PANORAMA STORIES

今日の献立、ボンゴレ Posted on 2025/10/09 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
貝好きにはたまらない、ボンゴレ!
アサリのパスタですけれど、これは美味しいですね。
ラーメン好きな人には間違いないですな。
イタリアの魚介ラーメンですよね。あはは。
今日は、ボンゴレを作ってみますぞ。
よーい、どん。

まずは、主な材料から、・・・。
材料二人分:リングイーネ160g、あさり450g、ニンニク二個、鷹の爪二つ、白ワイン100cc、乾燥(もしくは生)パセリ大匙1程度、塩胡椒適宜。 

今日の献立、ボンゴレ



あさりはごしごしとまず貝をぶつけるようにして洗ってください。
石がぶつかるような音が響き渡るような感じです。
じゃあ、まず、こだわりの1。
水に対して3%の塩水であさりの砂抜きをしましょう。
バットにあさりを並べ、あさりの頭がちょっと出るくらいまで塩水を入れ、キッチンペーパーなどでふんわり蓋をしてださい。
で、薄暗い場所に置くんです。
スーパーや魚屋さんで買ったあさりならば2時間くらいで大丈夫。
この砂抜きをきちんとやることが超大事。
いいですか?

続いて、こだわりの2。
ニンニクは超みじん切りにするべし。
粒が最小になるくらい、これでもかというくらいにカットする。
最後は叩いてちょっとネバっと、ペーストに近づけばベストです。
ペペロンチーノも一緒だけど、イタリア人はここに一番こだわる!!!
マジで、時間がかかるんですが、これは必須です。
だいたい7~10分くらいかけなきゃならない。あはは、気の長い話ですね。

次に大きな鍋で多めに湯を沸かし、タイミングをみてリングイーネを投入。
指定された茹で時間よりちょっと早めにあげることが大事! 
アルデンテであることがこだわりの3になりまする。

今日の献立、ボンゴレ



同時進行で、フライパンに油をひき、火をつけ、弱火で、種をとった鷹の爪とニンニクを一緒に投入し、香りを油に移していく。これはパスタの基本ですね。
唐辛子はイタリア人はけっこう種も入れちゃいますね。お好みで。
ニンニクが香ばしく色づいてきたら、水をよく切った先のあさり、パセリを投入。
それから白ワインを回し掛けし、蓋をかぶせ蒸し焼きに。
あさりが次々に開いていきたら少し火を弱め、煮詰めていきます。
茹であがった麺をここでフライパンに移し混ぜ合わせ、火力を強くしましょう。
そこにオタマで軽く二杯くらいのゆで汁を投入しなきゃなりません。
これがこだわりの4になります。いわゆる、乳化作用を起こし、リングイーネにとろみが宿るんですな。
ふふふ。

今日の献立、ボンゴレ

今日の献立、ボンゴレ

今日の献立、ボンゴレ



あさり汁と混ざり合って、しかも、これがパスタと絡みあって、もう最高にうまい、辻家のボンゴレのできあがりです。
おススメのパスタは、リングイーネだけど、スパゲットーニでもいい。父ちゃん的にはスパゲットーニでやることが多いです。
はい、ボナペティ!!!

今日の献立、ボンゴレ

自分流×帝京大学

久しぶりに、NHK「パリごはん」の再放送が決まりました。

「ボンジュール!辻仁成のパリごはん 2023SP」
今回は、NHK BSP4Kでの放送となります。
「ボンジュール!辻仁成のパリごはん 2023SP」
【再放送】 NHK BSP4K  
10/13(月・祝) 午前9:30~10:59

そして、いよいよ、来週ですね!
辻仁成、個展情報。

パリ、10月13日から26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて「辻仁成展」2週間、開催。
全作品、32点。

1月中旬から3月中旬まで、パリの日動画廊において、グループ展に参加し、8点ほどを出展させてもらいます。

辻仁成 Art Gallery

そして、ラジオはツジビル!

TSUJI VILLE

今日の献立、ボンゴレ



Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。