決して少なくないのだそうだ。もちろん、自分だけでなくパートナー、子どもといった大切な人に送ることもできるという。ただ住所が変更になった際は、自らラ・ポスト(フランス郵便局)に変更届を出す必要があるとのこと。※追跡番号の控えをもらうので、それを保管しておくことをすすめられる。
 



パリ・アート情報「未来の自分へ手紙を書こう。パリの一風変わった“手紙カフェ”」

 
思いの丈を書き終えたら、カウンターにある専用スペースで蝋を溶かし、中世の時代のような蝋印を。制限時間もとくになく、自由に書いて、飲んで、くつろいでいけるのがこのカフェの特徴だ。

カフェ・プリの「Pli」 は、フランス語で 「折りたたむ」「折り目」「折り目のついたもの」 といった意味をもつ。つまり、折りたたまれた言葉が、時間をかけて未来の自分へ届くというわけだ。
 

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