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父ちゃんの料理教室「ちょっと手間がかかるけれど、絶対に家族が幸せになる、手作りラザーニャ!」 Posted on 2024/03/11 辻 仁成 作家 パリ

昔々、笑、我が家に近所のお子さんたちが頻繁に出入りしていた時、むすこをはじめ、子供たちのためによく作ったのが、今日ご紹介する「手作りラザーニャ」なのであります。笑。
これが、ほんとーに、うまいのだ!!!
手作りなんて、面倒くさい、と思われる皆さん、その通り、でも、たまには、手作りで一から全部やってみる、とこれが、ほんとうに、家族受け、すごいんです。
でも、まァ、やってみると意外に簡単で、何より、楽しいのですよー。
間違いなく、家族全員が笑顔になる、それが、手作りラザーニャなのです。
今から準備をして、週末などに、お子さんたち一緒に、いかがですか?

「サーモンのテリーヌ」の作り方をぼくに教えてくれた、友人のおばあちゃん、ドミニクさん。
もう亡くなられてずいぶんと経ったが、彼女が生前、ぼくに教えてくれたもう一つのレシピ、それが今日、紹介する手作りラザーニャなのです。
今や、父ちゃんの味になりました。「パパのラザーニャが世界一美味しい」と息子の太鼓判も貰っている、今や辻家になくてはならない家庭の味、(笑)、ぜひ挑戦してみてください。
「家族が集まると、必ず、作ったのよ。家族総出で、子供たちと一緒に、小麦粉にまみれながらね。あの頃、ラザーニャが家族を繋いでくれたのよ」
ドミニクおばあちゃんの名言です。

ということで、この週末、ご家族の皆さんで力を合わせ、作ってみてはいかがでしょう?
ドミニクおばあちゃんのご主人がイタリア人だったので、おおお、だから、もう、間違いなく、本場の味なのです。

父ちゃんの料理教室「ちょっと手間がかかるけれど、絶対に家族が幸せになる、手作りラザーニャ!」

父ちゃんの料理教室「ちょっと手間がかかるけれど、絶対に家族が幸せになる、手作りラザーニャ!」



「いいですか、まずボールに強力粉、300gを山型に盛るところから始めます。山のように盛るということ。その中心にカルデラみたいに、カルデラ、わかる? 火山のカルデラよ。指で窪みを作ってカルデラができたら、そこに卵、オリーブオイル、塩を入れるの。それから、一気に、手で揉んで混ぜ、生地が一つにまとまるまでこね続ける。生地が一つにまとまったらまな板に移し、さらに10分ほどこねる。家族との思い出を頭の中に、そうね、映画みたいに描きながらこねるのがコツ。レストランのシェフはそんなことしないでしょ?だから、それが家庭料理のミソ。家庭料理の素晴らしいところなんだよね。で、愛情を注ぎ込んだ子供と同じように、生地が滑らかになったらそれをボール型にするの。ま、楕円系ね。生まれたての赤ん坊みたいになるから、ラップで包み、休ませる。1時間以上、一晩寝かせておいた方がいい子に育つ。寝る子は育つって日本でも言わない? それを千切って、丸めたら、綿棒で伸ばしていく。ラザーニャにするか、タリアテッレにするかで、太さや大きさが変わる。お好みで。タリアテッレなら粉をふって、包丁でカットする。それを沸騰したお湯で30秒くらい茹でれば、そのまま食べても美味しい極上麺の完成ということなんだけど、君は息子に作ってあげなさい。育ち盛りの子には腹持ちもいいし、美味しいし、元気に育つわよ、うちの子たちのように!」by ドミニクおばあちゃん。

父ちゃんの料理教室「ちょっと手間がかかるけれど、絶対に家族が幸せになる、手作りラザーニャ!」



では、さっそく、作ってみましょう。
まず、材料はこちら。

<パスタ生地>
強力粉         300g
卵           3個
オリーブオイル     大さじ3
塩           少々


<ボロネーズソース>
牛ひき肉        400g
玉ねぎ         大1個
にんじん        大1本
セロリ         1本
にんにく        2片
赤ワイン        300ml
オリーブオイル     大さじ3
トマト缶        2個
トマト         4個
醤油          小さじ2
バルサミコ酢      小さじ2
塩・こしょう      適量

