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イタリア・ミラノと日本を繋ぐデザイン「Hands on Design」 Posted on 2020/12/02 Design Stories
「まず私たちのことを知ってください」
Hands on Designは、日本とイタリアの工芸職人とインターナショナルなデザイナーを結びつけ、コンテンポラリークラフトを開発し販売することを目的に、デザイナー 椎名香織とリカルド・ナルディが2015年にミラノに設立したブランドです。
多彩な伝統工芸文化をもつ日本とイタリア。ものづくりに対する職人たちの姿勢は、文化の違いを超えて人の心を打つ何かがあります。その心の揺れこそ、私たちが過去から受け継ぐ大切な遺産で、私たちには、それを次世代に引き継いでいく責任があると考えています。
本来、工芸は発祥の地に根付き、時とともにゆっくりと変化してきました。しかし、文化のグローバル化が急速に進む今、工芸も世界を俯瞰することが必要です。
伝統を担う職人とクリエーティブなデザイナーが向かいあい、シナジーを生み出すことからできたものを通して、現代の暮らしに新しい価値観を提案することがHands on Designの目的です。
「自信を持ってお届けしたい、デザインとストーリーについて」
Hands on Designの商品から1点のみ選ぶのは、私にとって、たくさんいる子供の中から一番好きな子を一人選ぶように難しい作業です。それぞれの子供に長所や短所があり、たくさんの思い出があるように、私たちの商品も一つずつ違うストーリーを持っています。
Hands on Designのストーリーは職人の存在からはじまります。一人の職人と出会い、彼らがHands on Designに興味を持ってくださった時、私たちはまず彼らの工房を訪問します。イタリアでも日本でも、何百キロ、何万キロの距離を移動して、その人の工房に向かいます。そこで、仕事を見せていただき、時に飲みながら食べながら話し、そしてお互いに何かを感じられた場合のみコラボレーションが始まります。
ビデオ会議で、緻密に描かれた3Dレンダリングを見ながらものを創るのではなく、職人とひざを突き合わせながら、商品に関してのみではなく、モノつくりの精神や、時には人生を語る中でコラボレーションが生まれます。
デザイナーも同じです。それぞれの職人のあり方や仕事の工程を説明し、理解してもらった後に、その職人の力を引き出すことを第一目標として、クリエーティブなデザインをしてもらいます。
それらの作業は、とても回りくどいし、生産効率も悪く、現代的でないのかもしれません。
Hands on Designのパートナーである中川周士さん(桶職人)の比良工房を訪問した時、中川さんが作られる現代的な作品に隠れるように置いてある古い桶に目が止まりました。骨董品ですか、と質問をすると、近所の高齢のご婦人の結婚祝いで、修理をするために中川さんの工房に持ち寄られたそうです。そのご婦人にとって、新しい桶に買い替えるのではなく、半世紀も経った桶を修理して使うことの意味はなんでしょうか?
それは、Hands on Designが目指している価値観です。
ものをつくるのではなく、人のストーリーを作るということです。
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「ご関心がある方への入り口」
http://www.handsondesign.it/
Hands on Design ShowRoom
Corso San Gottardo 21/9 – 20136 Milano
(c/o Zeus )
FB @HandsOnDesignMilano
Instagram hands_on_design
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職人から届いた品を武骨な段ボール箱から取りだす時、周りにポジティブなオーラがあふれます。それはとても不思議な経験です。私たちの商品の背景には、つくり手がいて、デザイナーがいて、人の物語があります。そんな商品に、あなたの物語を加えていただきたい、そんな気持ちで商品をお届けしています。
【DS編集部より】
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