ノルマンディ、ツジ村便り
辻村相談窓口、「二枚舌」 Posted on 2026/07/16 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
暑いっすね、暑いっす。ひたすら、暑い・・・。笑。
なので、イライラを除去、
さっそく、相談窓口を開きたいと思います。涼しい風が吹き抜ける~。
☆
匿名希望Gさん
「近くに二枚舌の人がいます。それは私のおばなんですが、私もはっきりその人に言わないのがいけないんですが、どうやって付き合っていったらいいですか」

おこたえしまーす。
☆
「二枚舌の人、確かに、けっこう多いですよね。でも、ぼくなんか、超一枚舌なんですが、舌が一枚だと、生きているとけっこう辛いことの連続ですよ。二枚舌だったら、どんなに楽かな、と思うことはままあります。その人も、二枚舌になりたくてなったわけじゃなくて、揉めずに安定的な人生を得たいから、波風立てないために、二枚舌になっていかれたんでしょうね。ある意味、その二枚の舌も、辛い時代を生き抜くための世渡り術のようなものかもしれませんね。だとしても、ですよ、その二枚目の舌がこっちに向いてくるのはいやですね。つまり、二枚舌の人って、めっちゃくちゃ正反対のことを普通に言葉にしちゃうからです。マジで、むちゃくちゃなんですよね。むちゃくちゃな人って、どんなに誠意をもって接しても、それは無駄な時間を過ごすだけですからね。もちろん、「なんで、あなたは言うことが毎回違うの? 二枚舌なの?」と言ってもいいんですけれど、たぶん、言っても何も変わらないわけです。なぜなら、一生かかって、その人は二枚舌になったわけですから、苦言を呈しても、そう簡単に、解決できるわけはないわけです。はい。
☆
ぼくは昔ね、筋を通すために周辺と大揉めしたことがあったんですが、その仲裁に来た人が、あっちではあっちをたて、こっちではこっちをたてたわけです。その時にね、ぼくはまず、その人に言ったんです。「ぼくは場を取り持つのはいいと思うんですけれど、どっちにもいい顔をする人とは性格的に仕事が出来ません」と。その瞬間、仲裁者も相手方も全部、敵に回してしまうことになりました。笑。そのプロジェクトもそれでなくなってしまったんですね。でも、一つだけ、この選択によってクリアになったことがありました。自分は自分らしさを大事に持って生きていこうと決められたことです。おかげで、今の僕の周りには、敵はそれなりにいますけれど、笑、二枚舌の人はほぼ、いません。完全にいなくなることはなくて、巧妙な二枚舌の人をちらっちらっと見かける程度。でも、隠れ二枚舌だな、と気づいた瞬間に離れています。「ああ、いたいた、二枚舌さん、いた」と自分に言い聞かせ、自然と関わらないようになっています。自分は自分、本音で生きる人たちの傍にいようと思っています。そういう本音で付き合える人がいない時は、孤独でいいよね、と思っていますよ。えいえいおー」

父ちゃんの独り言、&、近況のようなもの。
ここ最近は、音楽ばかりやっています。なんで、またはじめたの、と知り合いに聞かれました。辻仁成は引退したんで、全然、違う音楽なんです。サッカーってゴールがあります。文学とか絵画には、分かりやすいゴールってないんですよね。でも、音楽にもアンコールがあって、観客との一体感があります。これは得難いものなんですよ。JINSEI TSUJIはもうやらないんですが、新しい音楽が次々生まれてしょうがないんです。やっぱ、才能なんすかね、しょーがねーなー、あはは。あ、辻仁成じゃない、サンジェルマン伯爵2世でした。辻仁成は画家。
☆
8月5日から11日まで、三越日本橋本店、6階、特選画廊で、辻仁成展「鏡花水月」、やります。三越を辻仁成美術館にする壮大なプロジェクト、まもなくです!!!(5日午前中だけ、入場制限があります。三越にお問いあわせください)





