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退屈日記「年少の友、岡崎慎司選手とその愛すべき家族がパリまで会いに来てくれましたよー」 Posted on 2024/03/24   

某月某日、今日はサッカーの元日本代表、岡崎慎司氏がご家族と、ベルギーからわざわざぼくに会いに来てくれた。
カフェのギャルソン、パトリスに、「今日は元日本代表が来るんだ」と伝えたら、大騒ぎになり、彼がググって、顔を確認して、入り口で盛大に出迎えてくれたのだ。
「ぼくがこんなにフランスで有名なわけがない、と思っていました」
とパトリスに案内されてカフェの一番奥の席までやってきた岡崎選手が、苦笑した。
久しぶりに会う岡崎慎司選手の顔は、すっきり、としていた。
おもえば、彼がレスターという英国のチームに在籍していた頃、ちょうど、離婚直後で、ぼくが息子を育てないとならなくなった時と重なり、彼の活躍を、息子と二人で英国まで見に行ったこともあって、悲しいことばかりが続く息子君にとって、岡崎慎司は息子の誇りとなり、輝く日本の星となった。
広々としたスタジアムのピッチの中で、同じ日本人が活躍する姿を観戦して、息子君、その後、しばらく、岡崎慎司のユニホームを大切にしていた。(今も大切にしていると思うが、もう、大人になったので、そのユニホームがどこにあるか、ぼくにはわからない。笑)
何度か、我が家に遊びにきたことがあった岡崎ファミリーだったが、子供たちもすっかり大きくなり、上のおにいちゃんが、15歳、次男君も13歳になっており、すでに、二人とも岡崎慎司選手よりも大きかった。あはは。光陰矢の如し。
奥さんのゆめみさんが相変わらず美人で明るく元気ないいお母さんであった。この家族は、実に幸せそうで、羨ましい。

退屈日記「年少の友、岡崎慎司選手とその愛すべき家族がパリまで会いに来てくれましたよー」



岡崎慎司選手は、ベルギーでの残り10試合を戦いぬいたら、引退をすることになっている。
その後の道についても、今日、熱く語ってもらえた。たぶん、それを報告に来てくれたのに違いない。
奥さんの知らないこともあり、岡崎選手のひたむきな未来像に、みんなで、「えー、そうなんだ」と驚きが途中巻き起こったほど・・・、あはは。
15歳と13歳の兄弟については、ドイツ、英国、スペイン、ベルギーと点々としてきた。今はベルギーのインターナショナルスクールに通っている。
異国で、その都度言語がかわり、しかも、インターがない都市もあって、コロナ禍も重なり、学校に行けず、ネット教育で頑張っていた時期もあった。
息子君たちも、奥さんも、きっとかなり大変だったはずだ。(その分、家族の絆は強くなっていった)
引退した父親に迷惑をかけたくない、と思っているようで、兄弟は、学費の心配をしていた。
そこ、えらいなァ、と思った。自分の息子と重なり、涙が出そうになった。
すると岡崎選手は、
「大丈夫、君たちが社会に出るまで、まだ、パパは、がんばれるから」
と言ったのだ。

退屈日記「年少の友、岡崎慎司選手とその愛すべき家族がパリまで会いに来てくれましたよー」



これは、ぼくが我が子に言うのと同じ言葉だったので、またもや、嬉しくなった。
異国で生きるというのは大変だと思う。そして、彼を支えたのは、奥さんの、ゆめみさん、であった。(年上女房なのである。この人がむっちゃいいんだよね)
ぼくは岡崎選手の欧州における親戚みたいなものだと思っている。彼の選手時代よりも、ぼくは彼の引退後に期待をしている。
岡崎選手が、ここ欧州でどういう仕事につき、新しい人生をどう切り開いていくのか、が楽しみで仕方ない。
彼は、引退後も欧州に残り、頑張っていきたい、と強く語っていた。サッカー選手の引退の年齢は驚くべき程に若い。小説家に引退はないので、その辺の違いについても、いろいろと話し合った。
でも、第二の人生を生きようと決意した彼の目の奥は意外にも、さっぱりとしていたし、強く輝いていた。
選手時代は、後半、彼が苦しんでいるような印象が強かった。
実際、そぎ落としてばかりの人生だった、と振り返っていた。でも、ここから、彼は新天地、新しい自分の居場所を探す第二の旅に出る。
しかも、育ち盛りの二人の素晴らしい息子君たちを引っ張っていかないとならない。
引き続き、奥さんが彼をサポートし、岡崎慎司選手の第二幕がここからはじまる、ということになる。えいえいおー。
ぼくは年長の友人としても彼を見守りたいと思っている。
ある種の人生を極めた経験を持つ岡崎は、いい目をしている。奥さんも子供たちも実にいい目と心を持っている。
彼は引退後、もう一度、パリで会うことを約束して帰っていった。今は、残りの10試合にベストを尽くすために、禁酒中なのだという。
ぼくもライブの前は禁酒をするので、一緒だな、と思った。最後の最後まで、チャンスがあれば、ゴールを目指してほしい。そして、次のゴールを見つけ出してほしい。
ここから、人生が面白くなる。
楽しんでチャレンジを続けてもらいたい。
熱血で、いけ。

退屈日記「年少の友、岡崎慎司選手とその愛すべき家族がパリまで会いに来てくれましたよー」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
37歳の時、辻さんは何をされていましたか、と質問をうけました。その頃の自分のことを語った、父ちゃんでした。笑。37歳かァ、これからだよね、あはは。

さて、熱血を続ける父ちゃんからのおしらせですが、
フランスツアーが6月に行われます。パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
☟☟☟☟☟
●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

そして、7月3日、リヨン、La Marquise
チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●7月後半から8月前半にかけて、日本ツアー、まもなく発表!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(詳細、待って)
●4月19日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟

https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator

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