欧州アート・カルチャー情報
パリ・カルチャー情報「2026年、パリのイースターチョコ最前線。アートのような作品たち」 Posted on 2026/04/05 Design Stories
4月4日から3連休のフランス。というのも、月曜日がフランス語で「Pâques(パック)」と呼ばれる、イースターの祝日にあたるためだ。

そんなイースターでお馴染みの「卵型チョコレート」は、フランスでも欠かせない季節菓子になっている。年々前倒しで発売され、かつ年々アーティスティックに進化するこのチョコレート。2026年はどんなラインナップが揃ったのか、パリで見かけたものをいくつかご紹介したい。

※Laduree

パリのパティスリー、Laduree(ラデュレ)の2026年のテーマは、「Douces Fleurs(やさしい花々)」。
花をかたどったエッグ・チョコレートの中心には、ラデュレの新定番スイーツ「ウジェニー」の姿もあった。さらに、ラデュレのイースター・マスコットであるララ・ザ・バニーも“花の冠”をかぶって登場していて、とても愛らしいラインナップになっていた。

※LadureeHP
ちなみにシャンゼリゼ店では、限定品で彫刻作品のようなチョコレートが販売されている。8種類の花びらが層になったという、リュクスなエッグ・チョコレートだ。

※Pierre Marcolini
ベルギーのショコラティエ、Pierre Marcolini(ピエール・マルコリーニ)からは、「オートクチュール」をテーマにした個性的なエッグ・チョコレートが!
メジャー、ボタン、ハサミ‥‥と、ファッションイベントが一年を通して繰り広げられるパリで、オートクチュールのアトリエに敬意を表したチョコレートをつくり出したのだという。ユニークだったのは、並行して販売されたアソートBOXに、卵型ならぬ「指ぬき型チョコレート」が散りばめられていたこと。他ではなかなか見かけない、裁縫セットのように面白いラインナップだった。

※Chocolats de Yannick Alléno
パリのグランメゾンシェフ、ヤニック・アレノが手掛けるショコラティエ、Chocolats de Yannick Alléno(ショコラ・ドゥ・ヤニック・アレノ)のチョコレートもかなりユニーク。
こちらは“料理の世界”から直接インスピレーションを得たそうで、シェフの道具がそのままイースターのチョコレートになっていた。
写真の作品は、もはや卵型ではなく「金色のコック帽」。 ミルクチョコレートに、ローストされた大麦のプラリネがぎっしりと詰められているそう。

※Pierre Hermé

Pierre Hermé(ピエール・エルメ)の2026年イースターチョコは、「プレイフル」をテーマにしている。ダーツ、ソリティア、チェス、パズルなどをチョコレートで表現していて、他のショコラティエよりも今っぽく、すっきりとした印象を受けた。
そして今回は、アメリカの彫刻家、クリストファー・カーティスの『Mini Puzzle Stone』に触発されたコレクションなのだとか。長くかたちをとどめる彫刻の概念を、小さなチョコレートへと落とし込んだという、まさにショコラもアート! な作品だった。

※Jade Genin
フランスのショコラティエ、ジャック・ジュナンの娘であり、同じくショコラティエとして独立したジャッド・ジェナン。パリのオペラ座通りにある彼女のブティックJade Geninでは、「Renaissances de Femmes(女性の再生)」をテーマにしたコレクションを見ることができた。

Jade Geninのイースターチョコ(写真左)は、なんと日本の「金継ぎ」にヒントを得ているそう。金でひび割れを修復する金継ぎは、壊れたものの価値をより高める‥‥ということで、フランス人の間でも大変に人気が高い。
ほかにも、イブ・サンローランのレースをモチーフにした手描き作品(写真中央)などがあって、美的なチョコレートが数多くそろっていた。

「生命の誕生」を象徴するイースターの卵。とはいえ、近年ではクリスマスケーキと同様に、その卵がどんどんアーティスティックなかたちに進化している。ヤニック・アレノのように独自のテーマで挑む作品も見られて、パリでは春の街歩きがますます楽しくなっている。(オ)


