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退屈日記「ラストライブに朗報」 Posted on 2024/04/28 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、外反母趾のせいで思うように歩けなかった父ちゃんであった。
しかも、ロンドンライブで右手人差し指の爪が剥がれてギターが弾けなくなっていた父ちゃんであった。
しかーし、ここにきて、神様が救いの手を差し伸べてくれたのだった。まず、足だが、不意に出現したドクターSがぼくの外反母趾を治す靴底を作ってくれたのだった。
ぼくの足を計測し、骨を底から押し上げ、突き出た親指の骨を元に戻すことになるらしい。さらに、ぼくの足にあったサポーターまで作ってくださった。全部で、192ユーロだった。一部は保険でカヴァーできる!!!!
外出する時は、その靴底をスニーカーにいれて歩き、家にいる時はそのサポーターを巻いて生活すれば、先生曰く、3か月程度で、外反母趾は改善される、ということであった。
まじか、すごいじゃないないか、ドクター!!!
手術などをする意味はない、と先生、太鼓判をおしてくださったのだ。
3か月、ということは、ラストライブの大阪フェスティバルホールまでには、走り回れるということだろうか? 
「大丈夫。走り回れるはずだよ」
ガッツポーズの父ちゃんであった。
医学の力はすごい。
御覧いただきたい、ドクターが作ってくれた世界に一つしか存在しない、父ちゃんの靴底なのであーる・ふぁろめおーーー。

退屈日記「ラストライブに朗報」



退屈日記「ラストライブに朗報」

そして、ロンドンライブで、失われた右手人差し指の爪、問題だが、こちらも朗報がある。ネットで調べて、ALASKAと呼ばれるフィンガーピックが存在することを突き止めた父ちゃんなのであった。ALASKA、こ、これはすごい。
ネイルジェルでカバーしようと思ったが、爪が半分ほど喪失してしまっているので、ジェルを塗ることができないことが判明。あはは。
じゃあ、同じような問題を抱えたギタリストはどうしているのだろう、とsiriに聞いてみたら、ALASKAフィンガーピック、という項目が出てきたのであーる・けーびーらじお。
YouTubeもあったので、恐る恐る見たら、おじさんが、これを爪にはめてスパニッシュギターを弾いていたのだった。
爪ピックはカントリーギターなどで使っているけれど、ストロークには適さない。
しかし、このALASKAフィンガーピックはじゃんじゃん弾けるのである。
ギター弾かない方には何の話か、さっぱり分からないと思うが、それが世界だ。
そういう知らない世界のことをこうやってなんとなく知ることこそ、世界なのである。
そもそも、なんで、このフィンガーピックが「アラスカ」というのか、父ちゃんも知らないが、もう、頭の中は、アラスカでしかない。
行ったことないアラスカで、このフィンガーピックが生まれたのだとしたら、それは、世界的な展開となる。それこそが、世界ではないか、なんのこっちゃ。
ということで、Amazonで買った。
しかもだ。正規の値段は、28ユーロなのに、Amazonプライムだと8ユーロで買えたのだ、いったい、誰が世界を牛耳っている、というのだ!
いろいろ、探して、研究しないと人生は損をする、という父ちゃんからの教訓であった。
というので、御覧いただきたい。爪がなくなった父ちゃんの新しい爪である。
おおお、世界はすごいぞ!

退屈日記「ラストライブに朗報」

退屈日記「ラストライブに朗報」



ということで、引退宣言をした父ちゃんの最後の夏のツアーにむけて、これで、足は戻り、これで爪も戻り、最高のライブができる、という寸法なのであーる・グレイティー。
父ちゃんの音楽人生、40周年の、集大成でもあり、ラストツアーとなる、今回の、東京ヒューリックホールの3デイズ、大阪フェスティバルホールでのライブ、見逃さないで頂きたい。
もう、日本での公式単独興行はない。
ぼくはエコーズでデビューした25歳から今日まで駆け抜けてきたが、8月7日の大阪フェスティバルホールでのライブを最後に、チケットぴあで、ぼくの単独コンサート情報を見ることがなくなる、ということであーる・はんぶら宮殿。ちけっとぴあ様、お世話になりました。泣。
足と手が戻ったので、もう、怖いものもはない。喉の先生、えつこ先生がついているので、最高の高音域(3オクターブ半出ます)をフルで絞り出し、歴史的なライブをやってのけ、有終の美を飾りたいと思うのであーる。
みなさん、足のドクター、爪のALASUKA、喉のえつこ先生に、感謝なのであった。

退屈日記「ラストライブに朗報」



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
日曜日ですが、みなさんはいかがお過ごしですか? こうやって、頑張れば、人生というものはなんとかカヴァーできるものです。あとは、誰はばかることなく、ぼくはぼくの最高のライブをやりとげてみせます。チケット、手に入りにくくなるかもしれないですが、最後の父ちゃんのコンサートツアー、ご参加ください。実は、もう、プロモーターと話をしてないので、いつが、正式なチケット発売日かも、知らないんです。喧嘩しているわけじゃないんですが、もう、ぼくは何も気にしないということです。とくに取材も受けません。ただ、粛々と最後のライブをやりきるだけです。それが世界です。

さて、父ちゃんが、DJになって、好きなラジオをがんがんやりますよ。この5月5日から。どんどん、面白くなっていく感じです。
コンサートツアーは最後になりますが、ラジオで会いましょう。

ツジビル村営放送、ラジオ・ツジビルに関しては、こちらから・・・。
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TSUJI VILLE

退屈日記「ラストライブに朗報」

5月26日に、エッセイ教室をやります。正式募集は、5月1日ですが、課題は「お弁当」エッセイです。エッセイ好きなみなさん、今から課題取り組んでくださいね。
詳しくは、とりあえず、こちらをご覧ください。
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https://www.designstoriesinc.com/wp-admin/post.php?post=52012&action=edit

それから、それから、
フランスツアーが6月に行われます。
パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
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●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

そして、7月3日、リヨン、La Marquise
なぜか、パリの会場よりも、売れています。売り切れる前に、お早目に!笑。
チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(ライブは、だいたい、9月25,26日のどちらかになります。作家としての登壇も予定しています)

自分流×帝京大学