PANORAMA STORIES
今日の献立、スープ・オ・ピストゥ Posted on 2025/08/13 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
さて、今日は、南仏はニースの名物スープ、「スープ・オ・ピスト」をご紹介いたします。
ミネストローネは好きだけど、飽きたなー、と思われてる方に最適です。
作り方は、ほとんど、一緒なのに、さらに美味しいですよー。
かんたんに言ってしまえば、ミネストローネのニース風ということになります。
ところが、実はこれが、ミネストローネに負けない、いや、それ以上に美味しいスープですからね、作らない手はありません。
本当は、夏バージョンはトマトをベースに作るのですが、もうすぐ秋ですからねー、「オータム・スープ・オ・ピストゥ」をご紹介します。
まずは、材料から。

【目安材料】
材料はなんでもいいですが、根菜を中心に、集めてみましょう。
そして、白いスープにしたいので白っぽい根菜で作ります。
ぼくが今回、八百屋で買ったのは、以下。
蕪、白ニンジン、ウイキョウ、ポワローネギ(下仁田ネギでいいですよ)、蕪、クルージェット(白クルージェットがあればいいですけど、緑でも大丈夫)、セロリ、白玉ねぎ(玉ねぎでいいです。ご自由に)、などなど。
ピストゥ・ソースには、バジル三束、ニンニク、オリーブオイル、そして、松の実。
白いんげん豆とか、カリフラワーとか、いいですよね。今回、白いんげん豆は売り切れだったので、缶詰めを使いました。

【作り方】
根菜は各、5mm四方にカットしておきます。鍋に潰したニンニク、オリーブオイルを回し掛けし、香りが移ったら、香味野菜を中心に炒め、ある程度火が回ったら、人参をいれます。
順番は火の通りにくいものから入れればいいですね。
だから、最後15分前くらいにズッキーニを入れましょう。
お好きな野菜で結構です。
水をひたひたになるまで入れて、そこに、チキンブイヨン(ビーフブイヨンでもいいですよ)を一つ放り込んでください。
軽く塩胡椒をして、45分から一時間、弱火でコトコト・・・。


その間に、ピストゥ・ソースを作ります。これが、決め手になります。
ボウルにまず、ニンニクをひとかけら入れ、ブレンダーで粉々に、続いてバジルを入れやはりブレンダーで三回くらいに分けて粉砕して、笑、いきますが、途中で何度か、オリーブオイルを加えて緩めていきます。
最後にパルメジャーノを磨って投入、混ぜて、器に入れ、松の実をふりかけて完成です。
お皿に、出来上がったスープを入れて、その中心にソースを大匙一程度、(お好みでどんだけ入れても問題ありません。ニース人はがんがん載せてました、笑)添えて、混ぜながら食べるのですが、これが信じられないくらいに、心に染みます。
高級感はないけど、ニースを知らなくても、郷土愛を感じる伝統の味です。
フランスでも、とくに、南仏でしか食べられない一皿、日本のご家庭でもお試しください。
父ちゃんの大好物、みんな大喜び、間違いなし!!!
ボナペティ!!!!!



※ はい、こちらが完成となります!!!うーん、美味しい。

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個展情報です!!!
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パリ、10月13日から26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて「辻仁成展」開催します。
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2026年、1月中旬から3月中旬まで、「日動画廊パリ」にて、グループ展に参加します。秋頃に、詳細が決まります。
また、お知らせします。
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辻仁成の美術サイトに、三越での写真が掲載されました。カメラマン、大野さんが撮影した、絵と対峙する、ぼくです。
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Posted by 辻 仁成
辻 仁成
▷記事一覧Hitonari Tsuji
作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。




