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滞仏日記「父ちゃんのおすすめちりめん山椒を新炊飯器で炊いたふっくらごはんで頂く」 Posted on 2023/11/28 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、新しい炊飯器が我が家に届いたので、さっそく、ごはんを炊いた。
ふっくらつやつやのごはんが炊けた。
ここ最近は土鍋でご飯を炊いていたが、これが、手間暇を考えると、やっぱり炊飯器が便利ということに落ち着いたのだった。笑。
ということで、冷蔵庫をあさって、あるもので、夕飯にしようと思ったら、日本で買ったちりめん山椒が出てきた。
これはいつも、日本に行くたびに買っている木村九商店さんのちりめん山椒なのだけれど、これがおいしくて、帰国するたびに、買っていた。
中にちょっと実山椒が入っている。(木村九の実山椒も売ってる)
この手のちりめん山椒は甘めに作られているものがあるが、ここのはソリッドな妥協のない山椒風味の広がりが、炊き立てのご飯にものすごくあうのだ。
父ちゃん的には、瓶の形で覚えているので、目に留まると、つい、持って帰ってしまう。あはは。
白ごはんに、ちりめんじゃこ、ゆげのあがる白ごはん、くー、たまらんですな~。めっちゃ、ジャパン!!!

滞仏日記「父ちゃんのおすすめちりめん山椒を新炊飯器で炊いたふっくらごはんで頂く」

滞仏日記「父ちゃんのおすすめちりめん山椒を新炊飯器で炊いたふっくらごはんで頂く」



今日は、白菜と豚があったので、土鍋に水を入れてその中に、ミルフィーユ状に、つまり、4分の一にカットした白菜の葉のあいだに薄切りの豚もも肉を挟んでいったものを、並べ、茅乃舎のだしパックを一つ放り込んで、煮たものを、小鉢に移して、いただいたのだけれど、いやぁ、このシンプルなスープ、最高なのである。
もちろん、白菜と豚もとろけるほどにおいしい。
これが、ちりめん山椒ごはんと、言葉はふさわしくないが「異常に」あうのだ。
昨日、息子に作って残った唐揚げが2個あったので、オーブンで温め、サイドディッシュとした。(これはもう、賞味期限切れだったけれど、ま、よかでしょう)
もう、ぼくのような年齢になると、量が食べられないから、ちりめん山椒と炊き立てごはんという組み合わせに勝るものはない。
で、日本で、ファブリスと六本木の串揚げ屋「知仙」で飲んだ春鹿の小瓶もスーパーでゲットしていたから、それを一本(めっちゃ小瓶です)を口に含ませたところ、独り者の、よい晩酌となった。ひやああ、これがまたちりめん山椒とあうんだよねー。春鹿~、超辛口。妥協のないからさが、好き。
いったい、誰だ、ちりめん山椒を考え出したやつは!!!!
感謝しかない。

滞仏日記「父ちゃんのおすすめちりめん山椒を新炊飯器で炊いたふっくらごはんで頂く」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
ということで、このちりめん山椒は見つけたら買っても間違いはないだろうと思われます。もっとも、好きか嫌いかは個人差があるでしょうが、ぼく的には、おいしいかったです。昨今、実山椒とかも希少価値がまして、手に入りにくいものになっていますね。ぼくは、この会社の実山椒も大好きで、一粒ずつ、大事につまんで、日本酒のあてにしております。
めるしー。



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