<ベシャメルソース>
バター         60g
小麦粉         60g
牛乳          800ml
ほうれん草       1束
塩・こしょう      適量
ナツメグ        適量



【1】まずは生地作りから。ボールに強力粉を山型に入れ、くぼみをつけて卵、オリーブオイル、塩を加え、手で揉むように混ぜる。生地がひとつにまとまったら生地を台に移し、10分ほどこねる。

【2】生地が滑らかになったら生地をボール型にまとめ、ラップで生地を包み、休ませる。※最低1時間以上、できれば一晩寝かせた方がよい。

【3】次にボロネーズソース作り。オリーブオイルとみじん切りにしたにんにくを弱火にかけ、香りがでてきたらみじん切りにしたセロリ、にんじん、玉ねぎを加えて炒める。

【4】飴色になるまで炒めたら、そこに塩・こしょうした牛ひき肉を加え、よく炒める。さらに赤ワイン、トマト缶、ざっくり切ったトマトを加えて煮込んでいく。

父ちゃんの料理教室「ちょっと手間がかかるけれど、絶対に家族が幸せになる、手作りラザーニャ!」

父ちゃんの料理教室「ちょっと手間がかかるけれど、絶対に家族が幸せになる、手作りラザーニャ!」



【5】バルサミコ、醤油、塩・こしょうで味を調えたらボロネーズソースの完成。

【6】そしてベシャメルソース作り。フライパンにバターを溶かし、小麦粉を加えてよく混ぜ合わせたら牛乳を加える。

【7】を泡立て器でよく混ぜ、とろっとなったら、茹でて細かく切ったほうれん草を加える。そこにナツメグを加え、塩・こしょうで味を整えてベシャメルソースの完成。

【8】寝かしておいたパスタ生地を少しずつちぎり、打ち粉(分量外の強力粉)をしながら、できるだけ薄く伸ばす。※とにかく薄くするのが美味しくするコツ。

【9】お湯を沸かし、塩(大さじ1)とオリーブオイル(大さじ1)をくわえ、ラザニア生地を少しずつ茹でていく。生地をお湯に入れ、沈んだ生地が浮き上がってきたら乾いたタオルの上に出していく。

【10】オーブン皿にベシャメルソースを薄くひき、ラザニア生地、ベシャメルソース、パルメザンチーズ、ラザニア生地、ボロネーズソース、小さく切ったモツァレラチーズ、の順番に重ねていく。

【11】最後は全部の具をのせ、180度に熱したオーブンで30分から40分焼いて完成。

ちょっと手間暇かかるけど、出来上がった時の感動は、言葉で表せないくらいに、素晴らしいです。
家族の絆も深まります。小麦粉にまみれて、ぜひ、楽しんでください。さ、合言葉です。
「キッチンは裏切らない!!!!」by 父ちゃん

がんばって!

父ちゃんの料理教室「ちょっと手間がかかるけれど、絶対に家族が幸せになる、手作りラザーニャ!」



自分流×帝京大学

父ちゃんの今後の・スケジュール

●小説「十年後の恋」集英社文庫版、重版!
●小説「東京デシベル」がイタリア、Rizzoli社から刊行されました。
●4月19日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟

https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator

●6月28日、ボルドー・ライブ、予定。(詳細待って)
●6月30日、パリ・ライブ決定(まもなく、チケット発売します!!!)
●7月3日、リヨンでライブ。(詳細、お待ちー)
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(詳細、待って)

https://www.instagram.com/japan.stories?igsh=MTA2dWFjODdsZnNrZA%3D%3D&utm_source=qr
新しいデザインストーリーズのインスタも再始動! 
https://www.instagram.com/designstories_paris?igsh=cHlpdGFvdWkyYmdj&utm_source=qr
お知らせ、以上です。