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今日の献立、牛肉のタリアータ! Posted on 2025/10/29 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
ちょっと元気がない、個展で疲れてぐったりの、父ちゃんでありあす。
ということで、今日は、ずっしりと元気になるステーキを作ります。
イタリアンステーキ、タリアータです。
まずは、材料です。

材料
タリアータ用牛ステーキ肉 800g〜1kg

胡椒
※お好みでルッコラ、パルメザンチーズ、オリーブ油、レモン

今日はフライパンじゃなく、グリルパンで作りますね。
網焼きの網目がつくこのグリルパンじゃないと美味しく出来ないんですよね。

ということで、最初に、グリルパンを強火にかけ表面から煙が上がってくる位まで温めてください。
これが驚くほど、重要なコツになるので、ここだけは絶対に守ってほしいでーす。
フライパンって、温まったらすぐに油を引いて肉を焼くけど、今回はそうじゃありません。
グリルパンには脂もひかないし、パンが熱くなるまで、注意しながら、強火にかけ続けないといけません。
するとまもなく、煙がちょろちょろっと上がってくるから、そこがねらい目です。
強い火にかけるから、危険だから、気を抜かないで料理してくださいね。集中!!!
しっかり目視して注意深く火加減を見つめていくことが大事です。

はい、そしたら、
室温に戻しておいた肉に塩胡椒をします
グリルパンに油はひかず、肉を片面からしっかり焦げ目がつくまで焼いてください。
ダイナミックな料理なんで、ね・・・。
焦げ目がついたら肉の角度を変え、格子状に柄がつくように焼いていきます。
グリルパンで焼くことが大事なんです。
3~4分焼いたらまた別の面を同じように焼き、全体にしっかりと焼き色をつけましょう。

今日の献立、牛肉のタリアータ!



今日の献立、牛肉のタリアータ!

肉の焼き具合を確かめるための方法があります。
いちいち切って、肉の火加減を確かめるわけにはいかないから、シェフたちがやって来た方法なんですが、
まず、親指と人差し指を合わせてOKサインを作ってみます。
で、親指と人差し指の付け根の肉の付け根を押してみる。
OKサインは軽くでいいからね・・・。
仏像の手の感じ。この付け根の硬さと肉の硬さが同じになるのがいい焼き具合の目安と言われています。
自分のOKの付け根を反対の手で揉んで弾力を確かめたら、その指で、今度はグリルパンの上の肉の中心を押してみてくださいね。
同じ弾力だったら、完成ということになりますので、火を止めましょう。

今日の献立、牛肉のタリアータ!



肉が焼けたらアルミホイルに包み15~20分ほど休ませないといけませんよ。

今日の献立、牛肉のタリアータ!



今日の献立、牛肉のタリアータ!

今日の献立、牛肉のタリアータ!



食べる直前に薄く切り分けていきます。
この薄切りのことをイタリア語で、「タリアータ」というんです。
イタリアでは、結構分厚く切ってくるけど、それでも、タリアータと呼ばれます。
ま、食べやすいサイズに薄切りしたらいいよね。
この料理は豪快です。

そして、好みのソースでいただきます。※本場イタリアではルッコラとパルメザンチーズを散らし、塩とレモンで食べることが多いんですよ!
父ちゃんは余計なものは一切使わない。フラー・ド・セル(塩の華)だけで食べる。めっちゃこれがうまいんだよね!!!
はい、ボナペティ!!!!

今日の献立、牛肉のタリアータ!



今日の献立、牛肉のタリアータ!

※ ニョッキなどを添えてもいいね。

自分流×帝京大学

Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。