JINSEI STORIES

滞日日記「ええ? こ、この美少年、だれ~? さて、いったい誰でしょう??? あはは」 Posted on 2023/08/01   

某月某日、伊勢丹アートギャラリーで個展が決まったら、「辻さんは、いつから絵を描かれていたんですか?」と画廊関係者の皆さんに、質問されることが多くなった。
「そりゃあ、昔からです」と答えた父ちゃんだったが、そういえば、若い頃、よく描いていた作品が田舎の倉庫に保管されているんじゃないか、と思い出したのであーる。
ということで、東京は暑いし、父ちゃんは自分のかつての創作物が保管されている倉庫までギターを担いで、出かけることにしたのだった。
多分、若い頃の父ちゃんが描いた絵とか、シナリオとか、写真とか、かなりの創作物がそこに眠っているのだけれど、秘書の菅間さんが亡くなった後、誰もそこに訪れていないし、一度もその倉庫の中を見ていなかったのである。
こういう機会でもないと探せないと思って、2泊3日くらいの感じで小旅行を計画した父ちゃんなのだった。えへへ。
ということで、3時間ほどかけて、田舎の倉庫に到着したのだった。
じゃじゃじゃじゃーん。
倉庫に入ると、二十数本のギター、山積みの段ボール箱、一時凝っていた写真のネガとか、コレクションしていたレコードとか、本とか、そして、油絵が、あった。
おおお、ありました。
これは芸術家、辻仁成の宝箱なのだった。
ああ、こういう絵を描いていたねー。
1085年の油絵、1986年の未発表小説、1987年の未発表シナリオ、年代はわからないが、「新曲」と殴り書きされたカセットテープなどなどが、次々に出てきたのである。

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父ちゃんの創作物の宝庫のような倉庫なのであった。(ギターが二十数本、書庫に数百冊、資料の段ボール箱数百個、ええと、etc・・・)
絵や写真はいくつか見つけることが出来たが、小さな段ボール箱に「十代の頃のぼく」と書かれていたので、おそるおそる開けてみると、なんとそれは若い頃のスナップ写真ボックスであった。
タイムスリップ~。
ご覧頂きたい、これが、若かりし頃の父ちゃんなのであーる。
きゃああ、恥ずかしい。
当時から、ナルシスト炸裂なのだ、安心したね。
この写真のぼくは多分、18歳か、19歳の頃だと思う・・・・。

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ぼくは成城大学の学生さんであった。
今と変わらないロン毛なのだ。
今も、髪の毛は染めていないけれど、当時はかなり毛髪が多かったね。
写真から判断するに、ちょっと毛髪が硬い感じがするのだけれど、笑、今は、猫毛で、とっても柔らかいのである。
弟の恒ちゃんと一緒の2ショットも出来てきたのだった。おお、恒ちゃん、・・・。
若い頃から、ぼくも恒ちゃんもあまり変わってないのがよくわかる。
あれから半世紀も経っているというのに・・・。
ひゃああ。
光陰矢の如し!

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それにしても、初個展が決まって、慌てて自分の作品を探しに行くところが、げんきーん、なのだけれど、昔描いた絵もけっこう、いろいろとあって、悪くないのであーる。
というか、今の作風の原石がすでに、その頃にはあったんだな~、(あはは)と改めて気づかされた父ちゃんまのであった。
倉庫には4トン分の資料が眠っているので、一日で全部を探すことは出来なかったが、また、明日も、ちょっと過去作品の発掘に精を出したいと思うのである。
ふふふ。
それにしても、18歳の頃の父ちゃんはね、信じて貰えないとは思うのだけれど、ほんとうに「モテモテ」だったんだよー。
ちょっと大げさに書くけれど、下駄箱をあけると、ラブレターが・・・。
ふふふ。
今はもう初老に差し掛かっているので、もはや、もはや、もはや、誰も、振り返ってくれないけれど、ううう。
あんまり変わらないよねー、と父ちゃんは思うのだけれど、皆さん、引きますか???
ああ、そうですか、じゃあねー。
お幸せに。



人生はつづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
ということで、昔は、かわいい青年の兄ちゃんだったのですよ、40歳くらいで、ストレスから過食症、不眠症、たぶん、多動症気味になって、今や、こんなオヤジに・・・。
別い年を取ることはぼくは嫌じゃありません。
「年相応」という言葉が苦手です。
なので、いつまでもスリムな父ちゃんで頑張りたいと思います。皆さんの応援をお待ちしております。
ともかく、この可愛い青年が、こんなにいけてる(?)おじいさんになるんですねー。
皆さん、そのおじいさんが、8月13日、今年最後の小説教室を開催いたします。(詳しくは下の地球カレッジのバナーをクリックしてください)
そして、そんな可愛いオヤジが、8月24日、福岡国際会議場でライブをやります。ぴあで、チケット発売中。

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自分流×帝京大学