PANORAMA STORIES

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」 Posted on 2026/05/16 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。
毎日、弟から「今日の母」というメッセージが届くのですが、今日は「スタスタ歩き出した」という驚くべきニュース、でした。
もっとも、歩行補助機のようなものに摑まって歩いたのですが、立ち上がれなかったのに、頑張っているなー、90歳!
正直、入院した時は、覚悟をするように言われていたし、要介護5の認定を受けるくらいだったので、夏を超えられるか、かなり心配していたので、生命力というか、お医者さんたちのおかげというべきか、ホッとしたので、息子に連絡をいれました。
「え、それはグッドニュースだね」
と喜ぶ息子くん。母さんのことを少し話してから、
「どうしている? 大学とか、仕事・・・」
と訊いてみました。
「試験中だよー」
「そうか、がんばってね」
「うん」
「ちゃんと食べてるよね?」
生存確認というか、お互い、どうしているか、ご飯から推察するのです。笑。美味しそうなものを食べているなら、大丈夫。
息子は外食は一切しないで、ずっと自炊をしているので、料理の腕前はいつの間にか、ぼくを抜いてしまい、かなりのプロです。
ほんとうに・・・。

父ちゃんも料理が趣味なので丁寧に生きる飯を拵え、頑張っていますが、さて今日は、今週作って食べた毎日のごはんをちょっとご紹介させて頂きます。たいしたものはないです。レシピを皆さんと共有する時の料理はいわば「外行きのごはん」で、自慢できるようなものじゃない食事は、「丁寧に生きる飯」と呼んでいます。笑。毎日、生きるために作っている食事は、大事ですね。

まずは、アボカドトースト。ポーチドエッグさえできれば、誰でも作ることが出来る、ランチに最適なごはんですね。
シンプルながら、栄養もあり、胃もたれもしないので、便利です。丁寧に生きている感、出てますねー。

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

それから、今日は、コロッケを作りました。ぼくは一つがせいぜいなんですが、少し多めに作って、午後から画学生たちが絵の梱包の手伝いに来てくれるので、食パンで挟んでおやつとして出してやろうかな、と思っています。
父ちゃんのコロッケは、じゃがいもと牛肉が、50:50なので、美味しいんです。ガルニチュールではなく、メインディッシュな偉大なコロッケになりますね。

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

キャベツの千切りと、揚げたてのコロッケ、相性抜群ですな。コロッケには、フラードセル(塩の華)をかけるのが、好き。シンプルイズベストです。
ちょっと、頂きものですが、出雲の方で作ってるらしいピーナッツドレッシングだそうで、試してみたら、美味しかったです。基本、ぼくはオリーブオイルかけるだけの野菜が大好きなんですが、こういうの、たまには、いいですね。
松江の郷土食品みたいで、・・・松江、今年、秋に行く予定なんです。内緒ですよー。笑。

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

はい、そして、台湾の友だち、みんほえさんに貰ったカラスミを使いました、「ペペロンチーノのカラスミがけ」になります。
台湾のカラスミ、美味しいですよねー。贅沢でした。野生のいくらがまだ残っていたので、添えたら、ひゃあ、これは贅沢飯でしょ。笑。

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

そして、鮮魚のカルパッチョサラダがこちらです。食欲のない日があって、最近、倦怠感がひどいので、重たいものが食べられなかった時に、残りものの鯛とか、サーモンとか、混ぜて、もちろん、オリーブオイル、で。ラディッシュとか、お豆さんとか、色とりどりにしてやって、雰囲気でもっていけましたね。バゲットと白ワインがあうんですよー。美味しかったです。
ま、けっこう、いろいろと食べていますよね。
外食はぼくもめったにしません。ま、なんていうか、料理をするから、原価がわかっちゃって、笑、ケチですし、ユーロ高いし、ま、家で作る方がいいかな、と・・・。
昨日は、フランス人のマダム(ご主人がいますよ、ご心配なく、あはは)がお誕生日なのに、一人だというので、行きつけのカフェで「おめでとう」をしてあげましたが、そういう時はやっぱり、外食がいいかな・・・。人妻をアトリエに招くと誤解されますしね、カフェ飯で、ひゃああー、えへへ。
ボナペティ!

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

近況のようなもの。
あの日本酒、父ちゃんがラベルを描いた日本酒「雨降」、18日くらいに一旦、販売が終了になるというので、昨日、アナウンスをしたら、10本も売れた、そうで、酒造会社さん喜んでいました。知り合いのマダムが飲んだそうで、とっても美味しかった、とメッセージが届いておりました。また、いつか、こういう企画があればいいですね。ワインとか、ウイスキーのラベルもやってみたいです。お待ちしております。あはは。

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

夏の個展の絵ですが、第三便を昨日出しまして、まだ、ノルマンディにあるようです。19日くらいに、第四便と第五便を一緒に出して、終わりになるかな、という感じです。長い闘いでした。
そういえば、リヨンツアーをやるぞ、と意気込んでいた「熱血しげちゃん」ですが、イラン戦争の影響をながめながら、6月中旬までには結論を出したい、と連絡がありました。さて、どうなることか・・・。
そして、夏の個展に出す父ちゃんの絵が、9月4日に出版される小説「泡」の表紙になることが決定しました。この作品は、特選画廊の右側の壁の中心に飾られる予定です。あと少しですね、待ち遠しいですが、すべての作品が無事に納品されるまで、不安はぬぐえません。
そうそう、なぜか、新曲が4曲も出来たので、ニューアルバムを作りたいね、と各方面と話していますが、引退したのに、どうすんの・・・、笑。泉ちゃんですから、しょうがないですね。そんな時間があるのか、ですね、あはは。

8月5日から11日まで、三越日本橋本店、6階、特選画廊で辻仁成展「鏡花水月」開催。美術館のようなスタイルでお届けします。
10月22日から、パリ、モダンアートフェアに、参加します。
11月5日から、リヨンで個展開催いたします。期間は3週間で、パステル画がけっこう、並びますよ。周辺のみなさま、よろしくね。

毎日が勝負飯、「丁寧に生きる飯」

辻仁成 Art Gallery
帝京×パリ・オンラインアートカレッジ

Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。