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リサイクル料理日記「ニョッキを焼いたら、意外にうまい!焼きニョッキ、という邪道」 Posted on 2022/06/27 辻 仁成 作家 パリ

フランスで今、静かに流行っているのが「焼きニョッキ」。
スーパーに行くと、袋入りの焼きニョッキが売っていて、多分、普通のニョッキより「焼く」ことに工夫が凝らされたものだと思うのですが、フライパンにバターを落とし、焼いて食べると、もちもち感が最高に美味しい、一品となるのです。
しかし、これを知り合いのイタリア人に言うと、鼻で笑われ、馬鹿にされます。
「あんなもの喰うなよ」と露骨に言われたこともあるのです。
四半世紀前に、ニューヨークで、カリフォルニアロールをはじめて食べた時の違和感と似たものをイタリア人は感じるのでしょう。
よく理解できます。
しかし、四半世紀が過ぎ、今や、日本人もカリフォルニアロールが大好きになりましたね。
いつか、イタリア本土でも、焼きニョッキがスーパーで売られる時代が来ると思うのです。
ともかく、フランスでは大ヒットしているわけですから・・・

市販の焼きニョッキは簡単で美味しいですけれど、日本だと手に入らないので、ならば、作ってみましょう。(成城石井などで売ってる真空パックのニョッキでも、出来るとは思いますが・・・、えへ)
自家製だと柔らかいですから、それこそ、お餅みたいに焼いて、美味しくいただけます。うどんを手作りするのと似てますから、週末にご家族でやると、楽しいし、美味しいし、おうち時間が幸せになりますよ。ぜひ、お試しください。
辻家では、まだ息子が小さかった頃に、よく2人で、コネコネしておりました。
はい!



まずは材料からです。
ニョッキ材料は、じゃがいも500g、小麦粉150g、卵黄1個、塩小さじ1/2、打ち粉(小麦粉)適量、オリーブ油大さじ1となります。
パルメザンソースの材料は、パルメザンチーズ50g、生クリーム150cc、白ワイン  50cc、塩・こしょう適量、ですかね。

リサイクル料理日記「ニョッキを焼いたら、意外にうまい!焼きニョッキ、という邪道」



まず、大鍋に水を入れ、丸のままのじゃがいもを入れて火にかけ20~30分を目安に竹串などがすっと通って柔らかくなるまで茹でます。
そしたら、茹で上がったじゃがいもの皮をむき、ボールに入れてフォークなどでよく潰しておきます。
ここに小麦粉と塩を加えてじゃがいもと混ぜ合わせ、卵黄も加え混ぜちゃいましょう。
まない板でもいいですし、台の上に打ち粉をし、生地が滑らかになるまでこねすぎないように注意しながら成形します。
生地が柔らかすぎる場合は小麦粉を足し生地が手につかず滑らかになったら4等分くらいにして棒状に伸ばし、包丁で1個10gを目安に切りますよー。

切ったニョッキを丸めてフォークで柄をつけたら多めに小麦粉を敷いたバットに並べてくださいー。
このフォークで形を作る時、お子さんはきっと、笑顔になるでしょう。
めっちゃ、面白いんです。図工みたいな感じになって・・・。

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ソースを作りまっしょう。
鍋に白ワインを入れて火にかけ、アルコール分を飛ばしたらパルメザンチーズと生クリーム、塩・こしょうを入れて沸かし沸騰したら火を弱め、少しとろみが出るまで煮詰めます。

鍋に湯を沸かし、塩とオリーブ油を入れてニョッキを茹でます。
2~3分してニョッキが浮いてきたら水気を切りながらソースに加え入れ絡ませたら、完成です。

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焼きニョッキはそのまま、パルメザンソースは使いません、そのまま、バターを溶かしたフライパンで焼くだけです。
香ばしく、パリパリな感じに色がついてきたら、フラー・ド・セル(塩の華)などお塩を振って完成となります。
この場合、ソースはあとでかけてもいいですね。
お肉の付けわせとかにも、バッチグー、最適です。
どうです? 美味しそうでしょ? 
家族みんなで手ごねして、焼いてみてください。美味しさが二倍になります。愛情の倍返しですかね。えへへ。
ボナペティート!

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