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退屈日記「ついに情報解禁、笑、ボンジュール、辻仁成のパリの冬ごはん」 Posted on 2022/02/07 辻 仁成 作家 パリ

元気になり、今日は、ロッキングチェアの上によじ登って、ぼくが出てくるのを待ち受けていた三四郎、ぼくが柵からでたら、そこまで1メートル半ほど距離があるというのに、尻尾を激しく振りながらジャンプして、見事に落下。バカか???
床で腹を出してぼくを見上げ、そこでめっちゃ尻尾を振っているので、やれやれ、抱き上げてぎゅっとしてあげた父ちゃんなのだった。あはは。
ということで、今朝の日記、「NHKの制作会社の皆さんは情報解禁が遅い」と書いたら、「もうとっくにお伝えしていましたけど、再送します」とぼくの間違いをやんわり指摘されてしまった。
ということで、以下のような放送日が決まっていたのであーった。
<放送日>
「ボンジュール!辻仁成の冬のパリごはん」
【BSP】2月23日(水・祝)午後9:51~10:50
*オンデマンドは2週間

退屈日記「ついに情報解禁、笑、ボンジュール、辻仁成のパリの冬ごはん」



2月23日って、割とすぐなのである。
しかも、水曜日の夜9時51分スタートって、この10時より9分前スタートは謎だ。
日本を離れて20年、いつのまに、日本のテレビはこういう51分スタートになったのであろう、・・・
オンデマンドは二週間、という意味がいつから二週間なのか、視聴範囲は全世界なのか、ぼくにはわからないけど、これは担当の西山さんに聞いておくが、BSを見られない方々が番組購入可能なシステムだったと思う。※金額とかわかりませんが、400円とか、300円とか?
そして、例のLさんから送られてきた三四郎のイラストも解禁となった。
この経緯もぼくは知らなかったのだけど、どうやら、以下のような流れで生まれたもののようであーる。
「辻さん、そして三四郎くんのイラストはイラストレーターのCatoさんがタイトルを描いている時に、三四郎くんを描きたくなったようで、個人的に描かれたものです。番組で依頼した訳ではありませんので、こちらももう解禁です」
という西山さん(制作会社の方、ディレクターの義和さんの奥様であーる)
イラストレーターのCato Friendさん、ありがとうございます。読者の皆さんに、公開させて頂きます。Cato FriendさんのHPには、きゃわいい動物がいっぱい描かれておりました!

退屈日記「ついに情報解禁、笑、ボンジュール、辻仁成のパリの冬ごはん」



もちろん、三四郎は日本も知らなければ、NHKもわからない。
ぼくがインスタに写真をアップしているのは知っているけど、その写真をみせると、ううー--、と敵対心丸出しで唸り声を張り上げている。
たぶん、それを自分だと思ってない。
昨日、散歩の途中でショーウインドーに映った自分に向けて、うううううー--、と唸り声をあげていたので、やっぱ、まだ赤ちゃんなんだな、と思った。
ぼくの仕事場に、小さな鏡があり、それをぼくは床に置いている。
額縁が綺麗なので、飾り物として壁に立てかけて置いたら、ある日、三四郎が仕事場にしのび込んで、ううううううううう、ううううう、と唸っていたので、見たら、鏡に映った自分を見つけて、そこにもう一匹犬がいると思い込んだようだ。笑。おろかものめ。
利発そうに見えるのだけど、そこはまだ赤ちゃんだし、知らないものが多いのは当然であーる。
鏡に突進して跳ね返され、きゃんきゃん、言って逃げ出し、机の陰から、半分だけ顔を出して、向こうを見ていたけど、向こうも三四郎を半分だけ見ているので、どうしていいのかわからず、サンシー、ずっと膠着していた。
ぼくはそれが可愛くて、そういうことで日々、癒されているのである。
無垢である生き物を通して、自分の中の人間の汚れが浄化されていくのを感じる。
2月23日、皆さん、番組予約、お願いしまする。絶対、過去二作を上回る、一番面白いはず。
もちろん、主役は、三四郎なのであーる。

つづく。

地球カレッジ

退屈日記「ついに情報解禁、笑、ボンジュール、辻仁成のパリの冬ごはん」

※ ショーウインドーに映った自分に向けて、唸った後の、なんか変だ、と気づきだした、三四郎。笑。



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