PANORAMA STORIES

今日の献立、ポトフ Posted on 2025/11/26 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
ノルマンディに戻りましたが、超、寒いです。
マイナスまで、あと一歩、という寒さなのに、暖房が壊れていて、暖炉だけで、なんとかしのいでおります。
明日には、電気屋さんが暖房器具を直しに来てくれるはずなので、それまでは暖炉だけで、頑張っております。ま、薪が燃えているうちはあたたかいのですが、すぐに消えますので、そこからが、勝負です・・・。

ということで、そんな日は、ポトフとか、いいんじゃないか、と思いまして、さっそく、作ってみましょう!

【材料】
煮込み用牛肉500g、蕪3個、にんじん2本、玉ねぎ1個、セロリ1本、じゃがいも(メークイン)4個、長ネギ1本、丁子3個、乾燥タイム小さじ1、ローリエ2枚、塩こしょう。それと、ディジョンのマスタード、お好きなだけ。

今日の献立、ポトフ



ということで、今日は煮込み料理の決定版、ポトフを作ります。
見た目はぜんぜん、かっこよくない地味な料理なんですが、でも、この中には本当に美味しい野菜や肉のすべての旨味が詰まっているので、健康にも、最適です。

まず、肉ですが、塊ならば適当な大きさにカットしてください。
丁子を刺した玉ねぎと一緒にそのカットした肉を鍋に入れ、ひたひたになるまで水と塩小さじ1、セロリの葉、タイム、ローリエを加え、火にかけます。
沸騰するとアクが出てくるのできれいに取り除いてください。
そのまま30分ほど肉だけを煮ます。

今日の献立、ポトフ



30分たったらにんじん、蕪、セロリ、長ネギを加え、火を強め、ふつふつと静かに沸騰するくらいの状態に持って行きます。
で、そこから1時間ほど、煮こんでくださいね。
その間に、別の鍋で、じゃがいもを茹でておくのがベストです。

野菜にもしっかり火が入り、お肉が柔らかくなったら(硬い場合はもう少し煮続ける)、塩こしょうで味を整え、じゃがいもを加え、同じ火の加減でもう15分ほど煮たら、はい、完成。

大事なことは、必要なところに、必要なだけ時間をかけるということだけ、かもしれません。それが、美味しいのコツ、であります。
本場、フランスのポトフの味付けは塩のみ。
お肉と野菜から出る旨味だけで、十分に美味しいですよ。
あとは、ディジョンのマスタードをちょっと垂らして、食べましょう。これこそ、幸せの味というものなのであります。
はい、ボナペティ!!!

今日の献立、ポトフ

今日の献立、ポトフ

辻仁成、展覧会情報

2026年、1月15日から、パリ、日動画廊、グループ展に参加。(辻仁成以外は、Henry Zers, Pierre Lesieur 彫刻のPatrick Blochの3氏)
2026年、11月初旬から、リヨン市で個展。版画なども出す予定。リヨン周辺在住の皆さま、お楽しみに。
2026年、夏に日本でも個展を開催する予定ですので、8月前半、スケジュールあけておいてくださいまし。

辻仁成 Art Gallery
自分流×帝京大学



Posted by 辻 仁成

辻 仁成

▷記事一覧

Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。