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おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」 Posted on 2022/12/29 辻 仁成 作家 パリ

皆さん、おせち、作っていますか????
今年は、一人なので、おせちは作らない方向で調整中の、父ちゃんなのである。作るとしたら、「一人おせち」なのだけれど・・・。えへへ。
それでは、父ちゃんが過去、どのようなおせちを作って来たのか、一緒に、眺めていきましょう。

シングルファザーになってからは、毎年、いろいろと創意工夫をしてオリジナルおせちセットを作ってきた。
日本の心を息子にさりげなく植え付けるのにおせちほど適した料理はない。フランスは元旦だけ休みであとは暦通りなので、2日から世の中がスタートしたりする。
過去の辻家の正月を彩ったおせちの数々を御覧頂きたい。こちらであーる。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ 小魚とかは日本の知り合いの方から送ってもらった。毎年、スタッフのお母さんや親戚のマダムなどが、ちょっとずつ、送ってくださる。ありがたや、ありがたや。そうやって、人々の愛に支えられて正月を迎えられるのだから、おせち作りにも気合が入るというものであーる。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ 美しいのォ・・・。



2020年3月に始まった世界コロナ禍後、最初の正月となったので、父ちゃん的にはこの困難な時代が早く終わってほしい、という願いを2021年のおせちに込めたのであーる。

なので2020年のおせち料理は、まさか、コロナ禍が訪れるとも思っていなく,、気分は新元号の「令和」を喜ぶ内容になっている。オレンジピーマンを使って、令和と描いているけなげな父ちゃん。涙がこぼれるのであーる。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ だいたい、送られてきたものが三分の一、オマールとかカニとかそういうものは、すべてマルシェで調達。残り、三分の一を手作りしている。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ 博多の実家、母さんのお雑煮は白味噌仕立てなので、辻家のお雑煮はこれが定番なのだ。この年は金粉まで・・・。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ ぼくはレンコン好きなので、煮物は欠かせない。長生きする源がここには詰まってる気がしてならないのであーる。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ 毎年、寿司系が入るのだけど、サーモンの燻製スライスがフランスではどこでも売ってるので、これでてまり寿司を作ったのだが、可愛いのォ・・・。お、真ん中のは鴨のハムで。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ この辺はマルシェで買ってぶっこんでるだけ・・・・。



そして、2019年のおせちは、デザイナーや料理人の仲間たちを我が家に招いてのお正月となった。日本にいた頃は、小説を志す若い人とかミュージシャン仲間なんかが、正月に挨拶に来てくれたりして、正月といえば、振る舞い酒と決まっていたのだけど、渡仏後は静かな正月が続き、二人暮らしになってからは、きちんとおせち作りをするようになり、その毎年の行事がクリスマスとともに、辻家の風物詩となっている。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ 紅白のお餅が可愛いのォ・・・。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ この年は若い友人たちが新しいアパルトマンに新年のあいさつに来てくれたので、頑張った父ちゃん・・・。
皆さん、お気づきだろうか。レンコンとか大根は角をきちんととって、ぎすぎすしない人生を目指せと心に命じているのであーる。あーる。えへへ。でも、なかなか角がとれない、頑固な父ちゃん・・・。

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

※ ジャガイモは、鴨の脂で炒め揚げした、細かい芸が、シャープなのであーる。



ということで、駆け足で過去数年間のおせちを振り返ってみたけれど、毎年、頑張ってきたなァ、と。
で、今年は? 
今年はどうなることやら・・・
「ひとりおせち」って、どうなの????

めるしー。つづく。



さて、次の地球カレッジは、来年の1月29日、日曜日になりました。参加を希望される皆さん、以下をご参照ください。
「エッセイの書き方教室、第1回」
今回の地球カレッジ「文章教室」は、どうやってエッセイを構想し、実際に書き、また、推敲をしていくのか、についての講座となります。課題応募されたエッセイの中から選ばれた数本のエッセイを、辻仁成が細かく指導、推敲、研磨していきます。
「エッセイ依頼内容」
今年最初の課題は、また一から、食にまつわるエッセイとなります。
「お子さんやパートナー、家族、同居人に日々作る、作ってもらっている、頂いている、ごはん。外食も含め」について、その人生の深部、喜怒哀楽を書いてください。題して、「日々のごはん」です。字数は1000字前後、1500字以内、とします。締め切りは1月22日とさせていただきます。
詳しくは下の地球カレッジのバナーをクリックくださいませ。

地球カレッジ

おせち大展覧会日記「父ちゃんのおせち過去作を振り返りながら、来年の幸せを願う」

父ちゃんのニューアルバム「ジャパニーズソウルマン」、実は、炭火焼き鳥との相性も抜群なんです。このアルバム聞きながら、喰らいつく焼き鳥はもう、超・ソウルフルですからね。ブレス鳥の弾力に負けない、父ちゃんの音楽、跳ね返りますよー。
焼き鳥屋が成功しそうな野本が羨ましい父ちゃんですけど、ジャパニーズソウルマンも、がんがん聞いてもらいたいものです。


https://linkco.re/2beHy0ru

それから、来年、2023年5月29日にパリのミュージックホール、オランピア劇場で単独ライブやります。
パリ・オランピア劇場公演のチケット発売中でーす。
直接チケットを劇場で予約する場合はこちらから。

https://www.olympiahall.com/evenements/tsuji/

フランス以外からお越しの、ちょっとチケットとるのが不安な皆さんは、ぜひ、ジャルパック・サイトをご利用ください。こちらです、

https://www.jalpak.fr/optionaltour/tsujiconcert/

自分流×帝京大学