PANORAMA STORIES
クルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」乗車大興奮 Posted on 2026/10/24 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
今、島根県松江に到着をしました。
京都駅から倉敷、新山口を経由し、松江までの一泊二日のクルーズトレインの旅、素晴らしかったです。
なんでも、予約がかなり難しく、何回も応募をしないと当選しないんだとか、大人気なんですね。
実際に乗ってみて、そりゃあ、そうだろうな、とうなずけた父ちゃん。とうことで、今日は「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」ご紹介させてください。
マジで、素晴らしい乗り心地とサービス、そして、料理が最高で、景色も素晴らしかったです。
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ぼくは30代の時に、ニューヨークからテキサスやニューオリンズ、ヒューストン、ニューメキシコを経由して、寝台列車「アムトラック」でアメリカ横断ツアーをやったことがあります。最終地は、ロサンジェルスでした。
あの経験は忘れられませんでしたが、それ以上に興奮したクルーズトレイン旅になったのです。
なにせ、はじめてお会いするフランスの作家8人、日本人作家8人とで京都から松江到着までのあいだに、一冊の本を作る、という大胆な企画に参加したわけですからね。
かなり画期的なプロジェクトになりました。

仲良くなったフランス人作家の写真を撮影した、父ちゃんです。在仏歴26年目になるので、すぐにだれとでも仲良くなる父ちゃんですが、たくさん、フランス人作家の知り合いが増えました。
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では、ぼくの部屋801号室をご案内いたします~。まずは、こんなくつろげるソファがあるんです。夜にはこれがツインベッドになりますよ。新婚旅行にも銀婚式にもばっちりですね。

そして、その反対側にはシャワー室と洗面室があります。トイレも完備。申し分ありませんでした。
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ヨーロッパではじまったこういうクルーズトレインの旅、パリーベネチア間にはありますが、ロマンティックですよね。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」も素晴らしかったです。
クルーズ船のように寄港地で2時間半くらい下船して、その町を散策することも可能なんです。倉敷で、2時間半、停車してました。ぼくはその間、揺れない車内でせっせと小説を書いておりましたが、スタッフさんらは、外の空気を楽しんでいらっしゃったみたいです。


こちらがぼく担当のサービスクルー、斎藤さんです。英語も堪能で、きめ細やかなサービス、素晴らしかったです。

御覧ください。この景色!
こういう素晴らしい日本の風景を独り占めできるんだから、おちおち、小説など書いてられなくて、あはは・・・。
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しかし、ですね、このクルーズトレインの最大のお楽しみは、夕食でした。大阪のHAJIMEというミシュラン・フレンチレストランが監修をしているそうですが、揺れる車内の厨房で、路面店以上の料理を作ってしまうこのチームには脱帽でした。
マジで、すごい技術です。ここまで父ちゃんほめるのか、というほど、おいしゅうございました。
じゃあ、料理をご紹介いたします。

アミューズですね。キス魚のコロッケみたいなもの。フランスではタラの白身のフライを「アクラ」と言いますが、そういうものですね。ブランダードのコロッケとも言いますが、それをキスでやったような一品ですかね、フランスの入り口でございました。

とにかく、このHAJIMEのコンセプトのすばらしさは、料理に哲学があるところで、御覧ください。野菜がしっかりとアートされています。奥に、白身魚のうろこ焼きですかね、サクサク・カリカリの揚げた鱗がたまりませんでした。緑色のものは、いわゆるソースというものというより、なんだろう、野菜の凝縮エキスのようなもの!素晴らしかったです。

この野菜のサラダ、マジで、やばかったです。日本人作家の皆さん、唸っておりましたが、父ちゃんも脱帽でした。こまかく説明したかったですが、おいしくて、ついつい感動でフォークが止まらなくなって、気が付いたら、完食だったんですよ。あはは。

これね、キノコのスープなんだけれど、たぶん、擦った木の芽がスープの中に入っているのかな、ちょっと舌先をしびれさせる、絶妙の味加減、おののきました。キューブ状にカットされたキノコの触感も素晴らしい。

いい火加減でして、牝牛だったと思いますが、口の中であっさりと広がる料理人の意気込みが伝わる美味さ。これにあわせ、ジュビレイ・シャンベルタンの赤ワインがペアリングされてました。そうそう、ワインもすべてペアリングされていて、でも、ぼくは泡好きなので、ずっとテルモン、で完走。

デザート!

こちらが、料理長の川並さんですが、おそらく、只者ではありませんよ。あれだけ揺れる厨房で、これだけ超越した料理が作れるのだから・・・。地上に降りたら、どれだけすごいんやろ、とうなったマジで、本物のシェフでございます。監修の大阪HAJIMEにもいつか、ぜひ、行きたい、と思わせてもらえました。
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厨房、こちらです。ぼくのコンパートメントよりも狭い場所で、これだけのクリエイティブ、すごいね。


この方は、車掌さんで、長尾さんと言われますが、エコーズのファンだったそうで、笑、ありがたいですね。人柄が素晴らしく、大人気なのだそうです。ハート、ありがとうございます。

こちら、おまけ、ですが、今回の日仏文学イベント「24時間小説」を考案し、実行されたディレクトリスのアンヌさんです。エネルギッシュな人でして、すっかり、親友になってしまいましたよ。笑。

車窓からの景色、癒されました。とにかく、普通の列車の倍以上あるような大きな窓が、このクルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の特筆点といえるでしょう。癒された~。
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はい、そして、最後は、いつもの自撮りだよーん。
松江到着!
小さな声で、えいえいおー。


父ちゃんの独り言、&、近況のようなもの。
フランスの大きなデモがこの土曜日にあるらしく、そのおかげで、ぼくが参加しているアートフェアが中止になってしまいました。その後がどうなるのか、現在リサーチしているところです。
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リヨンの個展は大丈夫だろうと、地元の人たちはもうしています。この状況も確認中です。ツアーに参加される皆さんは、しげちゃんからの情報をお待ちください。


Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。


