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パリ最新情報「パリの美術館で雅、『源氏物語』の特別展が開催される」 Posted on 2023/12/02 Design Stories  

 
パリ16区にある国立ギメ東洋美術館で、日本の『源氏物語』をテーマにした特別展が始まった。
 

パリ最新情報「パリの美術館で雅、『源氏物語』の特別展が開催される」

 
今回の特別展は、「源氏の宮廷にてー日本の想像力の千年」と題されている。
物語にゆかりのある美術品や漫画作品、薫物(たきもの)が展示された館内では、来場者を視覚と嗅覚の両方で、日本の平安時代の世界へといざなう。
同美術館のヤニック・リンツ館長はこれについて、「源氏物語が切り開いた類いまれな創造性を伝えたい」と述べている。
 

パリ最新情報「パリの美術館で雅、『源氏物語』の特別展が開催される」



 
特別展ではまず、源氏物語を「11世紀に歌人・紫式部によって書かれた源氏物語は、史上初の心理小説として知られている」と紹介。
エントランス付近では当時の日本の貴族たちの暮らしぶりや、物語の主人公である光源氏が女性の本質を深く探求したこと、などが詳しく言及されていた。
 

パリ最新情報「パリの美術館で雅、『源氏物語』の特別展が開催される」

 
今回の特別展は二つのパートに分かれている。
一つは、源氏物語をベースにした屏風や調度品などの展示である。
こちらの展示スペースは仏人アーティストのクリストフ・マルタン氏によってデザインされた。
同氏は落ち着いた照明やクラシックな色、また畳を用いながら、当時貴族の邸宅内部を再現したという。
 



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パリ最新情報「パリの美術館で雅、『源氏物語』の特別展が開催される」

 
二つ目の展示は京都・西陣出身の織物作家、山口伊太郎氏に捧げられた。
こちらでは国宝「源氏物語絵巻」をもとにした西陣織、「源氏物語錦織絵巻」が大々的に展示された。
 

パリ最新情報「パリの美術館で雅、『源氏物語』の特別展が開催される」

 
また特別展の最後では、平安時代の嗅覚を体験することができる。
ここで展示されたのは、源氏物語に描かれた時代に流行していたお香の数々だ。
「梅花」や「侍従」といった「六種の薫物」が実際に置かれ、来館者はその香りを直に嗅ぐことができる。
 

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会場は大人のマダム・ムッシュで賑わったほか、屏風のデザインをデッサンするフランス人が何人もいた。
特に京都の織物、「源氏物語錦織絵巻」の前では立ち止まる人が多数いて、日本人の色彩感覚・技術の両方にみな感心したようだった。

19世紀の印象派から現代の美術ファンまで、フランス人がよく知る日本の芸術といえば、やはり浮世絵だ。
しかし今回の源氏物語、および平安時代に焦点を当てた特別展は彼らにとっても新しい発見だったようで、「1000年前なのに洗練されている」「衣装の色合いが素晴らしい」などという声が上がっていた。
なお特別展「源氏の宮廷にてー日本の想像力の千年」は、2023年11月22日から24年3月25日まで開催される。(オ)
 

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