PANORAMA STORIES

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4) Posted on 2025/09/16 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
ぼくにも逃げ場所があります。
友人のシェフ、チャールズの家の二階のソファがぼくの癒しの空間となります。
いつもいつも創作に明け暮れているので、時々、自分を開放させる場所が必要ですよね。
ご覧ください。
チャールズの家のテラス、そして、二階の窓際からの見晴らしは本当に異次元なのです。
ここに一つ、小さなソファがあって、「ひとなりの避難場所」と呼ばれています。
窓を開けっぱなし、ここから見上げるノルマンディの風景は、もう、素晴らし過ぎるのです。

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)



ということで、チャールズの奥さんのミハーさんは、韓国系のフランス人で、ここに行くといつも韓国料理が出てくる、という寸法です。
今日は、ぼくのために「サムギョプサル」を焼いてくれましたが、特に感動をしたのが、豚肉を焼いた後に出た脂で焼いたキムチでした。
焼キムチというのは知っておりましたが、サムギョプサル後の脂で焼いたキムチはまじ、最高でした。
どこのご家庭でも出来ると思うので、ぜひ、お試しくだされ。
これに、純正のごま油を少し垂らして頂きました。

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)



続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)

息子のオスキャー君、ぼくのTシャツを着ています。きゃああ、かわいいのー。

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)

チャールズの家の庭で育てている胡麻の葉です。なかなか、フランスで胡麻の葉を見つけるのは難しいので、びっくり。でも、えごまの葉かもしれません。ちょっと食べただけでは、区別がわからず、調べましたが、ギザギザになっているほうが「えごま」、葉先に丸みを帯びているのが「胡麻の葉」だそうで、実は、ぜんぜん別の種類なんだ、とか。
ぼくの仏語力では、どっちなのか、理解できませんでした。しかも、味も、土が韓国とは全く違うので、えごまでも、胡麻の葉でもない、かなりハーヴィな出来栄えの葉で、・・・。笑。

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)

この脂でキムチを焼きます。

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)

これが、焼キムチ、白ごはんに最高でした。

続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)

持って帰ったキムチを温め、ワンプレートにしたの、図、です。創作の時間の合間に、食べる昨日の残り飯、うまかった~。



続々々・何食べているの? 父ちゃんのノルマンディ飯(4)

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Posted by 辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。