JINSEI STORIES

パリごはん日記「ジャン・フランソワのカフェ飯、一番人気は鶏肉のブロシェット」 Posted on 2024/05/07 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、ぼくの幸せのバロメーターは、とっても、わかりやすい。
とにかく、ランチとディナーに失敗しないこと、が、ぼくの人生の日々の目標なのである。
これが、一食でも大失敗をすると、その日、不機嫌になってしまうのだ。あはは。
高級品を食べるということじゃない、ごはんとふりかけ、だけであっても、最高のごはんと最高の手作りふりかけを目指す。ああ、めっちゃおいしい、幸せ、となるものを目指す。
なので、めったに外食はしない。外でお金出して、もしも外れて、その日を台無しにしたくないから、ただ、そういうことなのであーる。
朝、起きて、今日は美味しい一日にするぞ、と心に誓ってから、一日をスタートさせ、夕食が終わって、手を合わせ、幸せでした、ごちそうさま、と神様に感謝するまでが、父ちゃんの一日、なのであった。あはは。
しかし、いつもいつも、こちらが食べたいものばかり、食べられるわけではないのが、人生というものである。
今日は、ライブのフライヤーを配りに古巣のカルチエ(街)に、出かけることにした。
庶民的なカルチエなので、有名なレストランはなく、しかも、フライヤーをおいてもらう、友だちのカフェで食べないとならない。えへへ。
どういうものが食べられるか、謎、なので、緊張をした。
さて、父ちゃんは、来月、6月の30日にパリと7月3日にリヨンでライブをやるのだ。なので、宣伝が大事、フライヤーを持って、古巣の街を歩いてみた。
会う人会う人が、やあ、と声をかけてくる。人気者だ! あはは。
「ツジー」
と声がかかる。嬉しいの~、ロン毛の日本人おやじだが、ここではスターなのであった。
コロナの時期、本当に一緒に乗り越えた仲間たち、だからだ。NHKBSのパリごはんの協力者たちでもあった。
通りを走ってわたって来て、どうしているの、元気かよ、と言ってくれたので、フライヤーを取り出し、みんな~、ライブやるから、来てよ、とお願いする。
「もちろんだよ、30日だな、行くよ」
みんな、二つ返事で、行く、と約束してくれるが、彼らは嘘をついているわけじゃないが、来ない可能性の方が高い。なぜなら、フランス人だから。あはは。
イタリアンのシェフ、エステルさん、パン屋のベルメディさん、ワインショップのエルベさん、NHKのパリごはんに出演してくれた人たち、ほぼ、全員に渡していった。
残念なことに、ピエールとアドリアンには会えなかった。
目的だったカフェに立ち寄ると、オーナーのジャンフランソワが出迎えてくれた。彼はこのあたりの顔役なのだ。彼にフライヤーを大量に渡しておけば、みんなが、持って帰ってくれる。だから、ここで食事をすることにした。
「なんで、ポスター持ってこないんだよ。大きなの貼るのに」
嬉しいことを言ってくれる。
「食べていってもいいかい?」
「もちろんだよ、スーパースター、好きな席にどうぞ。何、食べる?」
さて、何があるんだろう。
「ここで、一番人気の料理にする!」

パリごはん日記「ジャン・フランソワのカフェ飯、一番人気は鶏肉のブロシェット」

パリごはん日記「ジャン・フランソワのカフェ飯、一番人気は鶏肉のブロシェット」



会社員に交じって、カフェ飯で一番人気の鶏肉のブロシェット(ブロシェットとは、串刺しのこと)、ま、焼き鳥定食を頼んで食べた。みんな、これを食べていたからだ。
インド風だけれど、フランスのカフェは、シェフがその店にあったオリジナルの外国料理を創作して出しているところが多い。
ここにはタイのパッタイもある。イタリアのリングイネを使ったパッタイで、似て非なるものだ。前に一度食べて、決して美味しいとはいえなかった。あはは。
でも、会社員の人たちは、フレンチに飽きているので、工夫のある一皿を求めたがる。
待つこと10分、出てきた。インド風焼き鳥、である。
恐る恐る食べてみる。わ、美味しい。
「だろ、うちで人気なんだよ」
ジャンフランソワが、白い歯を見せて笑った。
「インドのタンドリーチキンってあるじゃん、あれと、焼き鳥を重ねあわせてみた」
「なるほど、その発想がフランス人だな。でも、すっごくおいしいよ。お世辞抜きに」
ジャンフランソワは、オランピア劇場ライブに来てくれた。
「あのライブがほんとうによかったから、また、家族と行くよ。君が歌ったバラ色の人生ね、ちゃんとロックになっていたから、驚いた」
とジャンフランソワ。ちょうど一年ぶりの再会になった。フライヤーをみんなに配ってほしい、と依頼した。OK,もちろんだよ。
ポスターを届ける約束をして、隣にある、マーシャルの八百屋に顔を出したが、マーシャルは不在であった。店員さんらが、笑顔で、
「ポスターないの? 貼るのに」
ああ、遠慮して損してしまった。

パリごはん日記「ジャン・フランソワのカフェ飯、一番人気は鶏肉のブロシェット」

※ マーシャルの八百屋、なんか、新しいショーケースができていた!!!!

パリごはん日記「ジャン・フランソワのカフェ飯、一番人気は鶏肉のブロシェット」

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パリごはん日記「ジャン・フランソワのカフェ飯、一番人気は鶏肉のブロシェット」

※ 6月30日の「ル・ゼーブル」こんなに素敵な場所なんですよ!!!

ということで、父ちゃん、古巣の街のなじみの店の人たちにフライヤーをどんどん、渡して宣伝につとめた。毎度のことである。
閉まっている店には、チラシを、ドアの下から、そっと入れておいた。
30日、いよいよ、パリはベルビルにある「ル・ゼーブル」でライブなのである。7月3日はリヨンの有名な「ラ・マーキーズ」にも登壇する。
なんとなく、日本での引退ライブばかりが、話題になっているけれど、こちらは、英国から渡って来るギタリストのヒデと二人で、アコースティックな世界を演出する予定。
在仏日本人の皆さん、地味に満席を狙っているので、お友達をお誘いあわせのうえ、ぜひ、ご来場、お願いしたい。最高に楽しいライブになることでしょう。

つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
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●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

そして、7月3日、リヨン、La Marquise
なぜか、パリの会場よりも、売れています。売り切れる前に、お早目に!笑。
チケットはこちらから、どうぞ!
☟☟☟
https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●7月13日ごろ、帝京大学出版会から、父ちゃんのアートブック「パリ情景、動かぬ時の扉」が出版されます。全176ページの画集&小説集です!!!
●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(ライブは、だいたい、9月25,26日のどちらかになります。作家としての登壇も予定しています)

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