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欧州最新情報「今年も開催が危ぶまれるドイツのクリスマスマーケット」 Posted on 2021/11/18 Design Stories  

 
ワクチン接種が進んだおかげで夏頃はコロナの感染者数が落ち着きを見せていたドイツだが、夏の終わり頃から徐々に感染者数が増加傾向に転じ、ここ最近は爆発的に感染者数が増加。
コロナ禍が始まって以来の感染者数、17日には5万人2千人を数えた。ついに、第4波に見舞われているのだ。欧州では、英国が3万8千人を超え、安定していたフランスも再び2万人を超えた。欧州各地で感染が再拡大しているのである。
 

欧州最新情報「今年も開催が危ぶまれるドイツのクリスマスマーケット」



 
この状況下で、昨年はコロナ禍でほぼ全国的に中止になり今年は2年ぶりの開催が期待されていたクリスマスマーケットの開催が危ぶまれている。
毎年当たり前のように開催され、代り映えのしないクリスマスマーケットを正直つまらないと感じたこともあったが、開催されない冬を経験してみると、クリスマスマーケットが寒くて暗い冬にどれほど明るく温かい気分をもたらしてくれていたのかを改めて思い知らされた。
多くの人が今年の開催を心待ちにしているが、開催できるのかどうかは不明である。
 

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現時点では多くの街で開催が予定されているが、今後のコロナ感染者数の推移によっては中止になる街も多いだろう。
実際、感染状況が特にひどいバイエルン州のミュンヘンでは今年のクリスマスマーケット開催の中止が発表されたところである。
他の都市では現在実施されているコロナ対策、2Gもしくは3Gを適用しての開催を模索しているが、屋外で開催されるクリスマスマーケットでどこまで厳格に規制が適応できるのか、頭を悩ませている模様。
2G、3Gはワクチン接種済みの人(Geimpfte)、感染後に回復した人(Genesene)、抗原検査を受けて陰性だった人(Getestete)の頭文字Gをとったドイツのコロナ対策の名称で、2Gはワクチンを接種したか、感染後に回復した人のみにレストランや色々な施設の利用を許可するというもの。
3Gは2Gに24時間以内の検査が陰性の人も含めるという2Gより緩やかなルールである。
2Gルールの適用はワクチン接種を義務化するようなものではないかという批判もあるが、検査で陰性であっても感染している場合があること、また、ワクチン接種者や感染後の回復者の中に無症状の感染者がいる可能性があり、ワクチン未接種の人に感染した場合重症化の可能性が高いこと等から3Gではなく2Gの導入を決める州が多くなっている。
11月17日時点でドイツの16州のうち2Gを適用しているのは12州、3Gを適用しているのはわずか4州のみである。
 

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私が住むラインランドプファルツ州ではロックダウンや学校の閉鎖等は今のところ計画されていないが、状況次第ではロックダウンといった厳しい対策が取られるかもしれない。
クリスマスマーケットの開催はもちろんのこと、これ以上状況が悪くならないことを祈るばかりである。(マ)
 

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