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パリ最新情報「2024年から値上げが続くパリの美術館。凱旋門、ヴェルサイユ宮殿も」 Posted on 2024/01/18 Design Stories  

 
1月15日より、パリ・ルーブル美術館の入場料が5ユーロ値上がりし、22ユーロ(約3520円)となった。
ルーブル美術館の値上げは2017年以来7年ぶり。過去の17ユーロ(約2720円)から3割近くの増額となる。
 

パリ最新情報「2024年から値上げが続くパリの美術館。凱旋門、ヴェルサイユ宮殿も」



 
ルーブル美術館は値上げの理由を、「エネルギー代の高騰」と説明している。
これは主に暖房費で、2021年から2022年にかけてのコストが88%増になったことが原因だった。
なおルーブル美術館は値上げと同時に、1日3万人の入場制限を新たに導入している。
混雑を防ぐためだというが、過去にはピーク時で4万5000人の入場者を数えたことから、導入された当日には美術館の入り口前に長蛇の列ができてしまった。

一気に5ユーロという今回の値上げは、フランスでも大きな反響を呼んだ。
しかし、そのほとんどは否定的なものである。
仏紙ル・パリジャンによれば、現地フランス人からも旅行者からも「すべてが値上がり。もう疲れた」「せっかく来たので払うが、高すぎる」などといったネガティブな意見が寄せられているという。
 



TSUJI VILLE

パリ最新情報「2024年から値上げが続くパリの美術館。凱旋門、ヴェルサイユ宮殿も」

 
ところが値上がりしたのはルーブル美術館だけではなかった。
実は2024年から、パリの観光名所の多くが値上げに踏み切っている。
世界遺産のヴェルサイユ宮殿もその一例である。
ヴェルサイユ宮殿では24年1月1日より、入場料が19.50ユーロから21ユーロ(約3360円)に値上げされた。
またパリ市内の美術館では、ピカソ美術館が14ユーロ(約2240円、2ユーロ増)に、ロダン美術館が14ユーロ(約2240円、1ユーロ増)に変更となった。

美術館ではないが、シャンゼリゼ大通りの凱旋門も値上げされている。
凱旋門は最上階まで登ることができるのだが、その際の入場料はこれまでの13ユーロから3ユーロもアップし、16ユーロ(約2560円)に設定された。
そしてパリのエッフェル塔も、2024年中の値上げを発表している。
正確な料金はまだ明かされていないものの、主な理由にはエネルギー代の高騰のほか、不足している修復費が大きく関係しているという。
 

パリ最新情報「2024年から値上げが続くパリの美術館。凱旋門、ヴェルサイユ宮殿も」



 
フランスの物価上昇はこうして今も止まらない。
上記の文化施設以外にも、食品、光熱費、交通費などが上がり続けている。
パリ首都圏の公共交通機関にいたっては、24年1月1日から運賃がさらに値上げとなった。
なおオリンピック・パラリンピック期間中はこれが2倍の料金になると予定されている。

理由の多くはインフレ、燃料費の高騰だというが、オリンピック・イヤーに一斉に値上げされることについては、フランス人の中でも賛否、両方の意見がある。
“文化とは誰もが触れやすくあるべき”、という考えがある一方で、“仕方ない”、“当然”といった意見もある。
なおフランス文化省の調査によれば、「フランス人が美術館に行くのを断念した理由/2019年」は、「値段が高すぎたから」が一番多かったそうだ。
ちなみにフランス人が妥当だと思う美術館の料金は、平均で10ユーロ(約1600円)。
そのため現在では、無料で訪れることのできる第一日曜日に入場客が集中している。(内)
 

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