日々のことば

日々のことば「笑」 Posted on 2025/07/26 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
バカにされて、いつもへらへら笑っているのは、よくありませんが、しかし、そういう苦しい局面に立たされている時に、世間を見ないで、しかめっ面で俯いて生きているのも、実は、よくはないですねー。
人間は、様々な波動の影響を受けているような気がしますが、いいことを考えている時とか幸福を感じている時の自分には、なんだか知らないけれど、いい波動が集まり、いいことが実際起きているような気がしてなりません。
いい波動が出ていれば、同じような波動を集めるのが人間なのかもしれないです。
だから、ぼくは愛想笑いじゃなく、普段から、出来るだけ、無理しない範囲で、笑顔でいようと心がけているんです。
辛いこと、悲しいことが重なった時にこそ、笑顔で、乗り切ろうとしているところがあり、なんか、へらへらしているような感じにみられがちですが、実は、頑張って笑っている時って、歯を食いしばっている時だったりするのです。
でも、笑顔でいると、しかめっ面で暗くなっている時よりも、だんぜん、前向きになることが多いのも事実です。
そういうのわかります?

辻仁成 Art Gallery

日々のことば「笑」



「笑う門には福来る」
(わらうかどにはふくきたる)
ということわざがありますよね。
笑いの絶えない家庭には、これは環境や状況とも言いかえることが出来るんですが、そういう場所には、幸運や幸福がやってきやすい、というポジティブなことばなんです。
朗らかな雰囲気が幸運を引き寄せると、昔から信じられていたんでしょうね。
笑顔って、高い次元の波動を出しているじゃないですか。
笑顔の人たちのあいだにいると、やっぱり、なんやかんや、幸せが感染するものですものね。
苦しい時代ですから、でも、どんなに辛いことや悲しいことがあっても、希望を失わずに笑顔で乗り切っていると、自然と、いつか、幸せが訪れるんじゃないか、と思いませんか?
人を励ます時に、これは、まことに、大事なメッセージでもあります。
大丈夫、乗り越えていこうよ、と前向きな気持ちになれます。
わっはっは、と笑うことで、みんなが笑いに包まれ、そういう家って、実際、幸せに対してオープンですよね。
よーし、ぼくも笑顔で生きてやろうと、苦しい時にこそ、思ったものです。
時々、無邪気な子供や、小さな生き物を見ていると、口許が緩む時があります。
ささやかな微笑みでさえも、幸福を呼び寄せているんです。
笑顔が幸せを呼ぶ。これは真実です。
今日はちょっと笑顔多めでお願いしますよ。
はい、今日も精一杯生きたりましょう。
えいえいおー。

今日のひとこと。
「笑う門には福来る」

自分流×帝京大学

今日のごはん。
「岡山名物、夜寿司」

日々のことば「笑」


「Le Visiteur」展、
現在、岡山で個展開催中です。
7月28日まで、岡山天満屋本店、美術画廊にて。

パリ、10月13日から26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて。

パリ、2026年1月中旬くらいから、日動画廊パリにて、グループ展に参加します。詳細、おって、・・・。
問い合わせは、各画廊へお願いします。

そして、毎月3回やっているラジオ・ツジビルはこちらから、です。どうぞ。

TSUJI VILLE

日々のことば「笑」



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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。