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滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」 Posted on 2024/03/26 辻 仁成 作家 パリ

某月某日、ということで、ボルドー駅に着いたら、ワイン協会のオレリー女史がホームでぼくを出向かえてくれたのであった。
「辻さん、ようこそ、ボルドーへ」
「やあ、オレリー、よろしくね」
面識もあるので、頬と頬をくっつけあう仏式のビズーで、まずは、ご挨拶。ふふふ。日本を代表する、ジェントルマンな父ちゃんであった~。
そこからホテルまで、トラム(路面電車)で移動、ということで、トランクを抱えて、トラムによっこらしょ。
「今日は、12時に、老舗のレストラン、ガナッシュで、講師の内田先生と、ボルドーワイン協会「CIVB」の会長である、クリストフ・シャトー(通称、シャトーだけに、佐藤さん、と呼んでいる)と食事をします」
いきなり、真面目なオレリーが、今日の行程を説明しだしたのであった。
「ほー、写真見ましたが、うちださん、ただものではないですね。あのポーズ、なかなかできないです。傾斜角度、45度、いったい、彼は何者なんですか?」
「あ、実物は、もっと優しい感じですから、ご安心ください。彼は、ボルドーワインの実は生産者で、ミラクルという名前のワインを作っています。これが、おいしいし、話題なんですよ。彼がボルドーに根差して、ここで、評価されるまでの道のりは、小説になるくらい、面白いんです。ま、それはおいおい。で、同時に、内田さんはワイン学校の先生でもあります」
「ほー、それは、興味ぶかいですねー。昔、フランスに滞在をして、「フランス物語」という小説を書いた、永井荷風先生に雰囲気が似ています。(ロバート秋山さんにも似ていたが、言ってもわからないだろうから、ロバートさんのことは言わなかった。ぼくはファンです、どちらも)
若い頃の永井荷風の写真をオレリーに見せようか、と思ったが、・・・やめた。えへへ。
比較してみてください。ロバート秋山さんの方が似てるかなァ・・・。笑。

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

※こちらが文豪、永井荷風先生、そして、我らがワイン先生、うちだおさむ氏が下、似ている。ワインを持つ角度が、やはり、ボルドーなのであーる。決まっています。

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」



「それから、昼食後、14時に、Atelier a L’Ecole du Vine de Bordeaux(ボルドーワイン学校のアトリエ)に移動して、2024年に選ばれた50ワインの中から、4本の赤、2本の白のブラインドテストをさせて頂きます」
「ええええ、ブラインド・テストォォ~。オレリー、そんなの聞いてないもん」
「いえ、大使の資格があるか、試す必要があるということで」
げ、そんなー、そんなの、わかるわけないやん。外れたら、本国に送還されるんかい!
「15時にホテルにチェックインされてから、ボルドー市内見学に出発します。ボルドー・ツーリスト教会の方がガイドします」
「ほー」
「そのあと」
「まだ、あるんかい!」
「はい、車で、シャトー・カマルサックに移動しまして、オーナー生産者のルルトンご夫妻、さらに、シャトー・ラグランジュのロールさん、シャトー・ラ・フランスのナタリーさん、シャトー・ヴィエイユ・チャペルのフレデリックさんとご夕食となります」
「ええええ、すごい有名シャトーの方々ばかりじゃーん」
「(キリっ)当然でございます。ボルドーワイン協会が総力でお迎えする大使ですから、きちんとお出迎えさせていただきます」
※この辺、ドラマ仕立てで、イメージしてくださいね。あはは。
自分の着ている服を見下ろした、父ちゃん。やべー、普段着で来ちゃったじゃーーーん
「22時にホテルに戻りまして、初日は、そこまでとなります」

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

※ こちらがオレリー女史!!! 元気なボルドレーズ(ボルドー人)。

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

※ こちらが、ボルドーワイン協会。ビル全部がワイン協会です。

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

でへへ。



ということで、父ちゃん、リムジンではなく、路面電車のトラムでボルドーワイン学校にむかい、会長さんと、講師のうっちー、に会ったのであったー。
ドアが開かれ、魔法学校の講師、うっちーの登場!!!!(会長とはオンラインでミーティングをやっていたので、面識はあった)
「あああ、うっちー先生、ですか!? 写真とちゃうじゃないですか」
ロバート秋山さんにも、永井荷風さんにも似てない~。40代、後半くらいの紳士というか、若さの残る、ハンサムなムッシュの登場であった。かっこいい。
ふー、よかった。
ぼくは手を伸ばし、うっちー先生と佐藤さん(シャトーさん)と握手を交わしたのであった。ジェントルマン大使であーる・ぱちーの。
それにしても、シャトーさん、紛らわしい名前である。シャトーだらけのこのボルドー界隈で、自ら、本名が、シャトーなのだから、ああ、ややこしや。
それにしても、恐れていた内田先生が、普通の人でよかったのであーる。
ということで、このあと、ぼくはワイン学校で、選び抜かれた50銘柄のワインの中から、6本のブラインドテストをすることに、・・・ぶ、ブラインド、出来るのだろうか・・・。
その辺は、また、めっちゃ、面白かったので、続編に、

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

※ ボルドーはトラムが便利。

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

※ おおお、そして、うちだ先生、実際は、こんな感じでございました。なるほど~。これから、ワイン学校に入学しまーす!!! 先生、よろしくお願いしますだ。



つづく。

今日も読んでくれてありがとうございます。
怒涛のようなボルドー滞在がスタートしました。
どうなることでしょう。皆さん、熱血父ちゃんのワインサバイバル、お愉しみにね!

滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」



滞ボルドー日記「文豪永井荷風似のワイン先生、うっち~とご対面、ワイン学校入学!」

さて、そんな熱血ワイン父ちゃんからのおしらせですが、
フランスツアーが6月に行われます。パリは、ベルビルにある老舗の劇場「Le Zebre」にて行われます。チケットが発売になりました。在仏、在欧の皆さん、お時間があれば、ぜひに。
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●6月30日、パリ、Le Zebre チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-paris-concert-le-zebre-30-juin-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301135.html

そして、7月3日、リヨン、La Marquise
チケットはこちらから、どうぞ!
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https://billetterie.seetickets.fr/tsuji-in-lyon-concert-la-marquise-peniche-03-juillet-2024-css5-envolproduction-pg101-ri10301835.html

●7月20日から7月28日まで青山・新生堂画廊にて、個展!
●7月後半から8月前半にかけて、日本ツアー、まもなく発表!
●9月後半、コルシカ、アジャクシオ、ライブ。(詳細、待って)
●4月19日、ロンドン、ライブ。詳細はこちらから☟

https://www.eventbrite.co.uk/e/2gz-tsuji-and-hide-live-japanese-music-in-london-tickets-790578039197?aff=oddtdtcreator

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