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パリ最新情報「フランス初夏の味“ルバーブ”、美容にも良いルバーブはジャムやタルトに。」 Posted on 2023/05/15 Design Stories  

 
過ごしやすい初夏の季節、フランスのマーケットでは色とりどりの野菜が並ぶようになった。
5月〜6月にかけてはアスパラ、アーティチョーク、ラディッシュなどが旬で、パリのマルシェでも見かける機会が多い。
一方、果物では苺やアプリコット、蟠桃がシーズンを迎えた。
フランスの青果コーナーには今、主役がもう一人いる。セロリが赤くなったような野菜、“ルバーブ”だ。
 

パリ最新情報「フランス初夏の味“ルバーブ”、美容にも良いルバーブはジャムやタルトに。」



 
フランスにおけるルバーブはこの季節限定で、果物のように調理される。
鶏肉料理や白身魚の付け合わせとして添えられることもあるが、主にはタルト、パイ、クラフティといった甘いおやつに登場する。
 

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綺麗な赤色の茎が特徴のルバーブは生命力も強く、農薬がほとんど必要ないということだ。
(葉には人体に有害なシュウ酸が多く含まれているため、食用には適さない)
食物繊維が豊富で脂肪の吸収を抑える効果があることから、フランスでは肉料理のお供として、昔から広く親しまれてきた。
しかし今のフランスで最もポピュラーなのは、ルバーブを使ったジャムである。
ルバーブ単品で作られることもあるが、酸味が強いためフランボワーズ・苺などとミックスされたジャムが多い。
 

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フランスのマダムたちはジャム作りがとても上手い。
ルバーブも旬を迎えたため、今ちょうどジャム作りに取り掛かっている、という人が身の回りに数人いた。
彼女たちによれば、ルバーブは屈強そうに見えるがカットして煮込むとすぐトロトロになるため、ジャム作りの中でも一番簡単なのだとか。
グラニュー糖、レモン果汁を入れて煮込めばOKで、瓶の脱気をすれば約半年ほどの保存が可能だという。
 

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ということで、マルシェに立つ“おばあちゃんのジャムショップ”にも、ルバーブのジャムが並び始めた。
ただ今の時期は人気のため、朝早くにはルバーブ味が売り切れてしまうとのこと。
「どうしても欲しかったら予約してね!来週末までに作っておくから」という優しいおばあちゃんの言葉に甘えて、私もフレンチママンの味を予約させていただいた。
添加物が入らず砂糖も控えめなおばあちゃんのジャムは、フランス料理の中でもとびきり美味しい。
 

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※ヤン・クブラーの限定スイーツ、ルバーブと木苺のタルト

 
パリのパティスリーにも期間限定のルバーブ・スイーツが登場している。
キツネのアイコンマークで有名なヤン・クブラー(Yann Couvreur、パリの人気パティスリー)では、ルバーブ×木苺のタルトがこの季節だけのスペシャルメニューに。
他にもクラフティ、サラダ、フレッシュジュースなど、今のフランスではルバーブを使ったレシピが目白押しだ。
このようにシャキッと酸っぱいルバーブは、フランスの誰もが知る身近な季節野菜となっている。(チ)
 

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