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パリ最新情報「ロックダウン中、販売できる品、販売できない品の線引き」 Posted on 2021/05/07 Design Stories  

食料品もあるけれど、日用品も売っているフランスの大型スーパーに行くと、ロックダウンならではの光景に出会える。
この手の大型スーパーは、一階が食料品売り場で、二階が日用品売り場になっているが、日用品売り場は、ものによって販売できないものがあり、それらの商品の置かれたコーナーはテープで囲まれ、封鎖され、立ち入りできないようになっている。

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パリ最新情報「ロックダウン中、販売できる品、販売できない品の線引き」

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たとえば、子供服は販売できるものとできないものとに別れる。
赤ちゃんなどのベビー用品は販売できるのだけど、3歳より上、大人までの衣服は今のところ、販売できない。
もちろん、それよりも上の大人服も全部販売できない。下着とか、靴下を除く、・・・

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子供のおもちゃも生活必需品とは認められていないようである。
でも、絵本は認められている。本は全般的に生活必需品となっている。

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興味深いことに、パーティグッズコーナーは認められていない。
フォーク、ナイフ、フライパンなどの調理器具、文房具などはもちろん認められている。
二階の日用品コーナーが見事に、細かく、区分けされているのだ。
これを一つ一つ決めてきた政府関係者には頭が下がる。
たくさんの議論があったことであろう。

パリ最新情報「ロックダウン中、販売できる品、販売できない品の線引き」



現在、フランスは全土で緩やかなロックダウンが行われている最中だから、普通の商店は閉店させられている。
生活必需品を扱っている店だけは営業をしている。
最初の、去年、三月のロックダウンの時は、最低限の生活必需品を扱う店しか開いていなかったのだけど、三度目のロックダウンである今はかなり広範囲の日用品を扱う店舗が営業を許可されている。
というのも、一回目のロックダウンのあと、たとえば、本屋組合が政府に「本は生活必需品だ」と訴え、認められたのを皮切りに、靴の修理屋とか、床屋とか、クリーニング屋など、いろいろな業種がその後認められたのである。
靴屋は認められてないのに、靴の修理屋が認められて、物議を醸したりもした、・・・

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我慢を強いられてきた商店主の方々も、しかし、限界はとっくに超えている。
我慢できずに闇営業をして摘発され、営業権をはく奪されたレストランなどが増えている。
フランス政府は6月30日までに元の日常に戻すと宣言している。
その日がどのような形で訪れるのか、今、フランスの人々の関心はそこへ向けられている。(上)



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