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パリ最新情報「W杯:フランスが伝えた日本の勝利。驚きと賞賛の声が続々と」 Posted on 2022/11/25   

 
23日、サッカーワールドカップで日本がドイツに勝利したという話題は、フランスでも速報で伝えられた。
フランスは、前回大会の優勝国であり、紛れもないサッカー大国だ。
2021年の欧州ネーションズリーグでも決勝戦でスペインを2対1で抑え優勝しており、キリアン・エムバペらを擁する現在の攻撃陣は「世界屈指」とも言われている。

そのためサッカーファンも非常に多く存在していて、22日夜に行われたフランスチームの初戦は、国内で1250万人(総人口約6750万人)の視聴者が観戦したと報じられた。(フランスは今回D組)
 

パリ最新情報「W杯:フランスが伝えた日本の勝利。驚きと賞賛の声が続々と」



 
日本戦の前日、サウジアラビアが初戦でアルゼンチンに歴史的大金星を勝ち取ったというニュースはフランスでも驚きを持って伝えられた。
しかし、それ以上にフランスのサッカーファンを沸かせたのが、23日の日本チームによるドイツ撃破の一大ニュースであった。

試合が終わると、各スポーツ紙をはじめ、ル・フィガロ紙、ル・モンド紙、AFP通信、ル・パリジャン紙といったフランスのほぼ主要メディアが一斉に報道。
中でもル・フィガロ紙は、日本の勝利を柔道になぞらえ「le Japon met l’Allemagne ippon!(日本がドイツに一本勝ち!)」と題した記事を掲載し、「ワールドカップのビッグサプライズ第2弾。
輝く日本のスターたち”サムライブルー”は、4度の世界チャンピオンであるドイツを制し、最後まで決してあきらめないという信念を見せた」と述べた。
 

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ル・パリジャン紙に至っては23日の13時半、16時(フランス時間)の二度にわたって報道を行っており、「日本はドイツに勝利し、この日一番の快挙を成し遂げた。
今回の逆転劇はとてつもなくセンセーショナルで、息を呑むような幕引きだった」と、日本イレブンの歴史的快挙を大きく伝えている。

さらに「カタールに新たな雷鳴が響く」としたのは仏紙ラ・デペッシュ。
強豪ドイツを日本が破ったことについて、「衝撃的な勝利だった」「世界最高峰の技術を披露する絶好の機会であるワールドカップにおいて、日本が快挙を達成した」と伝えている。
 



 
また一部のメディアでは、日本サイドのマナーの良さにも言及している。
日本人選手によるロッカールームの清掃、日本のサポーターによるスタジアムのゴミ拾いなどの様子はフランス・アンフォでも伝えられ、「ドイツを下すという素敵なサプライズを用意してくれた日本が、2018年に続き模範的な態度を示している」と、FIFAがTwitterに掲載した日本人選手のロッカールームの写真(23日試合後)を引用しながら、「非の打ちどころがない」と絶賛した。

8強以上の目標を掲げる日本が、過去6度のW杯と比べて最も厳しい「E組」に入っているという話題はフランスでも注目されている。
しかし日本が初戦で見せた世紀の番狂わせは、優勝候補の一つであるフランスを大いに沸かせ、「これだからサッカーは面白い」「今大会は混戦となりそうだ」とファンの心に火を付ける結果となった。(オ)
 

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