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パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る? Posted on 2024/12/20 NANA メイクアップアーティスト パリ

 
小さなアパートでも気軽に飾れて、手作りの楽しさが味わえるクリスマスリース。私はそんなリースが、ツリーよりも何よりも大好きです。早いところでは11月末から飾られているリースですが、クリスマス直前の今では、その輝きがピークを迎えるようになりました。
 

パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る?

※パリ、花屋さんのリース



 
花屋さんはもちろん、ブーランジュリー、薬局、不動産屋の店内と、いろいろな場所に飾られているフランスのリースは、デザインも千差万別です。もしかするとクリスマスツリーよりバリエーションが豊富かもしれません。
ただ、リースを飾る場所には共通点があって、エントランスのドアや暖炉の上など、みなの視線を集めやすい位置にセットされるようです。
 

パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る?

※アートギャラリーのリース

パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る?

※パリのコンセプトストアでは、リボンのみで作ったリースがありました



 
私のささやかな楽しみは、こうして個性豊かなリースを見つけること。しかし個人のお宅では、玄関先(外)に飾ることが少なくなってきたなと感じます。盗まれてしまう可能性を考慮してのことなのでしょう。そのため近年のパリでは、リースを家の中やアパートの内扉に飾るのが一般的となりました。マニュアル通りではない、自由で楽しいデザインにも“フランスらしさ”を感じてしまいます。
 

パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る?

※かつては冬至を祝うため、魔よけのために飾られていたリース。今ではデコレーションに



 
さて家の中では、「吊るす」タイプか「置く」タイプに分かれます。吊るすタイプのリースは日本でも素敵なデザインが多いですよね。一方で、置くタイプは伝統的に「クーロンヌ・アドベント(待降節の冠)」と呼ばれ、発祥の地ドイツで飾られているように、“テーブルに置いて4本のロウソクを立てる”という形が取られています。
 

パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る?

※置くタイプのリース

 
4本のロウソクは、クリスマス前の4度の日曜日を表すのだとか。それを日曜日ごとに1本ずつ火を灯して、クリスマス当日を迎えるというわけです。フランスのすべての家庭が実施しているわけではありませんが、花屋さんではこの時期、「吊るす」リースと「置く」リースの両方を見かけることができますよ。
 

パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る?



 
また、フランスではリースの手作り体験も盛んに行われています。開催場所は実にさまざまで、毎年どのワークショップも盛況なのだそうです。たしかにフランスの人々は、家具でも内装でもDIYが大好き。最近では、手作りのアクセサリーやコスメのショップに女性客が殺到している光景を見かけるようになりました。
暗くて寒く、長いフランスの冬はついつい家に籠りがちですが、こうして手を動かすアクティビティがノエル時期にたくさん行われるのは、フランスの一つの特徴かもしれません。
 

パリで見つけた可愛いクリスマスリース。フランスではどう飾る?

※クラシックなリースには松ぼっくり、ドライオレンジ、シナモンスティック、ベリーや赤いリボンが添えられます

 
クリスマスリースはドイツから始まり、ヨーロッパ各地とアメリカ、そして海を超えて日本へとわたりました。日本で暮らしていた頃から大好きで作っていたリースを、本場で見ることができて、そして飾る意味を知ることができて大変嬉しく思っています。
家に幸運をもたらすと言われているクリスマスリース。みなさんは今年どんなリースを飾られているのでしょう?
 

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Posted by NANA

パリ在住。世界の美容とコスメのトレンドを追いかける