PANORAMA STORIES

毎日が勝負飯、お隣の90歳のおじいちゃん手作りのコンポート Posted on 2026/01/25 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
今日、不意にピンポーンが鳴り響き、玄関を覗いてみると、なんと、お隣の90歳になるミッシェルさんが立っていました。
実は、作品の12月から、ずっと不在で、雨戸もしめられていて、心配していたんです。なにせ、90歳で、一人暮らしのおじいちゃんですからね・・・。
「マダム、コンポートを持ってきたよ」
とミッシェルさん、笑顔で!
ぼくにリンゴのコンポートを持って来てくれたのです。
相変わらず、ロン毛のぼくのことをマダムだと思っているおじいちゃんです。
何せ、たぶん、老眼は当然ですし、ぼくはロン毛ですから、背も低いし、仕方ありませんな。

お隣のお庭には大きなリンゴの木があるので、たくさん、リンゴが出来るんです。
フランス人はコンポートが大好物。
どこの家庭でもリンゴのコンポートを作ります。特に、ノルマディでは!
早くに奥さんをなくされたミッシェルさん、ぼくを一人で生きる日本のマダムだと思って、気にしてくださっているんですね、優しいムッシュ・・・。笑。
「マダム、わしの手作りだよ。美味しいよ。どうぞ、どうぞ」
とご満悦、素直に、マダムで通した父ちゃんでございました。あはは。

毎日が勝負飯、お隣の90歳のおじいちゃん手作りのコンポート

毎日が勝負飯、お隣の90歳のおじいちゃん手作りのコンポート

こうやって、ヨーグルトを載せて食べるのが一般的ですね。
ちょうどランチタイムだったので、食後に頂きましたが、めっちゃ、美味しかったです。
やっぱり、リンゴの名産地、ノルマンディだけのことはございます。
マダムキラーのミッシェル、ふふふ・・・。



さて、毎日が最強飯ですが、今日はクレソンのサラダに今はやりの「蒸し卵」を載せたものを頂きました。
「蒸し卵」は初めて作りましたが、噂通り、美味しかったです。
茹で卵って、皮をむくのがなかなか難しいですよね。ところがこの蒸し卵だと、何にもしないでつるんとむけちゃいます。
だから、便利だし、しかも、白身も黄身もなんかもちっとした食感になっていて、茹で卵よりも食べやすかったかな、と思います。
これはやるべきです。

毎日が勝負飯、お隣の90歳のおじいちゃん手作りのコンポート

作り方はいたって簡単で、蒸し器に卵を載せて、今日は9分で下の写真のような状態になりましたよ。
6分半くらいで半熟だそうです。
で、このまま、割ったら、つるん、とむけました。そこが、すごかったです。
そこか!!!!

笑。

毎日が勝負飯、お隣の90歳のおじいちゃん手作りのコンポート



ところで、昨日の夜に作りましたこちらの「チンジャオロンスー」がこれまた最高に美味しかったんです。
そこまで期待していなかったので、レシピのための写真撮影を忘れちゃって、でも、オイスターソースとか適当に混ぜて、薄味にしたんですが、いや~、絶品、美味でございました。
ということで、昨夜から今日のランチまでは、今日も勝っている、父ちゃんでした。
そこに、ミッシェルの「リンゴのコンポート」の差仕入れが入り、もう、大勝利、間違いなしですね。
人生、得した気分です。
しばらくは、マダムとして生きていこうかな、と思っています。おほほ。
じゃあ、みなさんも、勝負飯、がんばってくださいね。
えいえいおー。

毎日が勝負飯、お隣の90歳のおじいちゃん手作りのコンポート



毎日が勝負飯、お隣の90歳のおじいちゃん手作りのコンポート

辻仁成展覧会情報

現在、フランス日動画廊パリでのグループ展に参加中。3月7日まで。
GALERIE NICHIDO paris
61, Faubourg Saint-Honoré
75008 Paris
Open hours: Tuesday to Saturday
from 10:30 to 13:00 – 14:00 to 19:00
Tél. : 01 42 66 62 86

それから、8月5日から、一週間程度(予定)、三越日本橋本店特選画廊Aにて、個展を開催いたいます。
今回のタイトルは「辻仁成展、鏡花水月」です。

そして、11月初旬から3週間程度、リヨン市で個展を開催予定しています。詳細は決まり次第、お知らせいたしますね。お愉しみに!

そして、電子書籍で「海峡の光」が配信されております。文学の方もどうぞ。

海峡の光 (Kindle電子書籍版)
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ええと、2023年のパリ、オランピア劇場ライブもごひいきに。

自分流×帝京大学



Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。