PANORAMA STORIES
今日の献立、本場のカルボナーラ Posted on 2025/09/11 辻 仁成 作家 パリ
おつかれさまです。
今日は、カルボナーラ!
しかし、本場のカルボナーラになります。
まず、本場のカルボナーラと日本のカルボナーラの違いをちょっと解説しますね。
日本の一般的なカルボナーラは、生クリームをつかうが、本場は使わないのです。
日本だとベーコンでやるけれど、本場は豚頬肉の塩漬け、グアンチャーレ(もしくはパンチェッタ)、なのだ。チーズはペコリーノ・ロマーノ、と決まっています。
まず、グアンチャーレなのだけど、周辺の皮の部分を包丁でそぎ落とし、中身だけにしないとならない。それを小さ目のサイコロ状にカットするのだ。すでに、日本のカルボナーラとはぜんぜん、違う感じになるんですよね。
※ 脂をかなり、おとすので、つまんで口に放り込むと、サクサク、半端ない。これが、決めての一つ!
それを、フライパンで中火で炒めていきます。
すると、脂がじわっと出てきます。
この揚げ焼きが続くと、自ら出た脂の中で、自らサクサクに揚がっていく、という次第・・・。(写真を参考にされたし)
表面がサクサク、中がしっとり、という感じに。
軽めのクルトン化したグアンチャーレをクッキングペーパーに移し、余分の脂をとります。
今日は5人分なので、二回に分けて、作ることになりました。(大量に作るのが難しいのであーるぬーぼー)
まず、アルミのボウルに卵の黄身4個をおとし、そこに、摺ったペコリーノ・ロマーノを覆いかぶせます。
できればちょっとパルメジャーノをすこーし加えると、塩味がばっちりになります
黒胡椒をふりかけ、かき混ぜておきましょう。
で、先にできていたグアンチャーレの脂を大匙2~3、ここに加え、もう一度、よーく混ぜるのです。
麺はふつうに茹でていいが、あんまりアルデンテでない方がおいしくなります。
アルミのボウルに麺(アルデンテではない方がいい)を入れ、麺をゆでた大鍋で、ボウルの底麺を浸しながら、つまり、湯銭しながら、ソースがダマにならないよう、混ぜていきます。
これ、オランデーズソースを作るのと同じ感じがいいですね。
グアンチャーレに塩分があるから、塩は使わない方がベターである。あとがしょっぱくなるので、よこに、フラー・ド・セルを添えておけばいいです。
湯銭をしながら、パスタごと混ぜていき、その濃度によって、足りなければ、ゆで汁をさらに、大匙1とか2とか、加えていく。ここで、秒単位で調整、ここが難しいのです。
生クリームを使わなくても、濃厚なカルボナーラソースができるということです。
オランデーズソースくらいの濃度になったら、そこに、サクサクのキューブ状のグアンチャーレを放り込んで、さくっと混ぜれば、完成!!!
追い黒胡椒、追いパルメジャーノ、忘れないでね。
ボナペティ!!!
辻仁成、個展情報。
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パリ、10月13日から26日まで、パリ、ピカソ美術館そば、GALERIE20THORIGNYにて「辻仁成展」2週間、開催。
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1月中旬から3月中旬まで、パリの日動画廊において、グループ展に参加し、6点ほどを出展させてもらいます。
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Posted by 辻 仁成
辻 仁成
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作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。