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パリ最新情報「欧州史上はじめてか!? クリスマス無しのヨーロッパ!」 Posted on 2020/12/20 Design Stories  

今日現在の欧州のCOVID-19に関係する情報をまとめてみた。

ドイツに続き、イタリアが再び厳しいロックダウンに、また、同じくイギリスも、ロンドンとイングランド南東部がロックダウンに入ることとなった。

イタリアはレストラン・バー、生活必需品以外を扱う商店を閉鎖し、21日(月)から1月6日まで国民の外出は1日に1回、しかも1人に限る、という厳しい措置がとられることになった。もともとイタリアはこの期間の地域間移動は禁止していたが、感染状況の悪化から、より厳しい措置が取られることになった。



そして、変異株のコロナウイルスが蔓延し始めているイギリスでは、ロンドンとイングランド南東部に対し完全封鎖措置を取ることになった。警戒レベルは最高の「レベル4」に引き上げられ、レストラン、生活必需品以外を扱う商店は閉鎖となる。クリスマスに向けて制限の緩和が予定されていたが、全て中止となり、クリスマスを目前に、買い物も一切できなくなった。この新しいタイプのウイルスが従来のものより強毒かどうかは確認されていないが、感染力は非常に強く、感染速度は旧型に比べ70%ほど早いだろう、と言われている。



ポーランド、アイルランド、オーストリアではクリスマス後の26日から再ロックダウンが行われる。クリスマスでの感染が懸念され、WHOはクリスマスパーティーでのマスク着用を促した。

南アフリカでも変異株のコロナウイルス「501.V2」が蔓延しており、若者や慢性疾患のない人々の間で猛威を振るっており、心配されている。

スイスは22日からレストラン・バー、文化スポーツ施設の閉鎖を決定。商店は厳しい予防措置のもと引き続き営業を続ける。

また、独自の対策を続けてきたスウェーデンは今週、ピークだった4月20日と同じ入院患者数を記録し(重症患者は4月の半分以下)、国王が「コロナ対策は失敗だった」と異例の発言をしたことで話題となった。それに対し、これまで「失敗」を認めてこなかったロヴェン首相は、「国王は我々が既に言ったことを言ったに過ぎない。これだけの人が亡くなっているのだからそれは失敗という以外ない。我々は違った対策を取るべきだった」と国王の政府に対する発言を認めた。

12月27日より、欧州27か国で一斉にワクチン摂取が始まる。欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は「27か国、早急にワクチン摂取を始めましょう」とTwitterで発言した。



一方、フランスは11月末の商店再開以降、再び1日の感染者数は上昇傾向にある。しかし、クリスマス目前の土曜日午後は買い物をする人々が街を埋め尽くし、どこの店先も長い行列ができた。

しかし、ドイツ、イギリス、イタリアででクリスマスもロックダウンになるのは、異常事態中の異常事態である。フランスもクリスマス明けに再び感染拡大はほぼ間違いない。
このような状況下で、来年のオリンピックの開催が本当に可能かどうか、もはや、欧州人は誰一人、一切、オリンピックの話題を口にしていない。
それ以前の問題の解決に人々の心と目は向かっている。(井)

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