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イタリア最新情報「ウィンブルドン、ヨーロッパ杯、イタリアの特別な日曜日」 Posted on 2021/07/14 Design Stories  

7月9日金曜日、マッテオ・ベレッティーニがウィンブルドン選手権でイタリア初の決勝進出を決めた時、イタリアにとって7月11日は、ますます特別な日曜日になった。

同日、ウィンブルドンから25キロしか離れていないウェンブリー・スタジアムで、イタリアが53年ぶり2度目の優勝をかけて、現地のイギリスチームとサッカー欧州選手権の優勝を争うことが決定していたからだ。
イタリアでは、数日前からテレビのニュースや新聞でこの2試合が大きく取り上げられ、どこで誰と試合を見るか、人々が予定を組み始めていた。

サッカー欧州選手権準決勝でイタリアがスペインに勝った時、イタリアではファンが狂喜し、夜半まで街が密集状態になったので、決勝戦では、ミラノを始め多くの大都市が巨大スクリーンの設置を中止し、ローマでは巨大スクリーン観戦は予約制、マスク着用義務で開場した。

ウィンブルドンで、イタリアのマッテオ・ベレッティーニはセルビアのノバク・ジョコビッチに敗れ準優勝に終わったが、敗戦後のベレッテーニのフェアーな態度がイタリア国民の心を温かくした。



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一方、サッカーの欧州選手権ではイタリア優勝!
優勝の様子はもう充分語られているので割愛するが、PK戦で勝利が決まった途端、予測通り街中が喧騒に包まれ、都市では爆竹が鳴り響き、あちらこちらで花火が上がり、クラクションと嬌声が夜半まで続き、ミラノでは15人がけがで救急病院に運ばれ3人が重体となった。

7月12日 イタリアのコロナ感染者数は+888人 死者13人 入院患者+15人 集中治療室患者数-2、と着々と快方に向かっているが、今回のサッカー欧州戦後の騒ぎの影響がどう出るかは心配されており、10日後の感染状況がどうなるかと科学者はアラームを発した。
しかし、1年半以上も抑制した生活を強いられていたイタリアで、サッカー欧州選手権53年ぶりの優勝は余りにも大きな出来事で、平均的な世論は「でも、これだけは仕方ない」というレベルで、管理が出来なかった政府や行政に対して目立った批判は出ていない。

イタリアでも、デルタ株の拡大は最大の不安要素で、イタリア国立衛生研究所のレポートによると、デルタ株の占める割合は5月の5.2%から6月の27.7%に増加している。対策として、4段階のカラー分け規制内容を見直す案や、昨日フランスのマクロン大統領が発表に影響され、現在イタリアで2千6百人程度が保持するグリーンパスをイタリアでも各種サービスに活用しようという提案や、様々な議論が行われている。



長い特別な日曜日が終わり、イタリアに戻ったサッカーナショナルチーム選手、テニスのベレッテーニは、大統領と内閣総理大臣の主催する歓迎会に招待され、その後ローマ凱旋パレードを行った。

今回の欧州選手権では、イタリア大統領マッタレッラがウェンブリー・スタジアムまで出向き観戦した。欧州戦勝利は、GDP0.7%、輸出増10%の経済的効果があるという試算がされており(Sole 24ore)、今年のGDP成長率が4.7%と年始の予想を上回る回復を予想しているイタリアは、欧州の復興基金Next Generation EUの開始も重なり、消費、投資ともに「力強い回復」を期待されている。

特別な日曜日の後、「チームワークで頑張れば、不可能が可能になる」という言葉と共に明るいポジティブな空気が国内に流れており、政府だけでなく国民の中にも、ウィンブルドン選手権準優勝、欧州選手権優勝が、コロナ禍からの復活のきっかけになることを期待している。(椎)

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