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滞仏日記「クリスマスにこれを作ればいいのだ。総集編、父ちゃんのXmasレシピ~」 Posted on 2023/12/18 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、今日はオンライン料理会をやったのだが、3品を作ったので、めっちゃ疲れ切った父ちゃんなのであーる。
んで、疲れた甲斐はあったのか・・・、クリスマスにちょっと雰囲気のあるフレンチ家庭料理であたたかく過ごすというテーマで行ったのだが、ふふふ、大好評であった。ですよね?
ということで、要点をまとめてみたので、参照にされたし。
クリスマスはね、お父さんもお母さんも、一緒に料理をするのが一番いいんだよね。で、お父さんがケーキとか作ると、みんなハッピーになるじゃないですか?
日本のおやじの代表である父ちゃんが、そんなおやじにもできる、クリスマス家庭料理をご紹介したいと思うのであーる。
おすすめの3品は、
1, ニース風ピストゥのペンネ(要はジェノベーゼのペンネ、違いはもうちょっとまろやかなのである。市販のものと比べれば、香りがめっちゃ凄い、あはは)
2, コルドンブルー。鶏肉のカツレツなのだけれど、中に、とろけるチーズとハムが入った、フランスの定番家庭料理なのであーる。なにも、七面鳥を頑張って料理する必要はないので、なんちゃってフレンチでいきましょう。
3, そして、デザートに、ラズベリーとホワイトチョコがさく裂するしっとりパウンドケーキ、なのだ。
もう、この3品があれば、かなりゴージャスなクリスマスの夜を祝えるので、やってみてね。詳しく写真で説明をしていくので! はい。

滞仏日記「クリスマスにこれを作ればいいのだ。総集編、父ちゃんのXmasレシピ~」



では、まず、ピストゥ・ソースを作ろう。
ボウルにニンニクをひとかけら、ブレンダーで粉々にし、続いてバジルを入れやはりブレンダーで三回くらいに分けて粉砕するのだが、途中で何度か、オリーブオイルを加えて緩めていかなければならない。
ぼくは「ぶんぶんちょっぱー」を持ってないが、それでやると、色鮮やかなピストゥが出来上がる。しかし、ニース人は、すり鉢でせっせとやる。そこにこだわりが強い。
最後にパルメジャーノを磨って投入、混ぜて、器に入れ、松の実をふりかけて完成となる。
ニースの人たちは、これをトマトの入らないミネストローネ風野菜スープに入れて、「スープ・オ・ピストゥ」にして食べる。今日は、スープが間に合わなかったので、コルドンブルーの付け合わせに「ペンネ・オ・ピストゥ」にした。
ゆでたペンネをボウルにいれ、このピストゥ・ソースを加え、混ぜる。オリーブオイルを適量加え、パルメジャーノチーズ粉などで、広がりを足すのもよい。
要はイタリアのジェノベーゼなのだけれど、もう少し、あっさりとして、香りが高い。お試しあれ。

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※ オリーブオイルを加えながら。

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※ チキンソテーにもあいます!

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では、メイン料理となる、フランスの子供たちの大好物、お父さんもお母さんも大好物、フランスの定番家庭料理、コルドンブルーの登場である。これは、レストランとかでは、メニューで見かけることはない。なぜなら、あまりにも家庭料理だからだ。
材料(4人分)
・大きめの鶏むね肉、2枚
・ボンレスハム 2~4枚(肉感を出したい場合、ハムを倍増)
・とろけるチーズ 好きなだけ、多めがよい。父ちゃんはゴーダチーズを使用。
・塩胡椒 少々
・小麦粉 適量
・卵 1個
・パン粉 適量(フランスの超小粒のパン粉が推奨だが、なかなか手に入らないので、パン粉をミキサーなどで細粉化するとフレンチっぽくなる。写真の箱のが、フランスのパン粉)
・オリーブオイル 焼き上げるので、フライパンに数ミリ入る程度。
まず、鶏むね肉は包丁で開き、クッキングペーパーの上に置き、それで蓋をし、肉用のハンマー(麺棒でよい)でたたいて薄く倍くらいに伸ばし、塩胡椒をする。
開いた肉よりハムを少し小さめに揃えて肉の上に乗せ、その上にハムから飛び出さない程度にチーズをいれてくるっと丸める。(写真を参照にしてください)
小麦粉、溶き卵、パン粉の順番に衣をつける。
フライパンにオリーブオイルを多めに入れ、弱火から中火で両面を炒め焼きにする。
全体に焼き色が付いたら油をよく切り、ペンネをひいたお皿に盛りつける。
最後に、黒粒胡椒は、必須。さらにパルメジャーノ粉をふっとく。
で、完成なのである。

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※ フランスのパン粉!!

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そして、デザートは、ラズベリーとホワイトチョコのクリスマスケーキなのだ。
まずは、材料から、
バター    200g
グラニュー糖 200g
卵      200g
薄力粉       200g
ベーキングパウダー 小さじ1
ラズベリー      100g(冷凍を推奨します。今回、オンライン講座で納得でした)
ホワイトチョコレート 100g
<飾り用アイシング>
粉糖   50g
レモン汁 大匙1
<トッピング>
ピスタチオ お好きなだけ。(あれば、イチゴとかナイス!)
それでは、下準備!
まず、バター、卵は冷蔵庫から出して室温に戻しておく。これね、やっとかないと、温度が違って失敗の原因にもなるから、忘れずに!
薄力粉とベーキングパウダーは2回程ふるっておく。
オーブンは180度に予熱しておく。
パウンド型にオーブンシートを敷き込んでおく。
オーブンシートの敷き方は、写真を参照にしてほしい。ハサミで、その形に収まるように、切り目を入れると便利なのである。
室温に戻したバターとグラニュー糖を白っぽいクリーム状になるまで、電動ホイッパーなどで混ぜる。溶いた卵はね、4~5回くらいに分けて加えていく。その都度よく混ぜ分離しないようにする。
卵がしっかり混ざったら一緒にふるった薄力粉とベーキングパウダーを加え、ゴムベラで全体をさっくりと生地を切るように、混ぜる。50回くらい根気よく混ぜなければならない。夫婦で25回ずつ、交代でやればよい。ぼっちの父ちゃんは一人でやる。笑。
つやのある生地になったらラズベリー(冷凍もの)とチョコを加えさっくり混ぜあわせる。
そしたら、パウンド型に入れ、180度で40~50分焼く。
粉糖50gとレモン汁大匙1を混ぜて、写真のように、とろとろねばねばになるまで混ぜる。
要は、アイシングを作り、15センチ大のクッキングペーパーを三角におり、それをまた三角におり、円錐型にし絞り袋を作り、そこにアイシングをいれ、ケーキの上に模様を入れたら、完成。
ケーキが熱いうちにアイシングをやるように!
仕上げにいちごやピスタチオで飾り付けたら、完成だ。

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※、はさみでカットする。

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※ 50回!!!

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※ラズベリーとホワイトチョコがいい味を出します!

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息子くんが、近くに用事(たぶん、リハーサルだと思う)があり、やってきたので、コルドンブルーのサンドイッチ、と、パウンドケーキをタッパーにいれて、持たせた。
辻家の味だ!
青年の顔がほころんだ。めでたし。

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
これで、クリスマスはみんな笑顔になること間違いなし!!! ぜひ、試してくださいませ。

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