ノルマンディ、ツジ村便り
辻村相談窓口、「未来が見えない時に」 Posted on 2026/09/28 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
さっそくですが、辻村相談窓口を開くことにいたします。
切実な質問が届いています。
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匿名希望Oさん
「辻さん、どうしても自分の未来が描けません。いくつか理由がありますが、もうそんなに若くないのが一点、AI危機が騒がれていて2030年代に人類が滅亡するとAIの会社の偉い人たちが言っています、人類が滅亡するなら未来なんかどうなると思ったので、これが二点、そして、そもそも未来が何かわからないんです。未来未来というけれど、未来があるように思えない私にとって未来が何かわからない、という意味、これが三点目になります」

おこたえしまーす。
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「ええと、描くのは、未来じゃなければだめですか? あなたが何歳かわかりませんが、未来をどんなに描いても、今がおろそかだと、未来なんか描いても意味がありません。だって、未来というのは、今日現在があってこその未来なんですから。AI危機は確かに恐ろしいですが、ノストラダムスの予言の時も、めっちゃ怖かったんじゃないですか? あの時、誰もが人類は滅亡すると思っていたのに、肩透かし食らったんじゃなかったでしたっけ? あれとは違うというのはわかりますが、キューバ危機の時も核戦争が始まると言われていたですが、始まりませんでしたし、AI危機ももしかすると、回避されるかもしれませんよね。心のゆがんだ博士が超AIを使って致死率の高い病原菌をばらまくとか、なんとか、言われてびびらせてもらっていますが、ノストラダムスと同じ感じでスルーしちゃう可能性もあるんじゃないですか? なのに悲観して自殺する人が増えたりする方が恐ろしくないですか? たしかに、人類は、危機の中にあります。終わりの見えない戦争、その戦争によるエネルギー危機、そして、民主主義の崩壊、などなど、挙げればきりがないくらい、暗い時代ではありますが、こういう時こそ、「今日を生きよ」という父ちゃんの言葉を信じてみてください。どうなるかわからない未来のために生きようとするから、絶望するのだとしたら、今を生きましょう。『辻さん、イソップ童話の蟻とキリギリスの話知らないの? 夏のあいだ、蟻さんは一生懸命働いて蓄えていたのに、遊んでばかりいたキリギリスは、冬に飢え死にしちゃうんですよー。どう責任とってくれるんですか?』確かに、そうなんですが、ちょっと待って。蟻は今日を一生懸命生きたから、未来に蓄えが出来た、という風には解釈できなかったんですかね、イソップおじさん。逆に、キリギリスは毎日一生懸命生きないで遊んていたわけで、そりゃあ遊んでばかりいたら、今日の成果はないから、飢え死にしますよね。ていうか、この話、飢え死にしたんでしたっけ、ま、いいんですけれど・・・。ともかく、未来が分からない、というあなたに言いたいのは、未来なんか信じなくていいです、この際。だって、わからないじゃないですか、ビルゲイツさんがAI危機を提唱されていますが、「10億人が死ぬ」と豪語されています。もし、そうなったら、やばいですよね。でも、この方は、コロナの次にもっとすごいウイルスが人類に襲い掛かるって、発言されてましたよね。来るのかもしれないですが、ワクチン、もう打ちたくないです。或いはこのAI危機説が、不意に出てきたのはなぜか、もうちょっとみんな冷静に考えてもいいかもしれないですよね? 確かにAI危機は来るかもしれない。それに関しては備えるしかない。銀行とか国家は早急に備える必要があるでしょうし、我々も勉強を急いだ方がいい。でも、人類が滅亡するんだから、と自防自虐になるのは少し早計です。未来を描けないのをAI危機のせいにしても意味はないです。未来を描くためには、まず、今日現在を確実に描きましょう。この2,3日、2,3か月後、半年先、1年先くらいの目標を持って、前進する。次の電信柱までとにかく進め、と自分に言い聞かせることで、今を回すんです。どんどん、今を回して、もっともっと回してください。そうすることで、安心感がうまれます。もちろん、未来は不安定なままですが、先のことは見ない。笑。まず、不安を蹴散らすために、今の中に没頭するんです。AI危機になっても関係ない、こといしましょう。没頭し続ければいいんです。人類が滅亡しても、自分は永遠なる現在に生きるから平気だ、という悟りが開けるまで頑張る、しかありません。なぜなら、簡単にいっちゃえば、イーロンマスクさんやビルゲイツさんなどの脳の作りの異なるすごい人間たちと同じ解決策を持つことがぼくらには出来ないからです。なんなら、この世界から脱出する。イーロンマスクとか、相手にしても、勝てないので、違う次元に行っちゃうんです。世界を動かしている一部の人たちはある意味で『人類を人質にとっている』わけですからね、その世界に属さない、という手がある。冗談で言ってませんよ。めちゃくちゃ田舎の山の中で、携帯も捨てて、畑を耕して、お金に頼らない生活を目指して、生きるんです。そうすれば、おそらく、AI危機など関係ありません。ウイルスが蔓延しても、誰にも会わないので、問題ないです。今、ぼくはぼくなりに、そこを目指して、畑を耕し、どうやって、お金を必要としない暮らしができるか、毎日、考察しています。或いは、同じような考えを持つ人たちと、集団農業体制を作って、人里離れた世界で、生きることが出来れば、不安は解消されるかもしれません。しかし、最も大事なことを言い忘れておりました。あなた、そういう世界で、生きられますか? ま、突き詰めるとですね、人間には限界がある。かなりの限界です。だからね、長生きなんかしたい、とか、ぼくは思わない。まずは、今日を精一杯生きることが、明日を多少豊かにする、と信じてひたすら生きるだけです。そこにすべてがる。・・・ということで、小さな声で、えいえいおー」

父ちゃんの独り言、&、近況のようなもの。
今日は、インスタの「となりのヒトナリ」で、サーモンのホイル焼きを作りました。日曜日って、みんな忙しいのか、リアルタイムの視聴者さん、いつもより、少なかったです。平日の方がいいのかな?


臨場感、たっぷりな撮影現場より・・・。生配信してまーす。明日は、TPAのクラス会です。生中継します。
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もうすぐ、パリのモダンアートフェア、ですね。10月22日から25日まで、コンコルド広場の特設会場で。
新刊小説「泡」発売中です。



